見出し画像

「ため息」のすすめ

毎日ずっと行っていることがある。
無意識に行うこともあれば、時に意識的に行うこともあるけれど、ほぼ無意識下で行っている。

「呼吸」

息を吸って、息を吐いて、生きている間はずっと繰り返し、毎日、毎秒、これがないと生きていけない。
胸で息をするような、短い胸式呼吸は交感神経を高ぶらせてお腹で息をするうな、長い腹式呼吸は副交感神経を高める。

毎日行っていないけれどたまに出るものがある。
無意識に出ることもあれば、時に意識的に出すこともある。

「ため息」

ため息と聞くと、モヤモヤした気持ちが体から出ていくような、良い印象を持たれることは少ないかもしれないけれど、ため息には良いため息と悪いため息がある。
悪いため息は、疲れが溜まった時、何かに悩んでいる時、何かに失敗した時などに生まれるため息だ。

良いため息は、お風呂に入った時、サウナから水風呂に浸かった時、一仕事終えた時、キーンと冷えたビールを飲んだ時などに生まれる。

良いため息、悪いため息、そのどちらも、人の中に溜まってしまった邪気を体の外に出すために生まれるのではないかと思っている。

よくため息をすると「幸せが逃げる」とも言われるけれど、これは反対で邪気を出して、幸せに近づいているとも言える。
ため息は意識的に出ることよりも、ため息を出して、ため息が出たことに気づく。無意識下で出ることがほとんどだと思う。

学術的にもため息は、バランスが崩れてしまった交感神経を整えるために出るものとされているらしい。ため息を出すと呼吸がゆっくりになり、血管が縮小して副交感神経が高まり体をリラックスさせる効果があるようだ。

日常、生きているとため息が出ることもある。
いつため息を出したか?と聞かれると記憶にないけれど、いいため息も悪いため息も、日々出していると思う。
ある時にお風呂に浸かった時に出るため息を、長〜く細〜く、ゆっくりと出してみた。なぜそうしたのかは分からないけれど、息を吐くことで体を軽くしたかったのかもしれない。

実際に軽くなった、物理的には軽くなってはいないはずなので、何か物質が出たわけではないとは思うけれど、軽くなる気がした。
そこからため息は、邪気を出してくれるとても良い機能なんだと思うようになり、生まれるたびに意識が向くようになった。

特に良いため息は意識的に出すと、より効果が高くなると思われたので、ビールを飲んだ時、水風呂に使った時、一仕事終えた時には、長くゆっくりとため息を出すことを意識している。

ふぅ〜、と。

ゆっくりと深く長く。

#ため息 #エッセイ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?