オペラの記録:《R.U.R. (ロッサム万能ロボット会社)》世界初演(2月5日、ケルン・コメディア・テアター)


《R.U.R(ロッサム万能ロボット会社)》を知っている人はそう多くはないでしょう。
しかし『ロボット』という言葉を知らない人はいないのではないかと思います。

《R.U.R》はチェコの作家カレル・チャペックが1920年に発表した戯曲です。
今日の『ロボット』という言葉はこの作品に由来します。
イザーク・アシモフは「その時代における最悪で最重要な作品」と評しました。

この戯曲の世界初演からほぼ100年、これを元にしたオペラ《R.U.R》の世界初演がまず1月20日ベルリンで行われ、引き続きケルンで上演されました。

私はケルンの初日2月5日の公演を観たのですが、翌6日の公演はソプラノのジーナ・メイ・ワルターがコロナ・テストで陽性と出て、録音だけだったそうです。
何事も早い方が良いですね!

プログラム。


公演開始前。

カーテン・コール。
まず出演者。


音楽、演出と照明を手がけたマリオン・ヴェルレとマツィー・セレジエツキは2022 年、ゲーテ・インスティテュートの支援を受けて京都に滞在する予定です。

上演時間は約1時間、ソプラノとカウンター・テノール、踊りとセリフ、そしてスクリーンに写された合唱がいます。
音楽的には先鋭的で特に合唱が素晴らしい。
わかりやすい演出と円盤に凝縮し切り詰めた美術も大変好感が持てました。

珠玉のような作品、制作でした。


さて、上演劇場のケルン・コメディア・シアター、子供と若者向けの劇場で、座席数は約400、年間600公演を行なっています。
以前は消防署でした。


消防車の出入口だった所。


劇場内のフォワイエ


フォワイエから同じ建物内のレストラン・カフェに通じる角に、消防士が出動する際の「すべり棒」が残されています。


建物内のレストラン・カフェ。


FOTO:©️Kishi

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