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古今集巻第十六 哀傷歌 829番

いもうとの身まかりにける時よみける

小野たかむら朝臣

なく涙雨とふらなむわたり川水まさりなばかへりくるがに

妹が亡くなってしまった時に詠んだ歌
小野篁
泣く涙が雨になって降ってほしい、三途の川の水が増えたなら、渡れなくて帰って来るから

「泣く涙、雨と降らなむ、渡り川、水増さりなば帰へり来るがに」

「ふらなむ」は、降ってほしい、です。
「渡り川」は、三途の川、三瀬の川。
「水増さりなば」は、水が増えたなら、仮定です。
「かへりくるがに」の「がに」は、願望の理由や目的を表す接続助詞です。

#古今集 , #哀傷歌 , #小野篁 , #涙 , #わたり川

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