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夏の特別企画!マンガビブリオバトル2021(グロービス MBA マンガ研究会共催)

「MBAを学ぶ」そう聞いた時、皆さんはどんな光景を思い浮かべるでしょうか?お堅くて分厚い専門書を片手に、うんうんと唸る様子を思い浮かべる方も多いのでは。

しかし、気楽に読めるマンガからもMBAの基本を学ぶことが出来るんです!

実はグロービスはMBAを学ぶ題材としてのマンガに以前から注目しており、グロービスMBAマンガ研究会という公認クラブもあります。本クラブは今回解説者として参加頂いた上野 豪さん(2014期東京校)が部長を務めており、上野さんが 『神マンガのストーリーで学ぶMBA入門』を出版するにあたっては、クラブとして共に編集に携わるほどの活発っぷりなのです。

本稿ではそんなグロービスで8/27にZoom開催された「マンガビブリオバトル」の上位入賞作品をご紹介します。
プレゼンターには大学院在籍生・卒業生から計9名が立候補。大学院アルムナイ事務局の西村 美也子さんが進行する中、1位3位がいずれも同率で2作品が選ばれるなど、白熱のバトルとなりました!

ビブリオバトルプレゼンター集合

※ビブリオバトルとは?
面白いと思った本(今回は「グロービス生にとって」興味深いマンガ)を持ち寄り、5分間でその本の魅力を紹介し合う書評ゲームです。プレゼン後は「どの本が一番読みたくなったか?」という観点で投票を行い、より多くの票を集めた方が勝ちとなります。

1位『チ。―地球の運動について―』魚 豊

プレゼンター:星野 生成さん(2020期福岡校)

ヨーロッパのとある国に暮らす主人公が、その国で大勢を占める宗教「C教」の教義に反する地動説の研究にのめりこんでいく物語。

グロービス生におすすめしたい理由は、主人公ラファウの取り組み姿勢。ひたむきかつ、知性と健全な批判精神をもって困難に立ち向かう様子は、まさに志を持ちつつクリティカル・シンキングの授業に励むグロービス生に重なるのだそうです。

2020年連載開始ながら、次の年には「マンガ大賞2021」「次にくるマンガ大賞2021」にランクインするなど、“今読み始めたい”勢いのある今作。そんな作品が持つ勢いをそのままに、思わず「読んでみたい!」と思わせる星野さんのプレゼンの熱さに多数の票が集まりました。

1位『健太やります!』満田拓也

プレゼンター:佐藤 祐樹さん(2020期東京校)

平凡な主人公健太が、天才アタッカーはじめ仲間と共に高校の弱小バレーボール部で奮闘していく王道スポ根マンガ。今でこそメジャーなテーマであれど、1888年の連載開始当時はまだ少なかった高校バレーを扱ったこの作品について、佐藤さんオリジナルの「3C分析」ならぬ「3B分析」で語られました。

Backbone(設定):競技をするにはギリギリの6名でスタートという、限られた人的資源で高みを目指す状況(まさに創業期のスタートアップベンチャー!?)
Beat(胸を打つ):多種多様な人物とそれぞれが持つ感動的なエピソード
Business:主人公健太のポジション・役割の変遷

グロービス生へおすすめしたい理由は、特にやはり最後のBusinessの観点で読めるから。主人公はレシーバーから司令塔であるセッター、先輩を差し置いての新キャプテン就任、はたまた数年後には逆に後輩にセッターポジションを奪われるなど、様々な境遇を経験していきます。ビジネスパーソンの異動や転職といった環境や心境の変化に共通するところがありそうです。

佐藤さん自らが名シーンを演じるなどトリッキーな(?)場面もありながら、これまた畳み掛ける熱いプレゼンに票が集まり、同率1位に選ばれました。

3位『白竜』 天王寺 大(作)、渡辺 みちお(画)

プレゼンター:吉川 幸雄さん(2021期東京校)

『ミナミの帝王』などを手がけた天王寺 大氏作のヤクザマンガ。豊洲市場の移転問題や東京オリンピックの誘致、パナソニックと三洋電機の統合など、現実世界の経済ネタをタイムリーに取り上げている作品です。

グロービス生におすすめしたい理由には以下が挙げられました。

・あえて「裏社会」からの観点で経済ネタを眺めることで、新たな視点を得られる
・ビジネスにおける倫理・価値観が問われる
・40名程度の小さな組織で、時には部下のピンチを助けながら、巨大な資金調達を成し遂げる主人公のリーダー・CFOとしての手腕

聴衆へ語りかけて共感を呼び起こすプレゼンスタイルで、トップバッターながら2位という好成績での入賞となりました。

3位『天地明察』冲方丁(原作)、槇えびし(作画)

プレゼンター:友斉照仁さん(2017期名古屋校)

日本初の純国産の暦を作った学者、渋川春海の物語。原作小説がヒットしたほか映画化もされているため、タイトルだけでも耳にしたことのある方は多いのではないのでしょうか。

グロービス生におすすめしたい理由は、この作品で描かれる主人公渋川春海の歩みが、グロービスが大学院生に提供している価値につながっているから。

グロービスでは次世代を切り開くビジネスリーダー(「創造と変革の志士」とも呼びます)に必要な「能力開発」「志」「人的ネットワーク」の3つの価値を提供しています。そして渋川春海はこの3つを存分に活かし社会を変えていく人物なのです。特に家業を継がず独学から数学・天文の知識を習得し、困難にも打ち克っていく様子には「実はグロービスに通っていたんじゃないか!?」と錯覚してしまうそう。

Zoomの合成背景を活用するなど創意工夫するプレゼンターが目立つ中、あえての淡々とした語り口が説得力を際立たせたプレゼンでした。

おわりに

いかがでしたか?今回の上位入賞は逃したものの、紹介された作品はこちら。

・『ワールドトリガー』葦原 大介
(プレゼンター:岡田 法子さん、2019期東京校)
・『GIANT KILLING』ツジトモ (画)、綱本 将也(作)
(プレゼンター:片瀬 大輔さん、2019期東京校)
・『左ききのエレン』かっぴー(原作)、 nifuni(漫画)
(プレゼンター:藤原 直樹さん、2020期東京校)
・『クイーンズ・クオリティ』最富 キョウスケ
(プレゼンター:柏木 麻希さん、2019期東京校)
・『テロール教授の怪しい授業』カルロ・ゼン(原作)、石田 点(漫画)
(プレゼンター:内藤 修さん、2019期東京校)

気になった作品があれば、是非お手に取ってみて下さいね(無料で読める作品も多数あるとのこと)。

どのプレゼンターも、グロービスで学べることを絡めるなど、聴衆の身近な興味や知的好奇心をくすぐりつつ「グロービス生に勧めたいポイント」をしっかりと押さえた、伝わるプレゼンばかり。マンガ愛の放出にも、MBAで鍛えた日頃の成果が見受けられました。

夏の定番企画として、このマンガビブリオバトルは来年度以降も開催されるとのこと。グロービス在籍性・卒業生はもちろん、これからグロービス生になりたい方も、入学の暁には参加して一緒に盛り上がりましょう!