見出し画像

小中学生のキャリア教育をサポートする副教材「発見たんけん」~交流授業リポート~

地域新聞社といえば、千葉県と茨城県の一部で配布しているフリーペーパー「ちいき新聞」のイメージが強いかと思います。しかし実は、「ちいき新聞」の他にもさまざまな媒体の発行や取り組みをしているんです。

今回はその中の一つ、小中学校のキャリア教育副教材「発見たんけん」について紹介します。そして、「発見たんけん」の醍醐味である交流授業の様子もリポートしています!

キャリア教育副教材「発見たんけん」とは?

発見たんけん千葉県 10年先のジョブノート 中学生版

宮崎県にある印刷会社が「高校卒業時に約半数が県外にでてしまう」ことに強い危機感を持ち、2017年度より地域貢献活動の一環として「キャリア教育」冊子の提供をスタートしたのが「発見たんけん」の始まり。

昨今はコロナ禍の影響もあり、職業体験や工場見学が難しい日々が続いていました。そこで地域新聞社でも2021年度より、千葉県内の7つの市の公立中学校2年生を対象に「発見たんけん」の発行を開始。翌年からは小学生版も発行、2024年度は千葉県と埼玉県全域に加え、東京都の足立区と江戸川区に対象を広げました(足立区・江戸川区の冊子名は「はたらくみりょく」)。千葉県版については、千葉県教育委員会の後援を受けています。現在は約15万人の児童・生徒さんに1冊ずつ無償配布しており、過去3年間で130社の企業をご紹介してきました。

内容は、地元企業で実際に働く人へのインタビューなどを通して、その仕事の地域における役割ややりがいなどを分かりやすく紹介するものです。

「発見たんけん」の使い方

身の回りでよく利用されているにも関わらず、意外と千葉県内に事業所があることが知られていない企業も多くあり、早い段階から地元の産業・企業に対する関心を高めることも目的としています。

また、冊子に掲載されている企業の中から、それぞれ生徒が興味のある企業を選択し、企業来校型の交流授業も実施できます。(※交流授業の様子は後述)

教育現場での活用の声

各学校より、この「発見たんけん」を活用した際の好評の声もいただいています!

・コロナ禍でもあり、昨年度、今年度共に、職場体験はできませんでした。今後も、受け入れが難しくなると思います。このような冊子とネット等を活用して、調べ学習的な対応していく予定です(船橋市)。

・キャリア教育の充実を学校として考えたとき、本校の教育課程に合致し、求めている資料がなかなかみつからなかった。本資料を提供いただきましてまことにありがとうございました(八千代市)。

・社会人経験がない先生が多いので貴重な機会を頂き、ありがとうございます。これまでの職場体験は生徒の人数分の確保が必要なので企業探しが大変。正直手当たり次第に声をかけるので得られる体験も企業によって様々でした。今回は生徒もしっかり準備をして、当日体験授業に参加した企業は非常に前向き・前のめりに授業を行ってくれたおかげで、体験後にまとめたワークシートの内容はとても良くなっていました。お金を稼ぐだけではない働く意義を実感した生徒も多数いて、キャリア教育の授業として大成功といえると思います。(千葉市)

地域新聞社では、この「発見たんけん」を各学校へお届けするだけでなく、キャリア教育の一端を担うことができるよう活用のサポートも行っています。

交流授業の様子~臼井南中学校~

「発見たんけん」をお届けしている小・中学校では、キャリア教育の一環として掲載企業との交流授業を行うこともできます。今回は、佐倉市立臼井南中学校の2年生向けに実施された交流授業の様子をご紹介します。この時は地域新聞社の他、「発見たんけん」掲載企業から4社(+学校側でお招きされた数社)が集まり各教室で交流授業が開催されました。

地域新聞社員が仕事内容を説明

交流授業の流れとしては、まずは会社説明から。企業側が会社について説明を行い、仕事内容や仕事のやりがい・社会での役割を紹介します。

この際に生徒さんたちから「ちいき新聞のポスメイト(配達員)は何人くらいいるのか」「原稿ができてから家庭に届けられるまでに何日くらいかかるのか」などの質問も上がり、中学2年生ながらキャリアに対する意識の高さがうかがえました。

会社説明を終えた後は、ワークショップを実施します。このワークショップはその企業ならではの色があり、生徒さんたちも盛り上がる部分! 地域新聞社では、ちいき新聞に欠かせない「広告のキャッチコピーを考える」というワークに挑んでもらいました。

「ちいき新聞」に掲載されている広告を参考に

キャッチコピーを作るにあたり、こちらから提示したものはそのお店の所在地・新商品情報・イベント情報など。その情報を元に、目を引く・実際に足を運んでみたいと思えるようなキャッチコピーはどのようなものなのか、実際にちいき新聞に掲載されている広告を頼りに2人1組で考えてもらいました。

普段何気なく見ている広告キャッチコピーも、実際に自分で考えるとなると悪戦苦闘している生徒さんが多数。しかし、時間を目一杯使って各グループ素敵なキャッチコピーを作り上げていただきました。

考えたキャッチコピーを発表する生徒さんたち

このワークを経験したことによって、生徒さんたちからは「仕事の難しさを体験できました」との声もあり、働くことについて、より理解を深めていただけたようでした。

臼井南中学校のみなさん、ありがとうございました!

▼この他、過去の交流授業の様子を動画でもご覧いただけます

編集後記

小学生・中学生のうちから将来の仕事のことを考える…というのが早いのかどうか、明確に答えが出ることではありません。しかし、知っておくことで自分自身の選択の幅が広がることは間違いないと考えています。

今回地域新聞社を選んでくれた生徒さんたちも、地域新聞社の仕事を知ることで「他の企業はどんなことをしているのだろう」と、そんな疑問や興味関心が生まれてくれたら、キャリア教育のお手伝いとしてこれ以上の幸せはありません。

千葉県は東京へのアクセスが良いという土地柄、ベッドタウンとしての役割が強くあります。しかし、都内ではなく千葉県に事業所を置く魅力的な企業もたくさんあります。そういった企業と千葉県の小・中学生とのつながりを、地域新聞社が作り続けられたらと思います。

▼「発見たんけん」の資料ダウンロード・お問い合わせはこちらから

このnoteを書いた人:編集部 S( Web記事

▼こちらの記事もおすすめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます🌱 ▼「ちいき新聞」の記事はチイコミ!でも読めます https://chiicomi.com/press/ ▼Twitterもやってます♩ https://twitter.com/chiikishinbun