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ヴェートーベン

ヴェートーベンは、私にとって、とても思い入れの深い作曲家です。

大学、大学院の卒業試験では、ヴェートーベンの曲を選択しました。

私自身、ヴェートーベンが好きになったのは、大学に入ってからです。

中・高時代もヴェートーベンのソナチネやソナタを弾くことはありましたが、曲調が硬く、正直なところあまり面白味は感じていませんでした😅大学受験までは主に初期の作品(ヴェートーベンの特徴と言える)ばかり弾いていたのもありましたが。

大学以降、ヴェートーベンの後期作品を弾く機会がありましたが、それまでのオーソドックスなソナタ形式を打ち破った、独創的な曲調や、ロマン派かと思う柔らかい旋律も含まれていました☘️

ヴェートーベンと言うと、第九、ピアノなら悲愴など、ハッキリした曲調、旋律のイメージが強いですが、後期作品は全く違います🌸

オススメは後期の3つのソナタ。
30番から32番まで。
30番は変奏曲形式。一つの主題が変化していきます。31番はバッハの手法である対位法が取り入れられています。32番は初期のヴェートーベンに深みが増した感じ。

第九もそうですが、後期作品は耳が聴こえなくなった時に作曲しています。

とても耳が聴こえないとは思えない程、和声が美しく柔らかい曲が多いです😊

ヴェートーベンは苦労の人生で、亡くなってから、才能が認められた人です。

天才だけど、努力努力の人。人生の苦悩が曲の節々に現れています。曲にそれが滲み出ているため、特に後期の曲を弾くと泣けてきます💧

私のオススメピアニストの1人はバッハの時にも書いた、グレングールド。

この人はあのヴェートーベンをとても繊細に、音の移り変わり一つ一つを楽しみを持って表現しています。ヴェートーベン特有の重々しさは少なく、とてもキレイです。

もう1人はオピッツ

この方はドイツのピアニストで今も健在です。ブラームスで有名ですが、以前日本に来日してヴェートーベンソナタの連続演奏会もやっていました。

この人の演奏はとにかくエネルギッシュ。私はこんなにアグレッシブなヴェートーベンは聴いたことがありません。どちらかと言うとロマン派に近い弾き方ですが、ヴェートーベンらしさもあり、演奏に生きる力がみなぎっています。聴くと生きる意欲が出ます。ヴェートーベンの後期作品はもちろんですが、初期作品もパリッとカッコ良く弾いています。

グレングールドとは全く対照的なので、聴き比べがオススメです⭐️

noteの特性か、音源をリンク出来ないのが残念ですが、聴いてみて下さい。

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