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情報セキュリティ基礎技術(暗号化、認証)

情報セキュリティの基礎技術には、暗号化と認証の二つの重要な要素が含まれています。これらの技術はデータと通信の安全を確保するために不可欠です。

まず、暗号化には共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式の二種類があります。共通鍵暗号方式では、同じ鍵を用いて暗号化と復号を行いますが、鍵管理が重要な課題となります。鍵が漏洩すると、暗号化されたデータが危険にさらされるため、適切な鍵管理が必要です。CRYPTRECで推奨される共通鍵暗号方式は、AESCamelliaKCipher-2です。一方、公開鍵暗号方式では、守秘、鍵共有、署名が実現でき、暗号化と復号に異なる鍵を使用します。一方の鍵で暗号化したデータはもう一方の鍵でのみ復号可能です。公開鍵暗号方式にはRSA、DH、DSA、ECCなどの方法があり、特にRSAが最も一般的に使用されています。

次に、ハッシュ関数はデータの完全性を保証するために使用されます。推奨されるハッシュ関数はSHA-2のうちのSHA-256以上のものです。ハッシュを使用することでデータが改ざんされたかどうかを検出できます。

認証技術においては、記憶(パスワード)、所持(トークン)、生体(指紋や顔認証)の三要素があります。特に二要素認証は、セキュリティを強化するために重要です。さらに、デジタル署名は送信者の秘密鍵を用いてハッシュ値を暗号化することで、送信者の確認とデータの改ざん検出を同時に行います。

デジタル証明書は、公開鍵に関連情報を付加し、認証局(CA)がデジタル署名を施すことで、公開鍵の真正性を保証します。また、証明書失効リスト(CRL)には、有効期限内であっても失効した証明書のシリアル番号が記載されており、証明書の検証に利用されます。

時刻認証は、文書や取引記録に対する時刻の証明によって、その存在性と完全性を保証します。生体認証技術は、本人拒否率と他人受入率のバランスを考慮しながら、高度なセキュリティを提供します。

さらに、FIDO UAFはパスワードレス認証を実現するために、生体認証と公開鍵認証技術を組み合わせた方法です。OAuth 2.0プロトコルでは、許可サーバがアクセストークンを発行し、それを使ってリソースサーバからリソースを安全に取得します。

これらの技術は、情報セキュリティの信頼性、整合性、利用可能性を維持するために不可欠です。

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