野良猫になれ。

”従順な羊ではなく、野良猫になれ。”文庫の帯についたこの言葉に惹かれて手にとったジョン・キム氏の『媚びない人生』。

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会社員をこれからも続けていくべきか考えている中で出会った一冊。ただ、社会との向き合い方だけではなく、自分との向き合い方、他者、仕事、人生、未来、「今」との向き合い方について書かれていて、この一冊から得られる情報量(言葉の)はとてつもなく膨大のように感じた。

自分は読み始めから読み終わりまで3週間ほどかかってしまった(汗)

覚えておきたい言葉がたくさんあった。私の記憶力では全ての言葉を自分のものにするためにはまだまだ時間が必要。ただ、この本が手元にあるというだけで、自分の選択に迷ったとき、未来に不安になったとき、手にとって、「大丈夫だ」と言ってもらえる一冊であることは間違いない。

私は自分の人生を一つのドラマとして生きることを大事にしていきたいと思っていて、本の終わりの方にある「瞬間を生きる。次の瞬間、死んでもいいように」の言葉は改めて背筋が伸びた。1分1秒緊張し続けているドラマは私の人生には合わないと思っているので、そこは共感できないけれど、自分の生き方がドラマになったらという想像をしながら毎日を過ごすと、いつかは終わりがくる人生だから自分らしく生きていきたいと思うのだ。

2012年に刊行されたこの本はキム氏が慶應義塾大学で特任准教授として社会へ旅立つゼミの学生への想いが込められている。ぜひ、まだ社会人を経験していない方にはこの本を手にとって欲しい。そして文庫本には単行本にはない、キム氏の言葉が最初に添えられているので、文庫本もおすすめ。

30代をもうすぐ半に差し掛かろうとしている私にとっては、すでに通過してしまったところもあるけれど、今出会ったことにもきっと何かの巡り合わせだなと思う。実体験としてこれはある!と思えたのが「自分のことを誰も知らないところでこそ、自分を大きく変えられる」ということ。私自身が上京することで、それまでの自分と大きく変わることができたと感じているので、変わりたい人は誰も知らない土地に移動するということをおすすめしたい。とはいえ今は中々外へ出づらい環境下ではあるので、ネットを駆使しして新しいコミュニティーを探してそこに飛び込んでみるというのもありかなと思う。



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