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緊急投稿:長谷川竜也選手 ヴェルディへレンタル移籍

まず最初に断っておきます。
この記事は、移籍の背景について「肯定」する内容を中心に書いてますので、本件で憤ってる方は読まないよう、あるいは違う意見に耳を傾ける柔軟性を持って読まれるよう、お願いします。

昨シーズン、キャプテンとして、そしてプレーでも大黒柱として大車輪の活躍をし、我々に「1年でのJ1復帰」をもたらしてくれた長谷川竜也選手が、J2のヴェルディ川崎にレンタル移籍するということが正式に発表されました。

上記でも少し触れた通り、ツイッター(Xか)上で、かなり憤っているサポが見受けられました。そもそも、今までハセタツがあまり出場していなかったことに疑問を感じる、あるいは不満があった方もいらしたかと思います。

今シーズンのチーム強化の考え方(推測)

昨シーズンの大黒柱であったハセタツが、なぜこんなに出番が減り、そして移籍志願を許容せざるを得なかったのか。その背景の推測を書きたいと思います。

昨シーズンのチーム力を上回る必要

昨シーズン、J2では上位チームとして戦い昇格を勝ち取ったわけですが、しかし、だからと言ってそのままのチーム力では勝てないことは、ここまでのJ1での戦いを見て、よくわかると思います。イコール、昨シーズンの選手構成がそのまま今シーズンも生かされるわけではないはずです。

単純にいい選手を上から順番に選ぶわけではないということ

予算の大きなクラブであれば、単純に良い選手を揃えてチーム力を上げるということもあるでしょう。しかし残念ながら横浜FCはそんな贅沢をできる立場ではないです。そのことは私のブログでも散々書きました。J1で出場機会が減った選手、J2, J3の選手、無名の新人、そういった雑草を大勢かき集めて、特徴と成長をみながら戦術の解を見つけていく、ということです。

つまり、持てる戦力の中で、戦える戦術というパズルを組み立てるのです。そして、それは決まった答えのあるパズルではないです。なので、パズルのピースの数と種類が多ければ多いほど、完成系のバリエーションが増え、そのバリエーションの中から「持てる戦力の中でJ1で戦える」組み合わせを探すのです。

ただ、ピースが多ければ答えのバリエーションは増える一方、主要だと思われたピースが最終的にそこにハマらないということもあり得ます。

走力を重視した攻撃

シーズン頭の「理想を追ってボロボロにやられる」戦術から始まり、今シーズンは実にいろいろ試行錯誤してきました。出場する選手もかなり入れ替わってきました。その中で最近たどり着いたらしい答えの一つは「走力」なんじゃないかと思います。その代表は山下選手です。そして、マルちゃんは、正直足元の精度は悪いと思うのですが、競り合いが強い上に、同じようにスピードがあるので、カウンター中心の攻撃において、山下選手とのコンビネーションにおいて前線に流動性を生み出せます。
シャドーの相方も、「脱航基」バージョンの最初は、同様に走力のある小川慶治朗選手でした。これは最近マイナーチェンジされ、キープ力と戦術眼のある翔さんになっています。

長谷川選手と他の選手の力関係

長谷川選手は川崎戦では活躍していましたし、相変わらず力があるのは間違いないと思います。ただ、チーム全体で戦術を組み立てた時に、より優先される組み合わせがある、ということだと思います。

その象徴が山下選手との関係です。昨シーズンは長谷川選手が中心選手で、山下選手はバイプレーヤーの立ち位置でした。しかし、最近において山下選手のスピードと決定力は、上位チームにとっても大変危険な、うちの切り札になっています。戦術的にハマっているとともに、カウンター戦術の下位チームが戦うには、総合的なうまさより、突出した武器を持っている選手のほうが効果的、ということもあるのです。

長谷川選手の特長の一つは高精度のアーリークロスで、それは航基とのコンビネーションで大変な武器になっていました。しかし残念ながら、ターゲットであった航基はオランダに行ってしまい、同じようにヘディングで勝ってくれるストライカーは今のところいないです。

しかし、こうした話はあくまでも「現段階」の話です。昼田GMは、シーズン頭から、今シーズンの残留ではなく、2チーム降格になる来シーズンこそが本当の難所であり、そこに向けて強化するということを話していました。

そのためには今シーズンのチーム戦術、選手の成長の積み重ねに加えて、さらなる補強もするでしょう。チーム力は必ず底上げされるはずです。そのようなチーム環境になれば、また戦い方も変わりますので、今度はまた長谷川選手が中心に戻ってくる、という可能性も十分あると思います。

”人数で勝負”の難しさ

以前も書いたとおり「人数で勝負」というのは、多くの選択肢の中から戦術を試行錯誤し、また、多くの選手の中から伸びてくる選手を選べる、というメリットがあります。が、人数が多い分、試合に出られない選手というのも多くなるので、その選手のモチベーションを維持させるのが大変難しいです。
試合に出てないと言っても、今後の戦術変更、あるいは来シーズンに向けて、また改めて必要になる可能性があり、重要な戦力であることには間違いないのですが、選手側の気持ちとしては、そんなリザーブみたいな立場で我慢するのもなかなか難しいと思います。

ここまで四方田監督は、そういうモチベーション維持を大変うまくやっていたように思えますが、やはり、完璧とはいかないようです。
チャンピオンチームから出番を求めてJ2チームきて、昇格に貢献したのに、その昇格チームでまた試合にあまり出られないとなれば、29歳という年齢もあり、「仕方ないな」とはならないと思います。

来シーズンに向けた「半年レンタル」か??

これまで論じたとおり、現状試合に出ていなくても、必要な戦力であることには変わりないです。チームの一方的な都合を押し付けるのであれば、「シーズンの残りでハセタツが必要な状況になる”かも”しれないので、我慢して待っててよ」ということになると思います。

しかし、長谷川選手が「試合に出られないまま29歳の選手生活を無駄にしたくない」ということであれば、無理を押し付けることもできません。

おそらく彼がもっとも必要とされるのは、今シーズンうまく残留した上での、より困難な来シーズンです。
その困難なシーズンのために、とりあえず期間限定でよそで活躍してコンディションとモチベーションを保っておいてもらう、そのための「半年レンタル」である気がします。

レンタルは決して片道切符ではありません。小川慶治朗選手がいい例です。オーストラリア、韓国と転戦して、今シーズン戻ってくると思っていた人は少なかったのではないでしょうか。
そして、戻ってきてもそんなに試合出ていなかったのですが。
しかし、走力を重視する戦術になってから、急に重要な戦力の一人となりました。そうです。ある選手が重要かどうかは、戦術次第で変わってしまうのです。

私は、きっと長谷川選手は半年で戻ってきて、よりバージョンアップした横浜FCにおいて高精度クロスでバンバンアシストをしてくれると思っています。
それまで、短い別れですが、頑張って!残った選手は石にしがみついてでも残留を!



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