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デッサンの基礎

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基本的な形どりから、質感表現、単独モチーフのデモストの記事が中心です。
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デッサン基礎 立方体の描き方〜形をとる〜

デッサンを始める上で避けることのできない「立方体」の形の取り方について学んでいきます。 「立方体」とは、正方形だけで囲まれた形であることが特徴です。日常生活で目にするのは、「直方体」の方が多いでしょう。「直方体」はレンガやティッシュ箱など、長方形で囲まれた形になりますので、それぞれ形が異なります。 デッサンの練習をする上で、正確に形が取れているのか明確になるのが「立方体」になります。特に初心者の方は、立方体を練習に取り入れていくのが、学びに繋がります。 早速、形をとる手順を

デッサンで光を描く

モチーフの形が取れても、それだけでは立体的には見えません。 なぜなら、光が描かれていないからです。 私たちは、物体にぶつかった光を目で認識し、その物の色や形を認識しています。 要するに、光がなければ物体を認識することはできないのです。 デッサンでも同じく、そこに物体を描くためには「光」を描かなければなりません それがきちんと描けていれば、そこには必ず立体的なモチーフが出来上がっているでしょう。 光を描くためには、まず光源を1つに絞ってください。 自分がいる部屋や

材質感を描き分ける

デッサンで「描く」と一口に言っても、様々な情報を分析し、分けて考えていかなければなりません。 その中の1つに「質感」があります。 石膏の滑らかで艶やかな質感、温かみのある木の質感、触るとひんやり冷たそうなステンレスの質感。世の中には様々な材質があり、それぞれに質感があります。 今回は、その質感を描き分けることについて書いていきます。 紙はサンフラワー紙です。 1、石膏 石膏でできた立方体です。 色は白で、滑らかな表面が特徴的な材質ですね。 B系の鉛筆でざっくり

デッサンによる光の効果

光源を絞る デッサンをするときに、必ず考えて置かなければいけない事があります。それは、「光源」です。光のやってくる方向のことですね。 あなたのいる部屋や、教室にはいろんなところに電気がついていませんか? この中の一番形が立体的に描きやすい光を見つけ、それに絞ってデッサンをしていきましょう。 光源を一つに絞ることで、立体物を描きやすくなるという話を前回したと思います。 それでは、いろいろな方向から光を当てることで出来る効果やメリット、デメリットを見ていきましょう。 光の効

パースを知る

デッサンの目的の一つに「空間」を描くことがあります。 空間を描く、空間表現をしていくにあたって切っても切れないのがパースの存在です。 今回はそのパースについて書いていこうと思います。 この画像は、真っ直ぐ続く一本道の真ん中に立って地平線を見ている図です。道は遠くになるにつれ狭く、サイドの木は小さくなっているのに気づきますか? 物は自分の位置から離れれば離れるほど小さく去っていきます。上の図で言うと道の幅は狭く、木は小さくといった具合にです。 これがパースペクティブ(

クロッキーを制すものはデッサンを制す?

形が合わない…顔が似ない… トップ画像はクロッキーとは異なるかもしれません。笑 デッサンを教えていて、「顔が似ない」「測っても測っても形が合わない」という悩みがよく出てきます。 そんな時は、モチーフの「印象」が捉えられていないのかもしれません。 印象というのは、対象をパッと見た時に感じる形や特徴の事だと思ってください。 初心者の人ほど観察すればするほど、この印象がとらえられなくなってきてしまいます。 「形を正確にとれば、印象も合うんじゃないの?」 と思う人もいると思

デッサン基礎 形の測り方〜計測〜

デッサンの基礎 形の測り方〜計測〜 どんなデッサンでも、形を図らなければ始めることができません。 まずは、基本的な鉛筆で行う測り方を学びましょう。 基本のモチーフ紙コップです。 先準備として、画用紙の紙コップを描く位置に中心線を描いておくと描く場所がわかり、進めやすいです。(紙コップなどの人工物は、左右対称であることが多いです。このようなモチーフは、中心線を描いておき、左右対称になるよう心がけて描き進めましょう。) モチーフを目の前に置いて形を図っていきます。 この時