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海外転職をする時の戦略

「あなたの転職の戦略は何?」

以前転職について相談していた友人に聞かれた。
転職に戦略なんて考えたことがない私はびっくり。
国、地域、業界、企業規模で様々な特色があり、海外転職だとその特色の幅も大きくなる。そこで闇雲にやるのは膨大な時間と労力を要するのだ。
外国人として転職する場合、ハンデがあることも事実で戦略的に転職活動進めることは重要だ、ということに彼女の質問で気付かされたのである。

幅広い選択肢への戦略的なアプローチ



海外転職活動してみて気付いた事がいくつかある。

一つの地域に求人が集まっていない、
求人内容も採用方針も企業によりバラバラ

ということ。

だから自分に合う求人と合わない求人がはっきりしている。

ではどうすれば自分にあった案件を探せるのか。

外国人というハンデがあり、時間的制限がある中での転職活動を通じて得た結論は

論理的な作戦に基づき進めるべし  だ。

それについてこれまでの経験、学びから纏めてみたい。

とりあえずできそうな仕事はなんでも、とにかく応募している、けど
中々うまくいかない、と言う人のヒントになれば嬉しい。

尚、外国人個人でも就労ビザの取得ができる前提なのでご了承ください。


国、地域、業界の採用トレンドを知る

国により外国人でもVISAが取りやすい、生活しやすい国はある。
同じ国でも地域により外国人が多い地域、逆に割と閉鎖的な地域、業界がある。
現地語がなくても仕事ができる企業が多い地域、現地語がないと採用してもらえない企業が多い地域や業界もある。
女性活躍についても同様。

それと企業規模と採用傾向も確認したいポイント。
テック系、ものづくり系スタートアップだと技術者を世界から募集するため
現地語ができなくても英語で仕事ができる場合もある。
大企業の方が外国人は働きやすい?と思っていただけにこれは少し驚いたが、理由を考えると納得がいく。

例えばドイツだと英語はかなり通じるのだが、大企業はドイツ語中心。世界的によく知られた大企業でもドイツ語できる人が好まれ、選ばれるという話も聞く。

実際現地で外国人で転職活動をした人しかわからないところ。
経験者を見つけて話を聞くのがいい。
私は同じ地域で転職活動をした人を紹介してもらい、その人に地域、業界の特色、コツ等教えて貰った。転職活動をするにつれ自分でも実感することとなった。

先達はあらまほしきことかな、だ。

自分の売りを明確に

 次にやれることは自己分析。今までの経験、スキル、得意な事の棚卸を通じて企業にアピールできる点を纏めておく。 
業務経験やスキルは当たり前に出てくると思うが実は結構大切なポイントは得意なこと。

海外転職の場合、自分が仕事で得たスキル、経験の他、自分の文化的背景から来る良さも自分のアピールポイントになる。その辺も考えた上で得意なことを考えないと絶対損すると思う。

例えば私の場合だとこんなかんじ。
  異文化間で仕事や話を纏めるのが得意
  新しいことをゼロから始め、形にするのが好き、得意
  輪を尊びチームワークを大切にする
  チーム、事での気配り、目配り、

最後の二つは日本文化では当たり前のこと。

でも海外の人では必ずしもそうではない。
こういう日本人ならではの良さというのも、海外転職で異文化の人との比較ではプラスになり、自分の仕事を差別化することにも繋がる。

志望業界、仕事内容をキーワード化

自己分析で志望業界、志望業務内容、それらへのパッションをキーワード化してみる。

例えば私は
 今までの経験(自動車業界)、
 小さい組織で任されながらどんどん仕事していきたい、
 駐在として異なる文化の人を繋ぎながらプロジェクトを回した経験
 ものづくりに携わりたい、
 グローバルチーム、多様性のあるチームでの仕事
 環境保護/サステナビリティ

この辺をキーワードにして、
  モビリティ×サステナビリティ×ものづくり×スタートアップ
という志望分野を設定し、そのキーワードで企業調査や求人検索を行っていった。
キーワード設定ができると、自分の検索範囲が明確になるのでわかりやすい。


