見出し画像

大きな山に登り始めたところ。

ここ1ヶ月ほど、仕事が楽しくなってきた。

入社してからこれまでしばらく仕事を楽しめてなかったから、仕事が楽しく充実しているのは、本当にお祝い。拍手喝采レベル。

けど、日々順調かと言われると、そういうわけではない。

できることが増え、持ち仕事が増えるたび、残業が増えていく。
島内在住でいつでも帰れるからって、みんなより+αで仕事をする日々。
最近は毎日3時間の残業。6時~18時で会社にいる。

疲れる。
自分の時間がない。

私のやりたいことは、仕事だけじゃない。
けど、仕事以外のやりたいことは現状ほぼできていない。
暮らしも追いついてない。
忙しない日々の中で、自分の現在地が、わからない。

本を読みたい、写真を撮りたい。自分が探求したいことのインプットをしたい、感じていることのアウトプットをしたい、仕事ブラッシュアップさせるために所作敬語とか接客英語も勉強したい。ビジネスとかマーケティングとか勉強したい。島理解を深めるための勉強をしたい、島民と仲良くなるためにイベントごとには参加したいし直接おしかけたい。八重山周遊したい。地球環境とか社会課題とかに目を向けて視野を保ちたい。自分とつながって言葉を紡ぎたい。キャリアを真剣に考えたい。自分の暮らしを丁寧につくりたい。創造者でありたい。なによりかにより休みたい。

学生時代にやっていた、自分とつながること、社会とつながること、自分のありたい社会に向けて行動している実感、世界を学ぶこと、が今はできない。あの頃は自分の生きたい世界とやっていることがほぼ100%一致していた。
だけど今は、”この会社の河合さん”という鎧を着慣れて、”わたし”がよく見えない。

でも多分私は今、大きな山に登り始めたところ。
山頂があるわけじゃないから、山というよりはトレッキングコースのほうが合ってるかも。

世の中には、大小様々なトレッキングコースが各地に散らばっている。
今までは、気軽に歩ききれる小さめのコースの中から気になるものをいくつも歩いてきた。
それはそれは忙しなく楽しい旅路だった。

私にとって今回の就職は、大きな山に登ってみることだった。
世の中のメインストリームはどうやら大きめの山にまず登ってみるらしいぞ、と。私もそこから見える景色が見てみたかった。
だから、みんなと同じ山ではないけど、私も自分に合ってそうな大きめの山に登ることにしてみた。

これは、私のやってみたいことだった。
前は、学んでばかりで何も実践していないことに飽き飽きしていた。机上の空論のようでもどかしかった。
今は、概ね自分でお金を稼いで生活ができている。家事も自分でしている。
会社の中でやりたかったことを実践できている。
自律、探求、動くこと、とかは満たされている。

その反面、学び、貢献、本物であること、居場所、つながり、とかがその分満たされていないだけで。

自分はひとりしかいないし1日は24時間しかないし、全てを満たすことは難しい。

ただ、今はこういうフェーズだということ。

このトレッキングコースが、どこまで続くのかはわからない。
この先同じような景色が続くのか、はたまた絶景が待っているのか。今が一番良い景色なのか、どこまで道が続いているのか、まだわからない。
このコースを終えたら次はどこに行くのかは、なおのことわからない。
だけど今しばらく、この道を進んでみようと思う。

考えてみれば、いつだってわからなさの中を生きてた。
”わたし”が見えづらい今だけど、じゃあいつならはっきりしてたのか。
いつだって、ぐるぐると悩みながら戸惑いながらの日々。
きっとこれまでも、これからも、わからなさと共に生きていく。
何が大事かって、それは日々愉しく生きることだから。
そっか、これでいいんだ。


最後に、仕事が楽しくなってきた要因をメモ的に残しとく。

おそらく要因は大きく3つ。
①仕事の習熟度が上がった
②人間関係の改善
③やりたい仕事に取りかかれてる

①仕事の習熟度
入社して3ヶ月間のトレーニングづくしの期間を経て、ようやく一人前に仕事ができるようになってきた。
慣れて仕事が早くなった。
仕事の理解が進んで、自分の頭で考えて判断できるようになった。

それができるようになるまではずっと、萎縮しながら仕事をしていた。
わからなくてすみません、
時間がかかってすみません、
お手を煩わせてすみません、、
やり始めたばかりなのだからわからないことが多くて人に聞かなきゃならないのは当たり前なのに、なんだかずっと謝ってた。

それが、一人前として仕事ができている自覚をもてるようになってから、心理的安全性が爆上がりした。
うまく仕事をさばけると、達成感もある。
助けられるだけでなく、同僚を助けることもできる。
そうすると、仕事が嫌だと思わなくなった。

②人間関係
配属されてしばらくは、施設内の人間がほぼ全員敵だと思ってた。
ずっと評価の目が向けられてるし、バックヤードで繰り広げられる愚痴や悪口にいつ自分が含まれるかわからないし、仲良い人たちの輪には入れないし。
同じ寮に住む数名と10月入社の同期だけが味方だと思ってた。

だけど、調理場を出てフロント業務をしはじめてから、ほとんど全スタッフと会話の機会が生まれて、顔と名前も全員一致した。
一緒に業務をしてみれば、敵なわけじゃないことがわかってきた。
4月入社の同期(仮)とも、気楽に話せるようになってきた。
フロント業務に関しては他のスタッフよりも自分のほうが理解できていることが多くなって、対等さを感じるようになった。

私もみんなと仲良くならなきゃここに居場所はないと思ってたけど、ほどよい距離感というものがわかってきた。

③やりたい仕事
私たちの施設には、「島リレーションチーム」というチームがある。
1月からそのチームに入ることができ、私のやりたかった仕事が始まった。

私がこの会社でやりたいのは、ステークホルダーツーリズムの実現。
あとツーリズムリテラシーの向上。少しでもみんなの思いを及ばすことのできる範囲がひろがっていくような、世界を観る体験をつくること。
その中でも、地域ー宿泊施設のWin-Winないかしあう関係性づくりを探求・実践するために、この竹富島にやってきた。

そこにどんぴしゃに当てはまるのが、このチームの仕事。
どうしたらCSV運営ができるのか。
真剣に考え、議論し、仕組みづくりに注力できる環境。
それがとてつもなく楽しい。

他に「ショップチーム」にも入れてもらい、関係者とのリレーション改善に挑戦できている。

あとは、ちょっとディープな島文化を伝え、ビーチクリーンからのアップサイクルを体験してもらうという、いかにも私好みのツアーのトレーニングも始まった。

1日に1時間だけでもそういった”やりたい仕事”が入ってくると、それだけで毎日が楽しくなる。

あと、仕事以外にも、島暮らしにだいぶ馴染んできた。
島内に顔見知りが増え、スマホには島民の連絡先も増えた。
ちょいちょいそれが業務にも活きている。
それも大きいかもしれない。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?