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熊本銭湯のディープな裏話

こんにちは!九州縦断中、銭湯千裕です。
今日はちょうど中間地点である熊本市の銭湯巡りをしました。
その中で、銭湯の女将さんに面白い話を聞いたので、記事でシェアしたいと思います。

20年かけて湧き出す阿蘇の地下水 (出典:フォト蔵)

熊本は、全国でもっとも湧き水の多い「水の国」と呼ばれています。
その理由は、阿蘇山に降る雨です。阿蘇山は降水量が多く、地下水が浸透しやすい火山の地層もあります。阿蘇で降った雨が地下に浸透して約20年かけて熊本市内に湧いてくるようです。

車窓から見た阿蘇山

蛇口をひねって出てくる水は、20年前に阿蘇に降った水ということですね。
熊本市は、水道水も地下水ですし、銭湯のお湯も地下水を沸かしているところが多いみたいです。


熊本銭湯のホームページ

実は、熊本はめちゃくちゃかわいい銭湯のホームページを持っています。https://kuma1010.com/ 

出典:熊本銭湯ホームページ



熊本県内の17軒の銭湯(現在は廃業、休業しているところあり)の紹介、入浴に関する知識、ブログなどのコンテンツがあります。
ブログには、ホームページ作成秘話が載っています。
このように情報がまとまってると、おもわず調べて行きたくなりますね。
また、紙版の「銭湯マップ」もあります。

熊本県公衆浴場組合作成の銭湯マップ

明るくて親切な女将さんがいる「世安湯」

世安湯は、熊本県公衆浴場組合の事務所にもなっている銭湯です。
ここの女将さんがとても親切な人で、私が旅行者だとわかると、周辺のおすすめ施設や次に行く阿蘇のことを色々と教えてくれました。
入浴時には脱衣所まで来て案内までしてくれました。
女将さんは、熊本銭湯ホームページのブログを書いているようで、ブログにはたびたび世安湯の様子がアップされています。
銭湯のみならず熊本の様々な情報を発信されていて、村上春樹が行ったという本屋さん「橙書店」のことも教えてくれました。

カフェが併設されている橙書店

熊本地震の影響

熊本の銭湯は、古い建物ということもあり、熊本地震の影響も少なくなかったようです。
世安湯は、煙突が折れてしまって浴室が倒壊、しばらく使えなくなってしまいました。
唯一残ったのが、富士山のペンキ絵だったそうです。

倒壊した様子、当時の記録はこちらから見ることができます。
日本に現在3名しかいない銭湯絵師の一人中島さんが書いた富士山の絵で、右のほうに傷がついてしまいましたが、あえて描き直さず震災前のまま、飾られています。
浴槽や脱衣所は、震災後に改装したためかとてもキレイです。

世安湯以外にも、地震で建物が倒壊して営業の継続を諦めた銭湯も多かったようです。
熊本市内では4つの銭湯が廃業になってしまいました。

熊本市内の銭湯紹介

熊本で他に訪れた銭湯を2つ紹介します。

●城の湯

熊本城の北側にあるスーパー銭湯。休憩や宿泊も可能です。

畳付きの休憩スペース

入浴のみなら、580円。この値段で、広い浴室と休憩スペースを使うことができるのでおすすめです。
入浴料:580円
住所: 熊本市西区上熊本2-8-43
参考URL: https://www.shironoyu.co.jp/

●龍の湯

地元民が通う銭湯。駅から遠く、観光客向けではないですが、地元感を味わいたい人は是非。

熊本銭湯のホームページにも載っています。
入浴料:400円
住所: 熊本市中央区琴平本町5-54
参考URL: https://kuma1010.com/custom/382

数少ない熊本県の銭湯ですが、ホームページでの発信を通じて盛り上げようとする姿、震災に負けず営業を続ける姿を見ることができます。ディープな話を聞きたい際には、ぜひ世安湯に行ってみてください。

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