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《ウォーキング・ディナー》@オーバーストドルフ

6月20日、ドイツの最南部オーバーストドルフのグルメ・フェスティヴァル《ウォーキング・ディナー》に行きました。

オーバーストドルフは人口1万人を切りますが、ジャンプ週間も行われるウィーンタースポーツでは有名な街です。
ただの「田舎」ではありません。

街ばかりではなく、オーバーストドルフを中心としたオーバーアルゴイ地方にはウェルネスとグルメの最高級ホテルが点在します。

これまでの投稿です。


さて、《ウォーキング・ディナー》はオーバーストドルフを中心としたオーバーアルゴイ地方の最高級ホテルやレストランが一品ずつ料理を提供し、立食を楽しむものです。
料金は1人53€、飲み物別です。
飲み物はグラス・ワイン(0,25l)3,50€、ビール 2,00€、水 0,50€。ワインもシャンペンも現地の店が出していて、とても良心的な値段です。


チケット。ただし早めに買わないと売り切れになってしまいます。

入り口で前売りチケットを出すと、このリボンを手首に巻いてくれます。

出店リスト。店のナンバーとそれぞれの料理やデザートの説明があります。

裏側は会場内の地図。数字は上記店のナンバー。

上記の丸い点は立食用のテーブルです。


テーブルの上に以下の冊子が置かれていました。

冊子に紹介された出店者。

各出店者のシェフの紹介。

昨年のようす。
10年ほど前から開催しているということでした。

私が気に入ったもの。

まずは前菜。
「ハーブのカイザーシュマレン、グリーン・アスパラガス、ホワイト・アスパラガス、ワイルド・ブロッコリーのハーブ・ホレンデーゼソースがけ」
カイザーシュマレンはウィーンやドイツ南部のパンケーキで本来は甘いものです。
これは甘くなく、他の野菜の味の違いも明確に、パンケーキと野菜の食感が微妙にマッチしていて、とても美味しかった。

グラスに入ってサーブされるのですが、ちょうど切れていて、作っているところの写真です。
店は『freistil』。


これは超高級ホテル『Sonnenalp』の魚料理。
白身魚はZander。割にある魚ですが、辞書だと「ほたるじゃこ」。浅学にしてこの和名を聞いたことがありません。スズキの一種だと思います。

魚はほとんど生。レンズ豆とパッションフルーツ、生姜マヨネーズの上にのっており、ソースは「味噌だし」。
個人的にはポン酢しょうゆとわさびの方が・・・。

上記冊子にこれの作り方が出ていました。


「子鹿肉で巻いたもの」や「牛フィレとタンのグラーシュ・ソース、皮付きじゃがいもとパースニップ添え」など他にもとても美味しいものがあったのですが、食べることに夢中で写真を撮り忘れてしまいました。

最も美味しかったデザート、店は『Beim Endeler』。
「カカオ・スポンジの上にのせたショコラ、カラメル・クリームのクグロフ。マンゴー・エスプーマとフランボワーズのシャーベット」とあります。
このクグロフの説明がいまいちよくわからず・・・

というのもクグロフはクグロフで、見たところ何の変哲もない・・・

ところが、これ!
すみません、食べかけの汚い写真で(でもこの写真しかありません)!

下の白い部分はパナコッタのようで、カラメル・クリームはムースとゼリーの間のようで、ショコラはほとんどジェラートとセミフレッドの中間。
この組み合わせと食感が抜群。

上記冊子では、



このデザートもとても美味しかった。
これは『Hotel Hubertus』、アルゴイ地方の最高級ホテル。
左から「山のハーブのシャーベット、ブレゲンツの森のジーク・ムース、フランボワーズの丸いケーキ」。

上記冊子では、

外に出たところ。


年に1回のこのグルメ・フェスティヴァル。
普段着で、色々な料理を試すことができるし、かなり気楽です。
ただ、人が多いし、列に並ばなければなりません。これにはかなりの忍耐力が必要かもしれません。

サーブされて静かに食事する方が好きなのですが・・・一流レストランではきちんとしたお行儀が必要だし、サーブする人やソムリエ、シェフとお話することは、場数を踏んでいないとそれなりに敷居が高いかもしれません。
それに料理の説明を理解するには相当の語学力も必要です。何でもおいしければいい、とは言うものの、やはり自分が何を食べるのかは知りたい。

それにこの料金!
一流レストランでの前菜一皿分にもならないと思います。

楽しい夏至前夜でした。

FOTO:©️Kishi

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