前途多難

相手は少し前の私だった。

穏やかで愛想よくてかといって、心の奥深くは見せない。劣等感からくるこうあらねばならぬが強いし、それを隠すため人から求められたことを返そうとするし、存在意義を仕事にのみ置いているため、頑張りすぎてしまう。自分で自分の首を絞めている感じ。そして、周りの目を気にしている。

「自己肯定感が低いんです」と素直に話してくれただけ、第一歩なのかもしれない。
「私も低いのです」と伝えられたけど、度合いがちょっと違うかもしれない。

これは、前途多難だ。
少し前の私だとするならば、「好き」なんて言われたら、「私の何をわかってそんなこと言うのか。こんな私のどこがいいのか。他の人とうまくいかなかったから私を選んだのだろう」とか考えてしまうだろう。距離縮められるのを怖がり、踏み込んできた分だけ後ろに下がる。手に取るように分かる。

だから気軽に好きとか言わないのか。

ただ、私と違って感情の表出が少ないのだ。言葉にならない気持ちを読むのが得意だと自分で思っていたが、そんな私でさえも読めない。何も考えていないタイプかと思っていたら、奥の方で色々考えていた。

気難しい人だった。

これは、無理に開こうとしなくていいのかなと。
時間の積み重ねが、関係を深めていくのかなと。

と言いながら焦る自分がどこかにいるのか、相手に期待してしまう自分がいるのか、ちょっとした事で一喜一憂してしまう。返答がないとマイナスにとらえたり、一歩踏み込んでみて思った反応と違うならまだしも、反応が返ってこないとマイナスに捉えてしまう。ちょっとした事で考えが一緒だと喜んだり、喜怒哀楽がみえると近づけたかなと嬉しくなったり。

何をどう思っているのか聞いたらいいよね。と思いつつも、どうもうまく聞けない。どうやら嫌われたくないという思いがあるのだろう。

そんな自分に最終的に疲れてきてしまった。

まずい、まずいぞ。
投げ出したくなるパターンだぞ。

投げ出したところで、何がどうなるのか。
投げ出すより先にもしかしたらさよなら宣言されるのではとまたネガティブに思ってしまう。

私は私でまっすぐ表現し続ける。
それで嫌われるなら仕方ない。
(自分からアクション起こすのをちょっと減らすとも思ったけど、それはそれで自然消滅の道まっしぐらかな。)
気になる事があったら些細な事でも聞いてみる。


1番は、考えすぎないだな。
違うことに没頭しようと思う。

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