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【ふたこと日記】ドビュッシー 子供の領分 ゴリウォーグのケークウォーク3回目

レッスンメモです。

最初に1度弾いて「はいもういいんじゃないでしょうか」と言わたので
残りの45分どうするんだろうと思いましたが、
おしゃべりで完結しましたので今回はその記録となります。

ドビュッシーの功績

ドビュッシーの楽譜の特徴はテンポに対する綿密な指示。
一方、ペダルや指使いの指示は全くないので困ってしまう。
だから私は安川加壽子さん校訂版をお勧めしています。

ちなみに安川加壽子さんは知っている?
日本の音楽教育といえばドイツ式だったが、家庭環境に恵まれてフランス式を知りそれを日本に持ち込んだ方。
ドイツで言うバイエルにあたるメトードローズの普及が有名で、題材がいわゆる練習曲ではなくフランスの歌だったりして少しおしゃれ。

さて、サロン文化で興隆したロマン派の時代を経て、
芸術家は常に新奇性・オリジナリティの開拓を迫られていて、
ラフマニノフのように転調を繰り返して複雑化する方向性もあったし、
サティのように環境音楽・音楽は家具だとか言い出す方向性もあった。

ドビュッシーは東洋的な文化や前述のラグタイムなどプリミティブなものにもインスピレーションの源泉を求めながらも成した功績のひとつが「調性からの解放」。

音楽には本来起承転結があるもので暗黙のルールだった。
「ドレミファソラシド」は「全全半全全全半」。
この半音に帰結力があってそれが起承転結を生むのだけど、
ドビュッシーの音階は「全全全全全全全」。
ペダルを使って響かせてみるだけでも、何だか不思議な雰囲気でしょう。
しかも起承転結がないからどこまでもいけて、
これで作った和音を平行移動させていくことで調を抜け出すことができる。
基本的かつ絶対的な規則としての調性を崩壊して、しかも音楽として成立させたのがドビュッシーだと思う。
※前提知識が浅いために先生のご説明を誤解して記載していたらごめんなさい。

前奏曲「沈める寺」

・ちょうど前奏曲集第一巻の「沈める寺」にハマっていてよく聴いている。楽典知識はあまりないが、今のお話がなんとなくわかる気がした。

「沈める寺」は私(先生)のレパートリー!
これぞドビュッシーという曲で、音の幅も広くて弾いていて気持ちいい。
ハマっているんだったら、次は子供の領分からではなくて「沈める寺」をやりましょう。
私は「アナカプリの丘」「ミンストレル」と合わせて弾くのが好きだけど、
これまでやってきた「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」「ゴリウォーグのケークウォーク」との相性もよいと思うし、
レパートリーとして定着させておくと良いよ。

「沈める寺」にまつわるブルターニュの伝説を知っていますか?
「イス」という堤防で囲まれた美しい海中都市のお話で、その王女が悪魔にそそのかされ都の水門を開けられてしまい、一夜にして水没してしまうというもの。
伝説の街「イス」が大カテドラルの鐘の音とともに海面に姿を表し、
また沈む情景を想像しながら弾くと楽しめます。

感想

次は「雪が踊っている」をやるものだと思ってちょっとフライングしてたのに急に想定外の曲になり次のレッスンまでに準備が間に合わない。


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