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パースを知る

 デッサンの目的の一つに「空間」を描くことがあります。
空間を描く、空間表現をしていくにあたって切っても切れないのがパースの存在です。

今回はそのパースについて書いていこうと思います。


この画像は、真っ直ぐ続く一本道の真ん中に立って地平線を見ている図です。道は遠くになるにつれ狭く、サイドの木は小さくなっているのに気づきますか?
 
物は自分の位置から離れれば離れるほど小さく去っていきます。上の図で言うと道の幅は狭く、木は小さくといった具合にです。
これがパースペクティブ(略してパース)の正体になります。
このパースが正確に描かれていると、奥行きを感じるデッサンになります。
 
・上から見た場合のパース
卓上デッサンは主にモチーフを上から見た構図になりますので、上から見たパースがかかります。

パースのかかっていないレンガ 


レンガの輪郭線をモチーフに考えてみます。どうですか?奥行きを感じず、変な感じがしませんか?

そうですね、赤と青の線が並行になっています。

え?この線は元々並行じゃないか?

そうです。しかし、それを平面で再現してしまうと、パースを無視したことになってしまい、奥行きにはつながりません。デッサンに必要なのは、形だけではなく、奥行きを描いた空間も必要なのです。

次にパースをかけたレンガです。

パースのかかっているレンガ 


なんだか一気に自然に見えませんか?パースがしっかりかかり、先ほどの線が窄まるように描かれていますね。奥行きを感じる形が描けています。この現象はモチーフが大きくなればなるほど強く現れてきます。自分のデッサンをみて「なんだか違和感がある・・・」と感じる時はパースが並行または広がるように描かれているかもしれません。 

このように窄まる線の行き先が2点ある描き方を「二点透視図法」と言います。


二点透視図法

このほかにも、「一点透視図法」「三点透視図法」と透視図法には3つの種類がありますが、ここではこれだけの紹介にします。(また、まとめた記事も書きます!)
この「二点透視図法」が卓上デッサンでは基本となってきますので、必ず覚えて注意して描きましょう。


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