あなたの話を「アイツがイマイチ理解してくれない」理由
仕事などで何か指示したとき、お願いしたとき。
「…なんで何回言っても分かんないの?通じないの?」ってなったこと、ありませんか?
程度の差はあれど、きっと誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
特にこの事象、新入りの指導とか、普段交流の少ない部署の人とのやり取り、あるいは社外の人とのコミュニケーションで、よく起きません?
でも毎日顔を合わせる、隣の席の同僚や目の前の上司には、同じ伝え方をしてもちゃんと伝わる。
なーーーんで"アイツら"には伝わらないんだ?
摩訶不思議ですね。
で、不思議すぎるあまり、"アイツらの理解力が低い"と結論づけてこの現象を片付ける人がいます。
はい、ギクッとした人、ギクッと固まったままそこで聞いてください。
巷でもよく言われることですが、私はこれを"自分の伝え方が下手だった"と結論づけるほうが建設的だと思っています。
これを言うと、さっきギクッとした人たちは「あーでたでた、謙虚になれって話ね、はいはいご立派なことですねぇ」と、うんざりするかもしれません。
はい、これも図星だった人、もう星を矢で突かれたまま聞いてください。
アイツらの理解力が低い、もとい、あなたの話が一向に伝わらないのは、論点をずっとそこに置いているからではないでしょうか。
論点を謙虚かどうかに置いている=人間性の話にズレてる、ということに気づいていない。
あなたが解決したいのは、話が上手く伝わらないという「コミュニケーションエラー」なはずなのに。
そしてこのエラーの原因は「相手」か「自分」のどちらか、あるいは双方、とにかくこの2ヶ所にしか存在しない。
で、そのうちコントロールが容易なのは「自分」です。
だから「テメェの伝え方を省みたほうが、早く解決するだろうがよ」って話なんです。
わぁ、急に口が悪くなってびっくりしましたね。ちょっと文章が停滞しはじめてたので、山椒でピリリとしてみたよ。
大事なところでふざけてしまった気もしなくはないですが、何が言いたいのかって「エラーの原因を自分に探すことの本質」がズレている人が多いという話。
だから、自分が間違ってるなんて認めない、曲げたくない、相手のせいにする、アイツが使えないんだ、とシャットアウトする。
こんな感じになってませんか?
実際私の周りにも、そんな人はちらほらいます。
というか今、偉そうに書いてる私だってたまになる。
「んんんなんで伝わんないのよ!!!ばかぁ!!!」って。
ただこういうコミュニケーションエラーって、傍から見ると「いや、それじゃ伝わらんのも無理ないで」と、聞き手側に同情したくなることも結構ありませんか?
"アイツらの理解力が低い"派の人たちも、この第三者目線に立った経験、一度はあるんじゃないかな。
話の食い違いって、第三者からすると急にコントに見えてくることがある。
それは裏を返せば、"自分の伝え方を客観的に振り返る"だけで、意思疎通の齟齬は意外とあっさり解決する、ことも多いということ。
そこに変な意地やプライドを持つから、一生解決しないし人間関係もギクシャクする。
そういうロジックなのですが、いかがでしょうか?
「ほな、ワテらはどうしたらええねん」という声が聞こえてきます。
まず、私の思うコミュニケーションエラーの原因は、主に以下の3つ。
それぞれざっくり説明してみますね。
まず「相手に土俵を提示していない」とは、平たく言えば、話はじめに会話の目的とトーンをきちんとシェアしていないということです。
厳密に言うと、目的とトーンを"相手に分かるように"伝えられていない。
「そんな社会人一年生で習うこと…ちゃんとやってるよ!」と思う人もいるかもしれません。
そう、たしかに習う。話すときは結論からとか、雑談なのか、報告なのか、相談なのか、議論なのか、目的をきちんと提示しろって、ね。
だけど、意外とできないものなのよ。
ついつい自分の頭の中だけで準備運動を完結させて「ねえねえ、○○の件だけど、どうなったっけ?」と急に相手に右ストレートをかます。
○○の件だけじゃ分からんのよ。
そもそも別のことに頭を使っていた相手は、切り替えに時間がかかるもの。
さらに、話を聞きながら会話の意図を探るのは、頭に負荷がかかるしズレも生じやすい。頑張ってついていっても、イマイチ理解度は合格ラインにのらない。
結果、"理解力のないヤツ"という烙印を押される。
理不尽すぎる。
では2つ目の「相手の語彙で話していない」とはどういうことか。
一昔前に、仕事でやたらカタカナ語を使う人を揶揄する風潮が流行りましたが、あれは決して他人事ではありません。
アサインやらインビやら、いかにもなカタカナ語以外にも、スッと伝わらない単語って案外多いものです。
いつも使っているその語彙、もしかしたら業界や職種内でしか伝わらないことばかもしれません。
今は当たり前に使ってるけど、そう言えば入社したときはピンとこなかった、取引先や隣の部署の人からしたら特にそういうことばは、よく分からんカタカナ語と大して変わりません。
オフィシャルな場では方言ではなく標準語を使うように、界隈でしか伝わらないことばではなく、誰でも分かる平易なことばに言い換えるだけで、相手の理解度はぐんと上がります。
そして最後に「相手の理解度を把握していない」ケース。
土俵や語彙は言うなれば枝葉でもちろん大切ではあるものの、コミュニケーションエラー改善の根幹は、何よりここにあると思います。
土俵を提示し適切なことばを選んでも、言いたいことを、ぐわーーーーっと一方的に話すのではいつまで経っても伝わりません。
相手がここまでの話をどれくらい理解してくれたか、表情や相槌の様子を観察する。要所要所でひと呼吸おいて、相手が咀嚼したり質問する時間をとる。
相手の理解力と自分の伝達力、その両方があって初めて成立する。
コミュニケーションってそういうものじゃないかな、と思うのです。
ただ、ここまで読んでもさ、
「原因の言い分は分かったけど、結局具体的に何をどうすればええねん」と思ってる人、多そう。
分かる、だって私自身も説明し足りてないもん。
長文魔の自覚があるから今回はめちゃくちゃそぎ落としたんですが、それぞれもっと踏み込んだ説明もしたいので(具体的な例を出したりしてさ)、また追って書きたいと思います。
なので、次もまた見に来てくれたら、スキ!
そしてコミュニケーションにまつわる、あなたの経験や考えをコメントしてくれたら、もっとスキ!
こうやって書いててもしみじみ思うけど、コミュニケーションってめんどくせぇね~~~~~~!!!!!
私だって別に上手いわけではないし。
ただ、こうやってnoteに言語化しまくることが趣味なので、人よりかは「正しく伝えること」にちょっと敏感。
この思考回路が、誰かの普段のコミュニケーションにも役立たないかなーと思い、ぽつぽつ綴ってみるね。
どれも自分の経験や、周りの人(身近な人からカフェで隣になった知らない人まで)の会話から、なんとなく見えてきた共通点なので誰かしらにはハマると信じて…🫣オソルオソル
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