探鳥会レポート<S山編>2/2話 2023年5月 ホオジロの居場所
先日、ニコ支部F分会主催の探鳥会に参加しました。
探鳥場所はS山という山の上にある公園です。
折り返し地点では、ノスリが上空を飛んだくらいで、特に鳥がいなかったので、また来た道を戻りました。
下山の途中、パッと飛んだ鳥がいたのでよく見たらヒヨドリでした。
先頭が足を止めました。
「そこにホオジロ」
「木の真ん中」
その“木の真ん中”が分からなくて苦労しました。
木の葉の茂った全体を丸く捉えると、確かに円の中央にホオジロがいたのでした。
鳥の居場所を言葉で説明するのは難しいです。
説明をする方も、理解する方も。
ニコ支部代表がある茂みの横で足を止めました。
茂みを指して
「この鳴き声はセンダイムシクイ」
「焼酎一杯グイーって」
そう言われて、耳の弱い私も頑張って聞こうと思いました。
小さい声だと本当に聞こえないのですけど、この時は聞きとれました。
ちよちよ ぴー
なんと、反則のかわいらしさ!
焼酎一杯グィーだったイメージが大きく変わりました。
途中、山の稜線を利用した展望広場っぽい囲いがありました。
その囲いに派手なピンクのリボンがたくさん結んであるので、行って近くで見たら、リボンに願い事が書かれていました。
今、振り返ってみると、あの派手なピンクのリボンは林業の人が木を切るときに目印として巻くテープに似ていたような……?
探鳥会ご一行はそのまま山道を歩いて下山しました。
S山のふもとに日本庭園と東屋がありました。
ある人が声をかけてくれました。
「キンラン、見ましたか」
「見ていないです」
「見ますか?」
そう言ってその人は歩き始めたので、あとを付いていきました。
キンランと言えば、山野草の盗掘で知られた花です。
(キンランは菌類に依存して生きているので、庭に植えても育ちません)
(植物学者 多田多恵子先生の受け売り)
そこは日本庭園で、人の目があるせいか、盗掘を免れたキンランが花をつけていました。
あいにく曇り空だったせいか、花はまるく閉じていましたけれど。
通りがかった他の探鳥会参加者も、キンランと聞いて「盗掘されるやつでしょ」と言いました。
日本庭園のキンランを楽しんでいるうちに、参加者全員が下山しました。
ここで鳥合わせとなりました。
探鳥会で見た鳥を照らし合わせる作業です。
「ノスリ」
「ヒヨドリ」
「ホオジロ」
「センダイムシクイ」
今回は雨が降りそうだったので短いコースにしたそうです。
「雨が降ると、歩くのが嫌になっちゃうからね、俺が」
役員がこう言うと、参加者も
「雨が降る前に終わって良かった」
と、言い合ったのでした。
こんな感じで探鳥会は無事に終了しました。
周囲にいた人にお礼を言って帰路につきました。
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