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4017の基本動作

マルツ秋葉原2号店で入手したロジックIC 4017の基本動作を確かめて見たいと思っていじってみた。かなり大袈裟なことになったけど、ブレッドボード1枚に収めた(^^)

4017とはクロックに合わせて10本の出力ピンの1本ずつに順々に出力するICだそうで、それに若干おまけのピンがついているというのが自分の理解(おまけが大切だと分かったのは後になってから)。

手元には赤と緑のLEDがそれぞれ5個ずつあるので、適当なパルス信号を入力してあげれば順々にピカピカするはずである。お手軽な発振手段でこれも手元にあった555を使うことにして、サンハヤトのブレッドボードキットのページにあったLED点滅回路を作ってみた。出力を4017に繋いであげようと思ったのだけど、なにか違う。

「これ出てこない、入ってる」

発振回路なので555のoutput端子からLEDに繋がっていると思い込んでいたのだけど、回路図を見てみるとどう見てもこれはinputしている。いや、確か電子はマイナスからプラスに動くらしいけど、そういう話ではない。

がっかりしてから少し考えて、「555 無安定マルチバイブレータ」で検索したら「LM555 LED点滅回路の実験」というそのものズバリなページに、ちゃんとoutputをLED に流し込んでいる回路があった(第1図)。点滅の仕組みや周期まで書いてあって非常に分かりやすい。早速組み立ててみる。

4017とLEDを右側に並べるために、出来るだけ左すみに寄せて組み立てた。これで抵抗器の組合せを680kΩと820kΩ、電解コンデンサを1μFにするとおよそ1秒に1回チカチカする(電源電圧の影響は受けない)。

さて4014に取り込むclock信号ができたのでこれを受ける側を作ってみる。先日7セグLEDを点灯させるためだけで配線にエライ苦労したので平面配線は諦めた。LED の数だけ抵抗器が必要というのはなかなか場所をとる。集合抵抗を使うべきかもしれない。

盛大な空中配線は美しくないけど仕方ない。4017の真上に来ている抵抗が特に汚い。ICの下側のピン配列が左から順に出力5,1,0,2,6,7,3となっているので、5番。ちなみに4番は上側の右から2番目、何でこんな構造なんだろう。

さてこの4017には入力端子が3つある。上側左から2番目の15番ピンから13番ピンまでだ。東芝の仕様書を引用する。

14番のCLOCKと書かれているところに555の出力を入れればいいことは想像がつく。両どなりのRESETとCLOCK INHIBITは使い道も思い付かないので、先ずは何も繋がずに通電してみた。

…そうしたら、全く動かなかった。正確に言うと、左側の白色LEDは点滅している、つまり555の出力は正常だ。そして赤色LEDは左端のが点く、これも初期状態としては正しい。CARRY OUTに繋いだ右側の白色LEDも点くのも問題ない。しかしそれだけ。ここからポチポチと順々にLEDが点滅していってほしいのだけど、動きがない。左端の白LEDが点滅しているから555の出力は正常だ。

そのうち、時々CLOCKに合わせて赤色LEDが順番に点くようになった。やった!!(^^)と喜んだのも一瞬で、発光が2つか3つ右へ移るとまた初期状態に戻ってしまう。妙な案配だ。

いろいろと調べてみたら、CMOSの半導体では使わない入力端子はプラスかマイナスに繋ぎ、出力端子はオープンにするという記述を見つけた。私はよくわからないままに13番と15番をオープンにしてしまったが、どちらも入力端子なので放置してはダメだったのだ。というわけで慌てて繋ぎ直した。RESETに電圧をかける訳には行かないので、アースを引っ張り込んだ。これで無事、LEDが順番に点くようになった。
ただし、どういうわけか5番から順に点滅する…。

(赤色・緑色LEDは全て写真左側がアノード、特記なき抵抗器は全て1kΩ)