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詩   残り香

この部屋にしみついた
あなたの残り香が
愛おしすぎて
毎日毎日、狂おしい夜が来る
私のものでなくなった貴方が
すぐそばにいるようで
刹那の波がさざ波をたてる
もう終わってしまった
愛のかけら達を
ひろいあつめても
ひとつのものにはならない
いつか

貴女に逢えたなら
そう想うだけで

貴方の残り香に包まれて
今宵も
貴方じゃだめなのと
涙の海に身を委ね
深海の底に沈んでいく






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