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車椅子ユーザーJリーグ観戦記【湘南ベルマーレ/レモンガススタジアム】

【最終観戦2023年6月】

このnoteは、車椅子ユーザーが公共交通機関を使ってJリーグ観戦に行く行程をまとめたものです。試合内容は全く出てきません。

18時キックオフは神

今年に入って、今まで「帰れなくなっちゃうから」諦めていたスタジアムに行ける機会が格段に増えました。
関東近郊で今まで行けなかったスタジアムも、20時に試合が終わってくれるなら終電までに帰って来れるのです。
21時試合終了だと帰りつけない。この1時間の差がココまで効いてくるとは!!
というわけで、行きたいけど行けなかったレモンガススタジアムに遂に行けるチャンス到来!
先ずは湘南ベルマーレHPを読み込むことからスタートです。

初心者に分かりやすいアクセスマップ

レモンガススタジアムまでは、JR平塚駅からバスか徒歩もしくは、小田急伊勢原駅からバスの2通りの行き方があるのですが、先ず思ったのは

スッキリしていて見やすい
初心者目線で作られている

ココにビックリでした。JR平塚駅からのアクセスを見てみます。

非常にシンプルで分かりやすい。
路線バス利用の場合の案内もスクロールしていくと出てくるのですが、初めて行くであろう人が最も使いやすい手段を、一番上に載せてくれるというの、実はありそうでないのです。
「既に知ってる人」目線がどうしても入ってしまって、「???分からん…」ってなっちゃう事が多いので、こういう作りは素晴らしいと思いました。

公式サイトに載っていなかった情報で、車椅子ユーザーにとって必要不可欠な情報を追加しておきます。

平塚駅周辺多目的トイレ

車椅子ユーザーが外出時に、とにかく困るのがトイレ。
慣れない場所に行く時は、トイレポイントも事前に確認します。
首都圏の駅なら絶対多目的トイレはあるので、スタジアムを目指す前にトイレには行っておくのが、自分の為でもあります(困るの自分だしね)。

平塚駅北口に出るためには、駅ホームからエレベーターで上がってくると、改札に向かって左側に「平塚駅のトイレ」があります。
ココの多目的トイレは、折り畳みベッドはないけれど、介助者が充分に動ける広さが確保されていました。
石鹸はないので、必要な人は持参しましょう。

平塚駅には駅ビルもあるので、そっちにも多目的トイレあるかな?と念の為確認したら複数あったので、帰りはもうビル閉まっちゃってるだろうからと、行きにこちらを利用してみました。
改札を出た階の多目的トイレは、介助者が介助するにはちょっと狭い感じでした。
1人で入っても身動きにちょっと難儀したので、駅のトイレ混んでいて差し迫ってる感じの時はこちらを…っていう感じがいいかもです。

バス停迄の動線

北口改札を出たら左手側の階段を降りると、公式サイトの動画で案内されています。
通常なら階段の両側どちらかにエレベーターがあるので、多分同じだろうと思って行ったら、そこにエレベーターは見当たらず。
駅ビルの中のエレベーターを使うシステムでした。
駅ビルの営業終了後も、エレベーターは利用できるようになっています。

改札を出て左手にバス停に向かう階段があり、その左側の駅ビル(南館)の中のエレベーターで先ず1Fに降ります。

シャトルバスがバスロータリーの真ん中の島から出るのは、公式サイトを見て分かっていたけど、その「島」にどうやっていくのかがわかりません。
コレが今回の遠征で一番の難関でした。
探しまくって、バスロータリー専用のエレベーターがある事が分かりました。

よし、コレで行く手段は大丈夫。
席はどうかな?

いやもう、親切過ぎるーーー(ノ_<)
アウェイユニフォーム着ていいゾーンが一目瞭然。
こういう「初心者に優しい仕様」は、是非各チーム導入して欲しいです!

