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日本の現代音楽オンラインプラットフォームのまとめ(2020年5月2日時点)

jwcmでは2020年4月3日から「キクラボonline」をはじめました。そのほかにも日本の現代音楽界でさまざまな取り組みが見られます。2020年5月2日現在の情報をまとめました。

キクラボonline (by jwcm)

jwcmはもろもろが重なり2018年の8月末に都内に集まった女性作曲家によるリサーチコレクティブ(のようなもの)です。これまでにも「中堅女性作曲家サミット」をやったり(vol.1vol.2)、オンラインサロンをやったり(20192020)、イギリスの学術論文誌に投稿したり、JSSAやSGFといった研究会や学会でプレゼン研究ノートを発表したり、塩見允枝子さんの短編ドキュメンタリーを作ったり、、、まあ上のサイトからご覧ください(笑)コアメンバーは牛島安希子、森下周子、山根明季子、渡辺愛、渡辺裕紀子、そして横井佑未子もキクラボonline運営チームです。

これまでに# 1 著作権の基礎(渡辺愛さん)、# 2 文化政策(高橋かおりさん)、# 3 ジェンダー入門(吉良智子さん)を行いました。# 4 著作権Plus(榑谷学さん)はもうすぐです。

👉オンラインシリーズを始めることになった経緯はこちら
👉キクラボonlineのNoteマガジンはこちら
👉jwcmではオンラインサロンもやっています


庭園想楽 (by 渡辺俊哉、星谷丈生、石川星太郎)

2020年4月に始動した渡辺俊哉さん(作曲家・代表)、星谷丈生さん(作曲家・企画)、石川星太郎さん(指揮・企画)による現代音楽のプラットフォーム「庭園想楽(ていえんそうがく)」。

オンラインレクチャーシリーズの第一回は渡辺俊哉さんの自作品解説第二回は榑谷学さんの著作権講座、さらに第三回は弁護士の先生方による音楽家の契約、労働問題講座が開かれるとのことです。

※ 第二回著作権講座の榑谷(くれたに)さんはjwcmのキクラボonlineにもご登場いただきますが、内容が違うので併せて受講されると全景が見えてくると思います😄キクラボでは質問ベースのプラクティカルなケース問題を、庭園想楽では著作法に立ち戻って音楽ビジネスのあり方を探る...といった感じでしょうか。

庭園想楽は、日本庭園の精神である不易流行の思想から着想した、未来につながる音楽を創造するために様々な事柄を学ぶための場です。
過去の音楽芸術の研究や、作品の制作、演奏実践等を通して今日の音楽の在り方について問い直していきたいと思います。
「庭園想楽」に関わる人々が、それぞれの視点から音楽やその他の芸術に関わる美について考え、議論を通して新しい世界を生み出すことを目的としています。
新型コロナウィルスによって世界的に音楽を取り巻く環境は厳しくなる一方ですが、先ずはインターネット等を通して可能なことを追求し、創作や学びの場を作っていきたいと思います。
2020年4月よりオンラインレクチャーを開催しております。皆様のご参加をお待ちしております。
HP>About Usより)


仮想音楽家レジデンス (by 渡辺裕紀子)

2020年3月25日に始動した、ドイツ在住の渡辺裕紀子による「仮想音楽家レジデンス」(呼び捨てなのはjwcmメンバーだからです!)。世界中の作曲家と、世界中の演奏家のマッチングプロジェクトと言いましょうか。ドイツのCovid-19外出制限の期限だった(当時)2020年4月19日までに、作曲家が1分間のソロ曲を書き、奏者が演奏してその音源や映像をアップする...というものでした。アーカイブ(下記リンク参照)からこの期間中に作られた作品を聞く/仮想音楽家レジデンス見られます。第2弾も準備中だそうですよ!

