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平均年齢31歳の国・ベトナムで思ったこと

この7月、ベトナムに行ってきました。事業展開の可能性を探る視察の意味合いが大きかったのですが、僕にとってはすごく刺激的で、大きな気づきを得られた旅になりました。

ご存じの通り、ベトナムはアジアでも目覚ましい経済発展をみせている国です。ところでみなさん、ベトナム人の平均年齢を知っているでしょうか? 

驚くことに、ベトナム国民の平均年齢は31歳だといいます。日本人の平均年齢46歳とくらべたら、その若さ一目瞭然。エネルギッシュであり、まさに成長の途上にあることを示しています。

それは、実際に街を歩き、ベトナムの人たちと触れ合ってみるとリアルに伝わってきました。

エネルギーというのか、生命力というのか、それとも人間力というべきか。言葉は通じないわけですが、みんな目が生きています。物を売る人、客引き、みんなマジです。通りには物乞いの姿もありました。しかし、その物乞いも真剣です。エネルギーを、本気を出さないと生きていけない国なのです。

そして、インフラやマーケットもまだ伸びている最中で、どんどん発展している。そこには大きな可能性、チャンスがあるでしょう。

僕は屋台で1杯100円もしない焼きそばを食べ、次の日にはビルの77階にあるレストランで、夜景を眺めながらステーキを食べました。

この落差、格差がベトナムの今を象徴しているように思いました。ストリートにいる人たちも、高層ビルに昇ることを目指している。どうやって夢をつかむか、成り上がるかをガチで考えている人たちのライブが、ベトナムにはありました。

日本からトレンドが
生まれなくなった理由

かたや、日本はどうでしょうか。

日本に帰国してみて、僕は何とも言えない思いに包まれました。ベトナムの街で見た、いきいきとした活気がありません。どんよりとした目がそこかしこにあります。人々の活気のなさ、国力の低下をまざまざと感じさせられました。

だけど、この国でエネルギッシュな人たちの姿が見られないのは当然のことでしょう。日本は日本はもう成熟していて、ある程度は満たされているから、お腹いっぱい。生きること、食べることに必死になる必要はありません。

アルバイトでも、社員でもそこそこ食ってはいける。食事はファーストフードでも、コンビニでもいい。いい家を買わなくても、ネットカフェで横になれればいい。のし上がるために我慢をする必要はありません。

お金や時間、エネルギーは成り上がるためではなく、自分の趣味、好きなことに費やしていく。経済や政治、将来のことに思いを巡らせる必要もありません。ゆるく、ぼんやりとでも問題はないのです。

それが良いか、悪いかを断じることは僕にはできませんが、ただ一つ言えることがあります。そんな国から、世界を動かすような流行は生まれないだろう、ということです。

近年、世界的なトレンドで日本にも入ってきたものを考えてみましょう。それはたとえば「自撮り棒」で、たとえば「タピオカドリンク」が挙げられるでしょう。だけど、あれらは中国や台湾で生まれたムーブメントが韓国などを経由して入ってきたもの。日本は今や、トレンドを発信することがなく、ただ受けとめるだけの国になってしまっているようにも思います。

悲観的なことを言っているわけではありません。逆に、このような現実を体感したことで、僕の中には「やってやろう!」という思いがわきあがってきたのも確かです。

エネルギッシュな、ダイナミックに生きている人たちに、ラーメンを届けたらどうなるだろう? 「SORANOIROのラーメン? 一体どんな味なんだ?」と目を輝かせながら来てくれる人たちに向けて、僕の味を提案していくことは、すごくエキサイティングなことじゃないだろうか?

そんなベトナム人に向け、ローカライズされたラーメンを作りたいな、と純粋に思いました。具体的なビジネスプランが動いているわけではないですが、「まだ見ぬお客さまが、ベトナムにもいる」。純粋な衝動が僕を突き動かしはじめています。

ラーメン、飲食業界に限ったことではありません、いろんな業種・業界の人たちに、僕が感じた衝撃、興奮を感じてほしいな、と感じています。

特に若い人たちはベトナムや東南アジアの熱気を肌で感じ、そこで自分だけができることは何か、トライできることは何かを考えてみてほしい。今の日本から発信できるものは何か。広げられるものは何か――。一緒に考えていきましょう!

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