いい年して、ナメクジのようにドロドロしている人間がいる。塩を掛ければ、ダラーっと溶けてしまいそうに、軟弱な人間である。いや、軟弱と言うより、卑怯な人間である。

　失敗を恐れるのは、失敗を確認してからでも遅くはない。失敗する前に格好つけるから、失敗の境界線をも越えられない。よって、動けない。だから、ダラダラと時間稼ぎをしながら、フェードアウトする訳だ。

　こんな人生って、情けないとしか言いようがない。極寒の中で、水もなく電気もない劣悪な生活を余儀なくされている人たちが沢山いる。それに比べ、平和ボケしている日本人は、重責を果たさず、負け犬の如く逃げる。

　命を張って、自国を守り抜く勇気ある人たちの姿を見ていると、我々も勇気づけられるが、心が痛い。平穏なる世界に早く戻るようにと願うばかり。それに引き換え、殻を破れぬ人間は、「つまらん！」の一言である。

　負のスパイラルを自ら作り出しているのだから、始末に悪い。自ら気づいているのならば、責任の『せ』の字も頭にないことになる。期待されるような虚言を連発（大風呂敷）するから、自らをダメダメにする。

　何事があっても逃げるものではない。逃げるのは、命に関わるような危機的状況の瞬間である。自らを甘やかすばかりの半生を過ごしてきた人間は、自分より劣る人間と思う相手に対して、格好つけて安堵するのが関の山。

　開いた口が、塞がらない。