執筆現在、2020年3月下旬。この一週間で状況が目まぐるしく変化しました。ここドイツでは国境が封鎖され、自宅待機を余儀なくされています。メルケル首相の演説後は庭に出る子どもの声も聞こえなくなり、公園にもロープが張られるようになりました。長く暗い冬が明けて、ようやく緑の美しい欧州の春が来ようとしている、そんな時に窓の外を眺めるしかない自分は、どこか身体と精神が分離したような気分です。

自宅待機が決まった後、この一か月(もしくは二か月なのか)をどう生き抜くのか、とても悩みました。何をどうすることも出来ないこの一か月、ただ何もせず、ぼーっと時間をやり過ごすのか。もしかすると、もっと何か違う視点で見ることで、この時間を使うことができるんじゃないか。発想を転換することで、どうにかクリエイティブにこの時間を使いたい。

渡辺裕紀子による仮想音楽家レジデンスNoteより)
👉仮想音楽家レジデンスのYoutube
👉仮想音楽家レジデンスのSoundcloud
👉仮想音楽家レジデンスのFacebook


オンラインレッスンについての記事 (by 山田亮)

音楽家の山田亮さんによる、オンラインレッスンについてのリサーチのまとめ。「オンライン音楽レッスンで使うにはどのソフトがいいのか」「Zoomによるオンライン音楽レッスン研究(講師の方向け)」「オンライン音楽レッスンについて(生徒さん向け)」「オンラインレッスンのサポートとしてGoogle Classroomを使う」など、音楽教諭をやられる方に役に立つ情報が丁寧に記事にまとめられています。そのほかにもFacebookでの発信がすごく考えさせられるんです。

亮さんはさまざまなリサーチの結果「おひるね中のジャズピアノ」というYoutubeの毎日配信(14〜16時のなかで約30分)を始めることにしたそうです。今後この試みがどのように発展していくのかとても気になります。

👉山田亮さんのFacebook(特に最新の情報はこちらから)
👉山田亮さんのYoutube(毎日Live配信があります)


波カラフル

そのほか(jwcm関連のコンサート情報)

==東京藝術大学の音楽環境創造科、後藤研究室==

jwcmメンバーの渡辺愛が教鞭を執る東京藝術大学の音楽環境創造科。後藤研究室の学生達によるオンラインコンサート(Live Streaming Concert)が2020年5月4日(月)20時〜行われるもよう。YouTubeでのストリーミングらしいです。

現在の状況(参加者全員遠隔の状況)で、どのような音楽の "あり方" が可能なのかを探るため、それぞれの演奏家/作曲家達は自分の家より世界に向けて自らの音楽を発表します。この世界的危機に際して、音楽を通して貴重な時間を過ごし、自ら、そして愛する人の健康のために可能な限り自宅にいることを奨励いたします。
Suguru GotoさんのFacebookポストより
👉予約フォームはこちら


==北嶋愛季(チェロ)==

チェロの北嶋愛季さんによるツイキャスでの自宅からの配信コンサート。

<プログラム>
J.S.Bach: 無伴奏チェロ組曲第1番(バロックチェロ)
バロックチェロとモダンチェロを弾き比べ
黛敏郎:文楽(モダンチェロ)

これに続いて様々な配信を計画されているようなので、そちらも楽しみです🤗

👉北嶋愛季さんのFacebook


==中嶋香(ピアノ)==

jwcmメンバー渡辺愛がご懇意にされているピアニストの中嶋香さん。コンサートの延期に際し、三宅榛名さん、権代敦彦さん、篠田昌伸さんらのピアノと声の作品を録画配信されるとのことです。2020年6月6日(土)18時30分より。


==現代音楽イベントカレンダー==

東京現音計画や低音デュオのチューバ奏者、橋本晋哉さんによる「現代音楽イベントカレンダー」。さまざまな公演が延期や中止になっていますが、大部分がチェックできるようになっています(本当にお疲れ様ですm(_ _)m)。


波カラフル

※ 以上はjwcmと関係のある方々関連のものばかりです。これ以外にもまだまだ多くの興味深い企画が開催されています。面白いものを見つけたらjwcmのtwitterやFacebookまでお寄せください😊🌸🎸

※2020年5月2日時点での情報です。随時更新ではありません。

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