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【ふたこと日記】ドビュッシー 前奏曲第1巻 沈める寺 1回目

レッスンメモです。

2週間の猶予を経て、私の短い指では掴みづらい和音や幅広い音域に苦戦し、また同時になんとも言えない和音の響きに浸りながら、なんとか一通りの譜読みは完了。
一度弾き通したうえで、今回は冒頭2ページを中心にアドバイスをいただきました。

技術的なアドバイス

・全体を通して音価が安定しない箇所が散見される。
この曲は全体を通して6拍子ないし3拍子だが、ゆったりと進行していくので狂いやすい。慣れるまでは脳内で8分音符のリズムを叩きながら、また同時に大きな3拍子も感じて弾いてほしい。
・1〜2小節目:最初の1音目はppだけどその響きで残りの4分音符をくるまなくてはならない。かといって手を緊張させて弾くのではなく、息を深く吸って、吐きながら肩の力を抜いて指を重力に任せて降ろす感覚で弾くと小さくても深い音になる。続く4分音符はただ並べていくのではなく、3拍子の波を感じてほしい。つまり、3音目はやや深く4音目は抜く(5・6音目も同様)、のように2つの音のまとまりを意識することで自然に解決する。曲全体を通してこのパターンは頻出するのでここで習得してほしい。
・6〜12小節目:「ミ」は鐘の音。少し打つ感じで違いをつけるといい。
・16〜18小節目:3連符が登場するので拍感は分かりやすいが、左手の弾き方に問題がある。指を卵のように丸めたり、手の形を変えて指下をくぐらせるような動きは避け、いかに運動を少なくするかが重要。指は伸ばし、手の形は変えず、ポジションをスライドさせるだけ。「シ↔ファ」の繰り返しにおいては、反復横跳びのようなイメージで手の形はキープしながらそれを回転させて音を出すイメージを持つとぐっと楽になる。
・14小節目や17小節目の1音目を弾いた後、急いで次のポジションに飛んでいるが、焦らなくても大丈夫。しっかり音を置いてきてから動けば良い、そんな壮大な曲だから。

曲想的なアドバイス

・これは技術的なアドバイスでもあるが、ピアノから少し距離をおいて座ったほうがいい。音域も広いし荘厳な曲なので、背中の力を使って弾くイメージをしてみてほしい。海から出てくるのは小さなものではなくて、大きなカテドラルでしょう。ちっちゃくまとまらないで弾きたい。

出張時の練習について

再開してから毎日触れていたピアノに5日ほど触れなくなる。昔刷り込まれた「1日ピアノの練習をサボると3日分下手になる」みたいな通説が脳裏にあり、この期間の乗り越え方を先生に相談してみました。
・音源で曲を聞きながら、机をピアノだと思って、先ほど話した姿勢、指の形、力の入れ方をシミュレーションしてみるとよい。本物のピアノを弾くときは音を取らないといけないという情報処理が同時にされるので、却って散漫になることも。意外と効果があるし、大丈夫。
そんなことより気を付けて行ってきてください。

感想

譜読みゼロベースで楽譜を取り寄せるところからだったが、この2週間何度寺を昇らせ沈ませたか分からない。
実は59〜64小節目の音が未だどうしても覚えられないし、その理由が自分でも分からない。(練習ができない中で次回レッスンを迎える不安もありながら)この先の先生からの解説が楽しみです。

※また素敵な曲に出会ってしまった。なぜ第2巻なのか。


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