#4 思い出のオークス(1997年メジロドーベル)


今回は初の試みです。

予想や展望、回顧を載せるのも好きですが、せっかくG1シーズンなのでそのレースの印象に残った年などを書いていきたいなと思いまして(笑)

反響頂ければ嬉しいですが、独り言だと思ってやっていきます。

もちろん、僕が競馬を知る、生まれる以前の年を紹介することもあるので、生で見た感想などは分からないです。実際に見たという方はうらやましいです。


それでは。

第1回目の今回は1997年のオークスです。

主役はなんといっても快速キョウエイマーチでした。父は凱旋門賞馬のダンシングブレーヴ。
報知杯4歳牝馬特別を楽勝。今でいうフィリーズレビューですね。2着のシーズプリンセスに7馬身も付けました。シーズプリンセスは後に紹介するメジロドーベルの勝った阪神3歳牝馬Sの2着馬。もちろんクラシック候補でしたが、あまりの楽勝ぶりに桜花賞の主役に名乗り。

そして迎えた桜花賞は不良馬場。大外枠に入りましたが、そんなタフなレースを番手から楽に抜け出して大楽勝。2着の2番人気メジロドーベルとは初対決でしたが、4馬身もちぎり捨てました。血統的にも大物感がたっぷりの勝ち方に誰もが二冠にを躍らせたと思います。

そして桜花賞2着のメジロドーベル。阪神3歳牝馬Sを勝った2歳女王です。(当時は年齢表記が今とは1つ違います)
父はメジロライアン。母はメジロビューティー。メジロライアンの初年度産駒で、メジロブライトと共に、牧場の期待も大きかった馬だったと思います。そんな期待に応えるように勝ち星を重ね、迎えた暮れの阪神3歳牝馬Sで見事世代の頂点に立ちます。
春初戦は馬体増が響いたのかトライアルを落とし、迎えた桜花賞では不良馬場の大外から懸命に追い込むものの、ライバル、キョウエイマーチの影すら踏ませてもらえませんでした。


そして迎えたオークス。当日は重馬場の発表。
人気はもちろんキョウエイマーチ。単勝オッズは2.2倍。
2番人気はメジロドーベルか食らいつき、2.9倍の支持。
いわゆる2強対決ムードでした。

先ほども紹介したように、キョウエイマーチの父は凱旋門賞馬のダンシングブレーヴ。不良馬場の桜花賞も楽勝していて、ここへの適正は間違いなく高いと見られていました。
対するメジロドーベルの父はメジロライアン。こちらも距離は問題なくこなせる血統ですね。

真っ向勝負の雰囲気が漂う中、オークスがスタートしました。

好スタートから行き脚ついて、やはりキョウエイマーチが大歓声の後押しも受けて外から先頭に立ちます。対照的にメジロドーベルはあまり良いスタートではなく、大外枠もあって後方まで下げました。

キョウエイマーチが引っ張る中、前半1000m通過は60.7。淀みないペースを刻みますが、馬群はぐっと詰まった団子状態で大ケヤキの向こうを通過。キョウエイマーチが先頭で、直線に向かいます。

しかしキョウエイマーチが直線に向くや否や、内からプロモーションにあっさり交わされて下がっていきます。失速しながら外にヨレて、交わし切れなかった真後ろのヤマニンザナドゥが躓いて落馬。そんな混沌とした内を巧みに捌いて、後方待機ダイイチシガー、武豊Jが抜群の手応えで上がってきます。馬体を併せるように13番人気ナナヨーウイングも伸びてきて、波乱気配。

大本命の早々失速、そしてダイイチシガーとナナヨーウイングの叩き合い、2強は共倒れの大波乱かと思った矢先、馬群を割って馬場の真ん中、メジロドーベルが父ライアン譲りの抜群の切れ味を発揮。前の2頭を外からあっさり交わすと、遊びながらも突き放していく一方のとんでもなく強い競馬でした。

2着はナナヨーウイング、3着はダイイチシガー。ともに直線では比較的内を突く好騎乗でしたが、メジロドーベルは枠も相まって外からの仕掛け。それでも大外ではなく、少しでも内を選択した吉田豊Jの好騎乗が光りました。
それでも、この強さなら大外でも間に合っていましたね。

樫の女王に輝いたメジロドーベルはその後、秋華賞でもキョウエイマーチを競り落とし2冠を達成すると、後には女傑エアグルーヴも破るという名牝になっていきます。エリザベス女王杯も連覇で、淀が得意な馬でしたね。牡馬混合戦では恥ずかしがり屋さんなのか、ポカも多かったですが(可愛いですね)、牝馬限定戦においては無類の強さを誇る馬でした。

さて、早々失速のキョウエイマーチ。終わってみれば距離が長かったです。以降はマイル、スプリント路線にシフトして活躍するも、G1には届きませんでした。相手もタイキシャトルでしたし、仕方ない部分はありますね。


今回はこんな感じです。

いかにも知ってる風なことを言っていますが、この時の僕は生まれて間もないくらいなので、至らない部分はご容赦ください(笑)

教訓という訳ではないですが、桜花賞からオークスは王道ローテな故、どうしても後のマイラー、スプリンターが出てくるレースです。人気問わず、必ず距離が持たずに失速する馬がいます。それらは全て結果論なので走ってみないとわかりませんね。キョウエイマーチもダンシングブレーヴを父に持ちながら2400全く持たないとは。当時僕が競馬をやっていたらそんなことは思いませんし、キョウエイマーチから買って負けていますね(笑)
競馬はブラッドスポーツですが、それが全てではないのも競馬の面白さ。

さあ、日曜日はオークスです。


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