短編『何も気にならなくなる薬』その164
「黒い」
暗い、夜、濃さ、ときには他の色を映えさせる。
「シュレッダー」
紙くずにする、秘密、隠蔽
「灰皿」
使い終わったもの、ヤニ、臭い、人の集まり
「タバコ貰っていい?」
「うん、この間もらったからね、どうぞ。それで今日の企画はどうだった」
「通ったよ」
「本当?」
「シュレッダーの中にね」
「駄目だったんだ」
「まぁ、上にたてつく形だったからね、周りがついてきてくれればジャンヌ・ダルクにでもなれたかもね」
「そっか、君の着眼点は面白いから私も応援してたんだけど、
結局世の中は上が黒と言ったら黒、白といえば白ってことだよね。で、今回はどんな企画だったの」
「パンダは何色かって話」
美味しいご飯を食べます。