譲れない線を引く

キーワードをベースに企業調査、求人検索をし、応募していく。
中々希望通りには進まないこともある。その時に考えたいことが、譲れること、譲れないことの線引き

例えば、住む場所、働く場所はこの辺までなら変えてもOK,とか
業界はこんな業界までなら変えてもとか
逆に仕事内容は絶対これにこだわりたい、とか。

試行錯誤と数のこなし方

最後に数をこなすということについて。
外国人として海外就職をする場合、VISAや言葉、文化的な点などから現地の人よりハンデがあることは否めない。
だから日本で転職活動をするより相当数の応募は必要。

でも、
だからといって闇雲にとりあえずできそうな仕事に応募するのはちょっと考えもの。

そういう時もあるかもしれないが、
海外で転職する覚悟を決めて、転職するなら
上述したような点を良く調べ、考えた上で

此処なら働いてみたい!
こんな仕事してみたい!

と思えるところに応募した方がいい。


ある程度時間をかけて企業やJDを研究し、納得して応募した時の
CVや書類に込めた情熱は不思議と伝わるもの。

とりあえずで応募した案件は大体書類で落ちる。

とりあえずで週20件応募するより、
一日1件を調べ、研究し、情熱をもって応募し
それをコンスタントに続けていく方が結果的には近道だと私は思う。
これは何人かの転職経験者からも聞いた話なので合っていると思う。

急がば回れ、だ。

私は最初は週2-30件応募する位とにかく何でも応募していた。
でも全然反応がない。同じ内容のCVを送り続けていてその会社、ポジションにあったアピールができていないのだから今考えると仕方ないのだが。。。

そこからアドバイスを受けて1週間に4-5社の目標を立て、企業研究やJD読み込み、CVやカバーレターを書く為の時間を設けて毎日続けた。
結構やることが多く大変だったが(だから逆にこれをやると週数十件も応募は不可能だ)やってみると業界のこともわかるし楽しめた。

自分の経歴よりランクを下げた応募


あともう一つ注意したいのは、自分の経験、経歴よりかなり下のランクに応募する場合。

これなら絶対大丈夫!とおもって応募しようと思うこともある。
私もあった。
明確な目的があって(キャリアチェンジのとっかかり等)それに応募するのであればよいが、安全パイで下のポジションに応募するのはお勧めしない。

それだけの経歴の人を採用しても本人は仕事内容、報酬共に納得できないだろうし、採用する側としてもこれだけの経験ある人はこのポジションにはtoo muchだ、という判断をされかねないからだ。

キャリアチェンジのきっかけにしたい!ということであればその理由を明確に伝えて、後のキャリアヴィジョンを先方と共有でき、今の経験でどのように役立てられるかがプレゼンできれば可能性はある。

どうしても働きたい企業をWatchする


転職活動で業界調査、企業調査を進めるうちに
「この会社良い会社そうだな」
というのが出てくることがある。

その会社で働く人やOBと繋がりを作り会社のことを聞いてみることもおすすめ。急ぎの転職活動でないのであればそれでもよさそうなら、その会社で自分に合った求人が出るのを待ってみるのも手。

海外企業だと採用に貢献した人にはボーナスが出るので、紹介する側にもHRに繋ぐインセンティブがある。(私もこれで面接にいったこともある)

まとめ

言語や外国人であるハンデもある海外転職であるが、転職市場を理解し、戦略的進めればアプローチ方法はある。

「外国人相手では戦うのは無理」
と最初からあきらめたり、落ち込んだりするのはもったいない。

あなたのよさ(経験からくるもの、性格的な所、文化由来の部分等全部)を正しく評価し、十分アピールできれば十分可能性ある。

転職活動というのは本当に運。
特に海外転職はその一つを探り当てるのに時間がかかることも多い。
時間はかかっても一歩ずつ進み、諦めなければいつか実現できると振り返った今思う。


最後まで読んでくださりありがとうございます。

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今日も佳き日となりますように!

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日本企業勤務約20年、家族帯同海外駐在を2度経験後、
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