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CHILLNN解剖第一弾「ホテルは独自にマーケティングをし、ファンを増やし、ブランドを育てることができるのか?」

いつもCHILLNNをご利用いただきありがとうございます。
これから3回に分けて、新しいCHILLNNのサービスが、どんな課題に対して開発されたのかを紹介していきたいと思います。

今回の記事では、第一弾として、

「このまま需要の回復を待っていたら、
ホテルが無くなってしまうかもしれない?」

という恐怖を、CHILLNNがどのように解釈し、どう解決していこうとしているのか解剖していきます。

記事を始める前に、一つ問いかけを、

お客様が、あなたのホテルを選ぶ理由はなんでしょうか?

これからの記事を通して、今まで、『宿泊業をD2C化する』と謳ってきた理由を少しでも明らかにできればと思います。

前段

さて、現在多くの施設様が夏の忙しいシーズンを終えて、未だにコロナによる宿泊需要の低下による影響を再認識し、苦しい時期を迎えているかと思われます。恐らく、下記のようなお悩みを皆様の共通認識として、どの施設様も頭を抱えているのではないでしょうか。

「コロナの影響で売上回復の見込みが立たない」
「閑散期に旅行需要が落ち込んだ時、どうしたらいいかわからない」

弊社もCHILLNNと並行して、HOTEL SHE,というブランドを中心としたホテル事業を全国に展開している中、同じ悩みを抱え、「安定してホテル運営を続けていくにはどうしたらいいか?」という課題と正面から向き合って運営を行なってきました。

どうしたらいいのかわからない...

この悩みの背景には、ホテル業界が抱えてきた慣習が影響しています。

ホテル業界の慣習
従来より、集客の大部分をOTAに依存してきたために、自分たちで直接お客様を誘客する方法がわからない。

OTA(Online Travel Agent)は、旅行をしたい人に宿を提案し、マッチングさせるためのサービスです。プラットフォームの上では常に、限られたパイ(旅行者)を、プラットフォームの参加者(宿泊施設)で取り合う戦いをしています。その戦いのルールを決めるのはプラットフォームなので、OTAマーケティングにリソースを投下し続けない限り、長期的に顧客獲得はできません。(競争を激化した方が、それぞれの施設が支払うべきマーケティングコストを上がるため、OTAにメリットがあります。)

そして、今、コロナの影響で、このエコシステムは機能不全に陥っています。

OTAが圧倒的なマーケティングコストを投下して、第一想起を獲得しているのは「旅行をしようと思っている人」です。ここで勝負をしても、かけられるコストが違いすぎて勝負になりません。同時に今は、パイが少ない状態になっています。

だから、宿泊事業者によるマーケティングでターゲットにすべきなのは
「旅行をしようとは思っていない人」です。

そして、彼らにアプローチできるようになれば、宿泊施設は、自ら需要を創出できるようになります。つまり、市場の影響を受けづらい独自のマーケットを作り上げることができます。

これが私たちの考える宿泊事業のD2Cが実現できている状態です。

彼らは、積極的に旅行情報や宿の情報を探しているわけではありません。
彼らの興味のフックにひっかるように情報発信をしていくにはどうしたらいいでしょうか?

現在の消費行動のあり方

CHILLNNでは、けんすうさんが提唱しているDRESSモデルというマーケティングフレームワークをベースにシステム開発を行なっています。

DRESSモデル:SNS時代の消費者の購買行動
Discover(発見する)➤ React(反応する)➤ Experience(体験する)➤ Story(物語化する)➤ Share(共有する)

このモデルの特筆すべき点は、発信の方向性が、サービス提供者からお客様の一通りではなく、サービスを提供されたお客様が発信を行なってくれている点にあります。

このモデルに沿って考えると、情報の価値は、自分の物語として発信できるかどうかが大きなポイントとなります。

どうやってホテルマーケティングに活かすのか?

