結婚したら、嫁なのか?
結婚するとき、事実婚と法律婚について勉強しました。
わたしの場合の結婚は、夫が働いて妻と子どもを養う前提の結婚ではなくて、お金も家事も平等にやりたかったので、結婚ってそもそもなに? 結婚する意味あるのか? と疑問が浮かんできたからです。
それでわかったことは、そもそも現代の結婚というのは、別々の名字が選べないことを覗けば法律的にかなり平等なものでした。
なぜかと言うと、現代の結婚はお互い、生まれた家から独立して新しく家族をつくるという制度だから。
(こちらの記事がわかりやすいので読んでほしいです。)
https://trend-town.info/archives/33183.html
昔はこんな感じで、女の子が夫の家に贈与される存在だった。
(※画像は引用させていただきました)
これが、「嫁ぐ」「嫁にいく」ということで、図でいうと佐藤花子さんは結婚して、田中家に入り、田中家の一番下の存在として家事をしたり子育てをしたりする存在となるわけです。
しかし、この制度は1947年に終了していて、現代はこうなっています。
佐藤花子さんが田中家に嫁いでいない!
ふたりで新しく戸籍をつくっている!
そうなんです。「嫁に行く」というのは、実はわたしたちの祖母の世代までで、母親の世代からはもう嫁にいけないんですね。男女平等なんです。
「二人で新しく戸籍をつくって、名字はどちらかに統一してね」という法律なので、昔の名残で男性の姓にする人が多いってだけなのです。
男性の姓になったところで女性は嫁になれないように、女性の姓にしたところで男性も婿養子にはなれません。義実家の遺産相続などもできません。
結婚したら、義実家と家族になるわけではなく、家族は夫婦ふたりだけ。あとは、親戚なのです。
(でも名字変えないといけないって、本当の意味で平等じゃないよね。大抵男の姓にするし、手続き面倒だし、それで嫁に行ったという勘違いが生まれるし……ということで、今叫ばれているのが「選択的夫婦別性」の実現です。)
調べてみて、法律婚がかなり平等だったので、わたしは法律婚を選びました。
事実婚と法律婚の違いって、
・扶養に入れるか(これも男女平等で、稼いでいない方が稼いでいる人の扶養に入れます)
・相手が亡くなったとき遺産相続の相続税が高くなるか安くなるか
・名字を変えないですむか
くらいの違いだったので、別に嫁にならなくていいなら、わざわざ事実婚にして、いちいちみんなに説明するのも面倒だし、法律婚でいいかなーと思い、決めました。
でも、やはりこの「家制度終わったよ、嫁にいってませんよ」っていう概念ってほとんどの人に伝わっていないので、事実婚の方が良かったかな……と思うことも度々あります。事実婚であれば、嫁とは思われないから。
みんな、結婚したら女の子は「嫁にいった」と言うし、結婚式では父親が娘を新郎に贈与して、新婦だけが両親へお別れの手紙を読む。
わたし自身、夫側の実家にいけば、一番下の存在として扱われている感じはとてもするし、自分の実家にいけば「嫁にあげた」とか「もらってもらった」と言われる。
わたしはそういう風に女性が下として扱われるの嫌なんですけど、みなさんはどうですか?
性別って生まれついたもので、自分の努力じゃどうにも変えられないから。
別に気にしないよっていう人も多いのだと思うけど、人種差別やLGBT差別などあらゆる差別と同じで、嫌だと思う人が少しでもいるなら、世間の概念を変えた方がいいと思うのです。
だってみんな自由になりたがっている。
誰かを傷つけたり迷惑をかけたりせずに、みんなが自由にストレスなく生きられる世界に近づきたい。その為には、悪しき習慣や無駄な決め事がなくなって、多様性が認められることが大切だと思っています。
「この家に生まれたから、この仕事を継がなきゃいけない」とか、「この土地に住まなきゃいけない」とか「嫁だから雑用をしないといけない」とかそういう決まりで、窮屈な思いをしている人、人生がつまらなくなっている人、たくさんいると思います。
そういうしがらみに縛られて辛くなっているひとは、「家制度終わってるんだ! 家族は二人だけ。みんな親戚なんだ! 迷惑をかけなければ自由に生きることは悪いことじゃない!」ということを胸に。そうすれば、ちょっとは気が楽になるかな、と思っています。
思いやりをもって、みんなが自由に楽しく、後悔しないようにやりたいようにやれる世の中。それが理想ですね。
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