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オペラの記録:バイロイト・ワグナー祭、《さまよえるオランダ人》(8月27日)、ワーグナーとリガ


8月27日、《さまよえるオランダ人》を観ました。

プログラム。

《さまよえるオランダ人》新制作は昨年、コロナ制限下でした。
話題は指揮にオクサーナ・リュニフが登場したこと。
バイロイト祭の歴史で、初の女性指揮者でした。
リュニフはウクライナ出身、今年も《さまよえるオランダ人》を指揮しました。

ワーグナーは1837〜39年、ラトビアの首都リガのオペラの指揮者でした。この時にハインリヒ・ハイネの《フォン・シュナーべレヴォプスキー氏の回想録》に触れ、これが《さまよえるオランダ人》のきっかけとなりました。
1842年に完成、世界初演は1843年、ドレスデンでした。

2019年、リガに行った時の写真です。

リガ・オペラ(ラトビア国立オペラ)。
現在のオペラ支配人はバリトン歌手のエギルス・シリンズ。
彼は8月25日、バイロイトの《ラインの黄金》でヴォータン役を務めました。
リガ・オペラの内部
ワーグナーが住んだ家の通りには『リヒャルト・ワーグナー通り』という名前がついています
ワーグナーが住んだ家


この時観たのも《さまよえるオランダ人》


さて、バイロイトの《さまよえるオランダ人》です。
演出のチェルニアコフは美術も手がけました。
現在、オペラ演出家の重要な一角を占めます。

私がチェルニアコフの仕事に初めて触れたのは2008年、ライン・ドイツ・オペラ(デュースブルク)でのショスタコーヴィチ《ムツェンスク郡のマクベス夫人》でした。
この時の仕事は衝撃的なほど素晴らしかったので、俄に注目しました。


しかし、今回の仕事には大きな?がつきます。

序曲でオランダ人の過去が説明されます。
オランダ人の母親はダーラントの愛人でした。
小さな漁師町で、母親は疎外され自殺します。
子供だったオランダ人は一部始終を目の当たりにします。

大人になったオランダ人が漁師町に戻ってきます。

プロローグはスリリングなのですが、その後の展開がどうも・・・・。

公演終了直後。
前列左から、舵手、エリーク、ゼンタ、オランダ人、マリィ、ダーラント


指揮のリュニフ


オーケストラがステージに登場。
今年最後の《オランダ人》公演でした。


カーテンコール。
左から2番目は合唱指揮のエバーハルト・フリートリヒ。


FOTO:©️Kishi

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