弊社では、コンテンツを作る際、それぞれの媒体に合わせて、どのように発信してもらうかという部分もセットで設計しています。
『投稿したら〇〇サービス!』などの直接的な施策ではなく『思わず人に伝えたくなる』ようなコンテンツづくりを心掛けています。

EX)
・普通とは一味違う宿泊体験
・地域性を感じられる独自の宿泊体験
・5W1Hが伝わる構図やアイテム

実際に商品を気に入ってくださったゲストが次のゲストに商品を勧めてくれることでポジティブなサイクルが生まれ、限られたコストの中での効果的なマーケティングを可能とします。

以下ではいくつかの具体的な事例を紹介します。

■ UGCを産むコンテンツ設計

UGC(User Generated Contents)=ユーザーが生成したコンテンツのこと
口コミや、匿名レビューのことではなく、マイクロインフルエンサー(=一般的なゲスト)の実際の人間関係の中で共有される情報のことを指す。中でも、SNSへの投稿やパロディ・二次創作などをUGCと呼ぶ。

画像1UGCの一例

UGCの効果

= UGCの質 × UGCの量
= 満足度 × 魅力の説明しやすさ
=(顕在的な満足度 + 潜在的な満足度)×(特異性の説明しやすさ+状況の説明しやすさ)

上記に基づいて、例えば Instagramの運用を行う上で「魅力の説明しやすさ」にアプローチできるよう、UGCが生まれやすくするためにお手本となるような写真(投稿したいと思う写真)を中心に構成しています。

■ ホテルの使い方(ユースケース)を提案する

弊社では、特にTwitterマーケティングにおいては、宿泊商品を単なる機能だけではなく、特定のコミュニティ・界隈・属性のお客様に強く響くような体験とセットにして作成しています。

画像2THE RYOKAN TOKYO 予約ページ

「大人の原稿執筆パック」

湯河原は、都内からもいける立地の温泉街です。明治期には数多くの文豪が訪れたと言われています。
「THE RYOKAN TOKYO YUGAWARA」には、友人同士の若いお客様が多くいらっしゃいました。そんなお客様から、温泉に篭りながら、創作活動がしたいというニーズをいただき、上述のプランを作成しました。
その結果、宿泊予約が増えただけでなく、旅館内で作っていただいた創作物を通したUGCが生まれるなど、良い循環が生まれています。

特定のユースケースは、毎年の恒例行事化することも多く、リピーターの獲得にもつながります。

いくつか似たようなアイデアを出すための切り口をあげてみます。

EX)
・いつもは家で1人でやることを、友達とホテルでやってみる
・普段は昼間にやることを、夜にやってみる
・とにかく早朝にやってみる
・とにかく深夜にやってみる
・家では面倒でできないことを、ホテルでやってみる
・徹夜で行わなくてはならない苦しい作業をみんなでワイワイやってみる
・年に一度は行うことを、ホテルでやってみる

コンテンツは資産になる

上で話してきた通り、コンテンツはうまく設計すると、ひとりでに集客のサイクルを回してくれる、大きな資産となります。

コンテンツとは言い換えれば、「価値の切り取り方」であり、工夫次第でいくらでも無料で作ることができます。

発信が誰にでもできるようになったことで、プラットフォームから主体的に情報を獲得するような習慣は減りつつあります。サービス業においても直接お客様のニーズを汲み取り、独自のポジションを積極的に築いていくことが求められます。

私たちは、まだコロナが来る前だった創業当初から、宿泊業界におけるD2Cマーケティングの必要性を感じており、機能の改善を図ってまいりました。

CHILLNNを用いれば、ホテルそれぞれが持つ独自のコンテンツを魅力的に表現する且つ、そのコンテンツを効果的に発信することで宿を応援してくれるファンの方を増やすことが出来るように設計しています。
そして、そのファンの方々がホテルの資産となり、宿が実現したい本当の宿泊体験を提供し、多くの方に満足していただけるような未来を作ることができるのではないでしょうか。

そんなサイクルを回し続ければ、

「このまま需要の回復を待っていたら、
ホテルが無くなってしまうかもしれない?」

こんな恐怖は目に留まらなくなるはずです。
私たちはそんな世界線を実現します。

今回は以上です!
次回は話題のノーコード予約サイト作成ツール
「Snack(スナック)」について詳しくご紹介します。
※ 次回の配信日は9/8(水)を予定しております。


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【CHILLNN note 編集部より】
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