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オンラインでの工房訪問について② 〜 オンラインでは伝わりにくいもの(五感に関するもの)〜

○以前の記事
オンラインでの工房訪問について① 〜リアルと何が違うか〜


COS KYOTOスタッフの岩口です。
新型コロナウィルスの影響でも交流をとめない!ということで
オンラインでの工房訪問を実施していますが、今回はオンラインで伝わりにくいもの(五感に関するもの)をどのように伝えれば良いのか考えてみました。
(私の一個人の意見ですので、ぜひ皆さんのご意見もお聞かせください!!)


○香りや熱さ等の嗅覚・触覚、澄んだ音をどう伝えるか

三浦製材さん写真

▲三浦製材さん(製材している場面) 

木材を扱っている現場に行くと、木の良い薫りが胸いっぱいに広がります。
上の写真は亀岡にある三浦製材さんですが、工場に入った時・製材している時とそれぞれ違った木の匂いがします。
 オンライン配信をしていて、Zoomで見ている方に「ぜひこの匂いを伝えたい〜!」と強く思います。

▲南條工房さんのLinNeの音色

宇治でおりんを作っている南條工房さんも音にこだわられており、澄んだ伸びる音色を現場で聞くと、とても癒やされます。Zoomになるとその音色も思ったより届かないので、いつも「く、悔しい..!」と思っています。

ただ私もZoomで見る側になることがありますが、
「あっ、ここの場面であの香りだな」
「南條さんのおりんは、もうちょっと高いな」など
大体予想がつく時もあります。

これは勿論、私が現場を体験しているからですが、皆さんもテレビ番組等で食レポを見ていて、美味しそうだと思うことはないでしょうか?
味覚はとくに覚えやすいかもしれませんが、
大事なのは「体験」と「現場との相互交流」だと思います。

○体験を手元に送る
 現在でもオンライン旅行等、旅行地の食べ物が参加者に送られてきて食べながら体験するということもありますが、今後日常となるのではと思っています。
 同じようにオンラインで工房見学する人の手元に木くずや、おりんを送りモノを体験しながら、ただ視聴するのではなくオンラインで会話をするといったことが、まず私達が手軽に出来ることかなと思います。

「現場との相互交流」
 上記でも記載した通り、ただ視聴するのではなく現場の人と参加者が会話を重ねた上でモノを通じることで完璧ではないにせよ、伝わることも増えます。いくらモノを持っていても、それがどうやって出来たか、どんな技術が必要で、どのように使うのかが分からないと、ピンとこないことも多々あります。その中で、参加者同士も含め疑問に思っていることをお互いに出し合い、より興味をもつことで感じる力が強くなると思います。

五感のうち、嗅覚や味覚等を伝える手段はこれからの時代たくさん出てくると思います。もしかしたら今お使いのPCから匂いが出てくることも、そう遠くない未来かもしれません。

ただ、現場に勝るものはない!とも思っていますので、
まずはオンラインがきっかけで、今まで距離が遠くて来れなかった人たちや海外の人が現場に来た時に、より濃い体験が出来るように、今オンラインで配信をすることが大事だと思っています。

引き続き、オンライン配信のメモをお届けできたらと思います。






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