当日の入場方法は、車椅子席の方向けの案内のところに記載がありました。

わかりやす過ぎぃー!
難解な案内に四苦八苦してきた今までが、いったい何だったのか?と思う程。
勿論、収容人数が多くなる程席種も増えるので、記載が細かくなっていくのは仕方ないと思います。
が、「分かりやすい」って、観戦初心者の「行きたい気持ち」のハードルを大幅に下げる重要な要因になる部分だと思うのです。
そういう意味でも、湘南ベルマーレの公式ページは素晴らしいと思いました。

事前準備はコレでOK!
チケットも無事ゲットして、当日をわくわくしながら待ちました。

画期的なシャトルバス乗車システム

当日平塚駅北口に降り立った時間は、シャトルバスの運行が始まるちょっと前でした。
運行開始前だから路線バスで行こうかなと思って、一旦路線バスの列に並んだのですが、待っている間にシャトルバスが動き出したので、帰りもシャトルバスを使うつもりだったから、ローカルルールに慣れておこうと思って、シャトルバスの列に移動しました。

私の居住している地域では、バス停に並んでいてバスが来ると、列の先頭じゃなくても車椅子を先に乗車させてから、一般の乗客が乗り込みます。
降りる時は一般の乗客が降りてから、最後に降ります。
飛行機の優先搭乗と同じシステムです。

等々力では、前に並んでいる人がおおよそ後30名位のところまで来たら、バス会社の社員さんに「次のバスに乗りたいです」と声をかけてから、ロータリーの車道側に降りて、次のバスに「先に乗せて貰って」、到着後は最後に降ります。
23区内の都営バスでもどこも対応は大体同じなので、そういうものだと思っていました。

が!神奈川中央交通は、どうやら様子が違っていました。
今回シャトルバスを往復で利用しただけなので、一般の路線バスがどうなっているのかは分からないのですが、車椅子やベビーカーが乗る部分の座席が、最初から折りたたんであったのです。
ベビーカーや車椅子利用者がいない時は、そのスペースは立って乗る場所になります。
なので、バス乗車も順番通りに乗っていき、私の番になったら、シャトルバス運行時現地対応用に待機している社員さんがスロープを「ドン」と出してくれて、そのまま乗り込み、スロープをサッと片付けちゃう。
いやぁこのシステムは初めてだー。

「斬新!」と思っていたら、ベルマーレユニを来たボランティアさん(ボランティアスタッフさんというわけでもなかったような?)が、運転手さんに「固定しちゃいますね」と声をかけて2人乗り込んできて、パパっと前後輪を固定して、「よろしければ代金精算してきますよ」と声をかけてくれたので、PASMOを渡したらそれを持って運転手さんのところに行き、「精算するので見ていてください」と、代金表示を指差してくれて、ピッと精算。
幾らを代金で差し引いて、残金が幾らかを私に言ってICを返してくれて、ササっと降りて行きました。

ココまでの一連が、なんか凄く自然で流れるような感じで、とにかくビックリ。
車椅子が、日常の中に自然に溶け込んでいるのが凄く実感できる瞬間でした。
平塚って、凄くバリアフリーな街なのかもしれない。
平塚というまちをもっと知りたくなった瞬間でした。

緑がいっぱい!平塚市総合公園

シャトルバスで総合公園につくまで、周辺を観察してみました。
距離的には大体1.5等々力位で、途中経路はほぼ平坦。
慣れれば徒歩移動もそこまで苦じゃなさそうに思いました。
ガッツリ街中を進んだバスが総合公園に着くと、そこには木々が生い茂り緑がいっぱいある、癒される空間が広がっていました。

誉高いスタグル天国が目の前にぃ!
先ずは腹ごしらえじゃぁ!
事前にサイトでチェックしていて、ピックアップしておいた中から、まだそこまで行列が長くなかったお店のステーキと鶏の唐揚げ丼を無事ゲット。

唐揚げの衣はサクサク、ステーキはジューシーでボリューミー!
美味!!!

等々力で買えた試しがない「大師巻」を、何故か平塚で初ゲット!

等々力でも他の遠征先でも、見かけたら絶対買う大好物の「いもくり佐太郎」も、速攻ゲット!

湘南ッポイお菓子も買いたいなぁと思っていたら、お煎餅屋さんが!
よりどり3つで1000円ですって!買いまーすッ!

