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ひとりでツグミを見てしまう 探鳥会レポート<G施設編>2/3話 2023年12月

 先日、ニコ支部O分会の探鳥会に参加してきました。
 場所はGという子ども向け施設です。

 施設内から山頂に続く舗装された道があって、その道を進む探鳥会ご一行です。
 つづら折りの道が折れるたびに休んで眼下に広がる景色を眺めたのでした。

 「シメ」
 まるで枯れ葉のように枝に止まっているのはシメでした。
 さっそくスコープ隊が出て、スコープを合わせてくれました。

 そこへハイキングらしき女性が4人、通りがかりました。

 分会長のKさんが
 「良かったら見ていきませんか」

 急坂を登ってきた女性たち、ふぅと息があがったまま
 「いいんですか?」
 と、スコープの列に並びました。

 Kさんは常に鳥の魅力を広めようと心を砕いている方で、さっと鳥類図鑑を取り出しました。
 「シメっていうんです」
 「羽根がガタガタしているでしょう」

 私にも鳥類図鑑を見せてくれて、シメの羽先に階段状にガタガタしている所があると分かりました。

 悪役顔に目が行きがちなシメのチャームポイントだそうです。

シメ

 探鳥会ご一行はさらに進みました。

 山頂までの道はイノシシ被害のための金網が張ってあって通行できませんでした。
 その手前で周囲の展望を楽しみました。

 この日は天気が良かったのですが、遠くの山はもやで隠れていてよく見えませんでした。

 ここでUターンして探鳥会ご一行は道を下りました。

 この道は沢沿いにあって、鳥が藪の中を移動するのが見えました。
 「ここにいるのはルリビタキかウグイスかミソサザイ」

 それを聞いた小3男児が真剣に藪を眺めます。
 つられてみんなで藪の中をじっと見つめていました。

 私は違う方向に鳥の影を見つけました。

 上の方の枝に鳥が飛んで止まったのです。
 見てみるとそれはツグミで、なんとか証拠写真も撮れました。

ツグミ

 周囲の人にツグミを教えようと思ったのですけど、みんなルリビタキ探しに真剣でした。

 私はみんなに声をかけられないままで。

 こういう時にスコープがあったら、ツグミに合わせておいて、みんなに見るように言えるのだろうか。
 そんな風にも思いましたが。

 みんなで鳥を見ようという趣向の探鳥会で、ひとりでツグミを見たというのは、はっきり言って失態でした。

 副分会長のSさんが
 「みんなでこんなに探しても見つからないのだから、今日はここまでにしましょう」
 そう言ってこの場を切り上げました。

 小3男児、ガッカリ。

 O分会のベテランが
 「おじさんはこの藪で何度もルリビタキを見ている」
 平日の朝、人がいないときにじっとしているといいとアドバイスをしていました。

 先頭集団を急いで追いかけました。

3につづく。


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