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ミュージカル :Gärtnerplatztheater 06.04.24 《夏の夜は三たび微笑む》

4月6日、お天気も良く、気温がぐんぐん上がって、まるで夏のようでした。
そんな土曜日、ミュンヘン・ゲルトナープラッツテアターでミュージカル《夏の夜は三たび微笑む》を観ました。

プログラム。

プログラムに英語のプロットがありましたので、掲載します。


作品のタイトルですが、英語のオリジナルは《A Little Night Music》、ドイツ語では《Das Lächeln einer Sommernacht》(夏の夜の微笑)と言い、邦訳にある『三たび』という言葉は出てきません。これは作品の内容から取られたものと思います。

というのも作品の冒頭で、マダム・アルムフェルトが孫娘のフレドリーカに向かって、「夏の夜は3回微笑むのよ。1回目はまだ何も知らない若者に、2回目は少ししか知らない愚か者に、3回目は知り過ぎている年寄りに」と言い、フレドリーカはこの秘密を探ろうとするからです。

この作品、もともとはスェーデンの映画監督イングマール・ベルイマンの1955年制作の映画をミュージカルにしたものです。映画は大成功し、ベルイマンの世界的名声の第一歩となりました。

スティーヴン・ソンドハイム作曲のミュージカルの世界初演は1973年、ニューヨークでした。

ソンドハイムは数多くのヒット作を出していますが、なにより有名なのは《ウェストサイド・ストーリー》でしょう。バーンスタインが作曲、ソンドハイムが作詞を手がけていますが、一部、ソンドハイムが作曲したという話です。

今回のプロダクションは2016年2月、ミュンヘンのクヴィリエテアター(王宮内の素晴らしい劇場です。私はこのブログのアイコンに使っています)、演出はゲルトナープラッツテアターのインテンダント、ヨゼフ・E・ケプリンガーでした。

作品はミュージカルというより「歌付き芝居」で、出演者は演技力はもちろん高い歌唱力も要求されます。
全編ほとんどが3拍子で、粋で瀟洒な音楽のオンパレードです。
ストーリーはシェークスピア《真夏の夜の夢》、モーツァルト《コジ・ファン・トゥッテ》、R.シュトラウス《ばらの騎士》を彷彿とさせます。

さて、マダム・アルムフェルト(祖母)役にギゼラ・エーレンスペルガーが出演していました。今年80歳、演技もですが歌も素晴らしい。なによりそのオーラ!
彼女が出てくると、いつもステージが締まります。

カーテンコール。

指揮者がオーケストラを讃えています。

FOTO:(c)Kishi


以下の写真は劇場からの提供です。© Thomas Dashuber


以下の写真は© Christian POGO Zach

マリー=ルイーゼ・ヴァレークによる衣裳のデザイン画。


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