私のカバンはもうぱんぱん。満喫してる(笑)。

時間があったので、バックスタンドの裏側にも行ってみたんですが、こちらは石畳で車椅子で移動するにはガタガタ過ぎました。
お店もこっち側にはなかったので、敢えて行く必要はなさそう。
車椅子入場口があるメインスタンド側は、通りやすくなっていました。
さて、そろそろ入場口に行かねばー。

いざ、入場

入場口にいくと、既にその日入場する車椅子ユーザーが揃っていました。
ココでチケットチェックを受け、ガッツリ関係者動線と被るので、その日限定のIDを渡されました。
レモンガススタジアムの車椅子席は、入場したら試合終了まで途中退場(再入場)が出来ないので、飲み物や食べ物は入場前に準備しておく必要があります。

で、車椅子席がココだぁ!

ピッチサイドぉぉぉぉぉ!(トラック上!)

うおおおおおおおおお!めっちゃ近い!
因みに雨が降った時等は、バックスタンド下の軒下にも同じ数の車椅子席が準備されていて、そちらに移っても良いとのこと。
っていうか、入場時に「こちらでもあちらでも、好きな方で観戦してください」と言われました。
電動車椅子に優しいピッチサイド!
この発想はなかった(今日何度目なのか)。

感激していたら、ボランティアスタッフの方が、一般観客が入場時に受け取る「プレゼントグッズ」をわざわざ持ってきてくれて一人一人に配ってくれました。

至れり尽くせり。
もう全米が泣くレベル!
凄いぞ湘南ベルマーレ!

たったひとつの難点は、多目的トイレがひとつしかないこと。
でもそれも、入場して直ぐに場所の案内とともにその説明もあって、
「各自トイレに行くタイミングをよく考えて、譲り合ってご利用ください」
とも言ってくれたので、特に混乱はありませんでした。

レモンガススタジアムのピッチの散水が「未来み」が、あって面白かったです。

試合後の公園内

試合終了後、シャトルバスバスまで公園の中を移動します。
あくまでも公園の中だから灯りは元々ないし、結構広いから心配だったのですが、一定距離毎にボランティアスタッフさんがいて
「徒歩の方と平塚駅方面は左へ進んでくださーい」
と声掛けをしており、目印になるように一定距離毎にライトを置いていました。

足元が暗いのは夜だから仕方がないけど、大体みんなペンライトを持ってるから、それぞれペンライトを点けて足元を照らしながら進んでいきます。

そこがなんというか凄くスマートで、混乱なく進んでいくのが素晴らしいなぁと思いました。
安心して行けるスタジアムだなぁと心から思ったし、また来たい!と思わせるには充分過ぎる位の説得力がありました。

JR東日本の車椅子サポート

平塚駅まで戻り、改札口で車椅子サポートを依頼して、後は駅員さんのサポート待ちになります。
普段私は極力JRを使わず、私鉄を乗り継ぐようにしています。
何故かというと「JRはとにかく待つ時間が長い」からなのです。
私鉄と車椅子サポートの根本ルールが違うのか、何だかよく分からないけどとにかく待ち時間が長い。
それは承知の上で、待ち時間も見越して「その日中に帰れるかどうか」を考えて計画を立てるわけです。

で、まぁまぁ待って、「手配が出来ました」と、ホームへ向かったのですが、ここで私が「弱冷車に乗りたいのですが」と言ったら、「え?いやもう乗車場所決まっていまして」と。

ああ、そうだった。
JRは最初にサポート依頼する時に、希望の乗車場所も一緒に言わないといけないんだった!
(私鉄は、ホームに向かう途中で希望乗車場所をリクエストすれば良い)
「弱冷車じゃないと寒くて凍えてしまいます」
「どうしても無理ですか?」
「1時間以上乗るのに普通車では無理なので、変更出来なければもう一本待ちます」
一応連絡を取ろうとしてくれましたが、どうにもならず、もう一本待つことにしたので、結局平塚駅で車椅子サポート依頼してから電車に乗れるまで、30分位かかってしまいました。

まぁここはね、それぞれの交通機関のローカルルールがあるので、それに従うしかありません。
私がJR乗車時の注意事項を、うっかり忘れてたのが悪かったのです。

JRの車椅子サポート依頼時に、希望乗車位置があるなら同時にいうこと。
コレ大事!

レモンガススタジアムは、車椅子ユーザーに超優しい!
車椅子ユーザーは行った方がいいよッ!オススメだッ!

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