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【京都・智積院の名宝】サントリー美術館

室町~安土桃山は日本の文化芸術が超絶進化した興味深い時代で、美術学び始めの私にとっては絶対にチェックすべきところ!と強く思っていたにもかかわらず。
会期終了間際に滑り込んだため、めちゃ混んでて大変でした。。ポストカードも結構売り切れていたし。早めにいくべしですね。

●美術展の概要(HPより)

現在智積院がある地は、秀吉の夭折した息子・鶴松(棄丸)の菩提を弔うために建てられた祥雲禅寺があり、長谷川等伯(1539~1610)と息子・久蔵(1568~93)が描いた名高い金碧障壁画群も、智積院による手厚い保護を受けて今日まで大切に守り伝えられてきました。
本展は、国宝「楓図」「桜図」など、誰もが知る障壁画群を初めて寺外で同時公開し、桃山時代の絢爛豪華な抒情美にふれる貴重な機会となります。
また、国宝「金剛経」や重要文化財「孔雀明王像」の他、仏堂を荘厳する仏教美術の貴重な優品や、近代京都画壇を代表する堂本印象(1891~1975)による「婦女喫茶図」に至るまで、智積院が秘蔵する多彩な名宝を一堂に公開します。

●智積院の歴史、複雑。。そして作品が残っている奇跡。


絵の魅力だけでもすごいのですが。
今回初めて智積院の歴史を知って、その数奇な運命にどきどき。作品よくぞ残ってた!と感動しちゃいました。
前身が秀吉の息子を想う気持ちで建てたお寺(祥雲禅寺)で、それが世の趨勢(家康の時代に)で衰退し、その秀吉が焼き払った和歌山の智積院がこの地に来て、その時のお宝(等伯や久蔵の障壁画など)を守り続けるという。。

激動の時代に、持ち主が変わり、かつ火事にも何度か見舞われちゃったそうで。よくぞこれらのお宝残ってくれました~。守ってくれました~。

●等伯《楓図》と久蔵《桜図》


《楓図》は、なんかカサカサしてて、「強い」ようなそうでもないような「繊細」なようなそうでもないような、表現しにくい心への残り方をするなと思いました。
《桜図》は、優しくてロマンチック。ふわふわしてるけど、雅。上品。アンニュイ。いいところついてくるー!と思いました。
対話鑑賞している人間とは思えない程、言語化できていないです。

ていうかこれ、大きいよね。
狩野永徳的な迫力とはちょっと違うけど、やっぱり迫力ありました。わあ~っと思いながら「全体を見る」と「近くからじっくり見る」をやって、薄暗い展示室で作品を味わおうと頑張りましたが、数日後に知人に図録見せてもらったらすごくよく見えて「えっ!こんな風に描かれてたの!?」とびっくり。
薄暗くてよく見えてなかったし、引きで見るにもスペースの限界で全体像もいまいち捉えきれていなかったんだなって。

美術館でみるべきもの、実際に置かれていた場所(寺とか)でみるべきもの、図録やデータベースで見た方がよいもの、あるってよく言うけど納得。

自分がちゃんと見えてなかっただけかもしれませんが。

●その他作品


土田麦僊《朝顔図》がすごい素敵でした。
智積院の僧侶をやっていた時期があったんですね。そのことと彼の作品がどう、というのは分かりませんが、
朝顔のつるが「ぴーん」と伸びていて、ものすごいシズル感。
生命を感じるとともに、でも構図がすごく構築的というか人工的な感じがして、そのギャップにやられました。

●まとめ


図録をこれからネットで買おうかな。
そして今度は智積院に戻った時に見に行こうかな。
あらゆる方法でみたくなっちゃいました。


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