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アニメ感想/ホラー

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ホラーに分類されると思われるアニメの感想をまとめています。
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記事一覧

[アニメ感想] もののがたり:物に宿る神々と人間の戦いのお話

長い年月、人に使われたり使われなかったりしてきて、何かしらの念が宿った道具を付喪神と呼ぶ。 人の姿に似ているけど、一般人には見えず。特殊な能力を持ち、人を助けたり害をなしたりする。 この付喪神を鎮めたり協力させたりする能力を持った塞眼と呼ばれる人々のお話。 主人公の兵馬は、代々 塞眼を担う家系に生まれたが、頑固で頭が固く、いろいろあって付喪神を悪としてしか見ておらず、手当たり次第に祓ってしまうために、心を入れ替えるため、塞眼たちとは全く違う付喪神との関わり方をしている 長

[アニメ感想] 呪術廻戦:祓って祓って祓いまくれ

呪霊と呼ばれる、人から漏れ出した怨念の塊のようなものを祓うために活躍する呪術師たちのお話。 主人公の虎杖悠仁は元々は呪術は使えなかったが、なりゆきで宿儺という鬼神の指を飲み込んでしまい、呪術師となった。 そして、呪術師を育成する特別な高校入学し、同級生の伏黒や釘崎と共に、呪霊を祓う実践を交えて行くうちに、大事件へと巻き込まれて行くお話。 お話の内容としては、虎杖たちの先生である最強の呪術師 五条 悟の攻略をもくろむ呪霊側と呪術師たちの戦いというシンプルな構造を持ちながら

[アニメ感想] アンデッドガール・マーダーファルス:不死の少女が謎解きに挑む

時は明治。見世物小屋で怪物殺しをやっていた半人半鬼の真打津軽の元にこの世に一人しかいないとされる不死の少女 輪堂鴉夜が現われる。 話によると、彼女はとある理由で生首状態になっており、自分の身体を取り戻すために津軽に協力を仰ぎにやってきたのだった。 こうして、半人半鬼の津軽、生首の鴉夜、そして鴉夜に仕える戦闘能力かなり高めのメイド 馳井静句の珍道中が始まる…。 彼らの舞台は主にヨーロッパで、本来の目的を追っていくうちに、吸血鬼や人狼などお馴染みの怪物がらみの事件にまきこまれ

[アニメ感想] デッドマウント・デスプレイ:異世界の死霊術師が新宿の闇世界へやって来る!

あんまり詳しく言うとネタ晴らしになってしまうのでざっくり説明すると、異世界のネクロマンサーが現代新宿に転生してくるお話。 この物語での転生は、死んだ者の魂が新たな命として誕生するのではなくて、魂が別次元の別の人物の肉体に入る…という設定。 主人公の四乃山 ポルカはいろいろ訳ありな少年で、ネクロマンサーの魂が入ってからは、新宿の裏社会で生活していくことになる。 チンピラみたいに見える警察とかサイコパスな警察とか、殺し屋とかハッカーとか仲介屋とか、かなりアングラな感じで、登

[アニメ感想] 天狼 Sirius the Jaeger:悲しい人狼とヴァンパイアの戦い

正直な感想を書きます。ちょっと上からになってしまうかもごめんなさい。 …とてもよいのだけど、とてもおしいっ!!! 何となく全体的にあと一歩という感じがずっと漂っているストーリーでした。 物語の始まりは昭和初期の日本。 金持ちの男爵家に、海外からの客人が世話になっている。 彼らは多国籍のチームで、謎の事件の調査をしている。 主人公はこのチームに属している青年 ユーリィ。 影のある感じのイケメンの人狼である。 物語が進むにつれて、このチームが追っているのが、ヴァンパイ

[アニメ感想] 地獄楽:江戸末期。クレイジーな死罪人たちと打ち首執行人がペアになって奇怪な島で命をかけた宝探し

この世界観に一目ぼれしてしまった。 気が早いが 2023年、私の最高になりそうな予感。 このお話のすごさをお伝えしたいので、冒頭の流れを説明しちゃいますね。 時は江戸時代末期。 死罪人となった最強の忍 画眉丸は、あらゆる手を使って処刑されようとしていたが、強靭すぎて死なず、そんな中で打ち首執行人の山田浅ェ門佐切(♀)と出会う。 画眉丸の中に生への執着を見た佐切は、彼にとある話をもちかける。 何でも、極楽浄土と噂される謎の島に不老不死の仙薬があるらしく、それを持ち帰れ

[アニメ感想] どろろ:リアルな百鬼丸に心奪われ私は帰ってこれない…

私は手塚治虫の漫画で育ちました。 私の脳味噌の大部分は手塚治虫の漫画でできていると言っても過言ではないほどに。 そんな中でも『どろろ』は私の推し中の推しなもので、なかなか見る勇気がなかった。 がっかりするのが怖かったのかな。OPが良すぎたのもあって…。 で、結果から言うと、めっちゃよかったのだ!!! 見てよかった (T T) まじでよかった。 物語の舞台は戦国時代。 盗みを働きながらたくましく生きていた孤児 どろろは、ある時、全身が作り物の体でできている謎の青年 百鬼丸

[アニメ感想] 後宮の烏:深まる謎:若き皇帝とツンデレ姫のコンビが最高なのだ

舞台は古代中国風の架空世界。 後宮の奥深くで、皇帝の妃でありながら夜伽をしない特別な妃、「烏妃」の物語。 老婆だとか少女だとか様々な目撃談の烏妃は、巫女的な存在で不思議な術を使って問題を解決してくれるという。 即位してまもない若き皇帝が、烏妃に頼み事があり夜明宮を訪れるところから物語は始まる。 皇帝が目にした烏妃はまだ幼さの残る可憐な少女だった。 こうして皇帝が烏妃と関わることで、烏妃の謎が謎を呼び秘密の歴史が紐解かれていき、とても面白い!! 烏妃が霊媒師的な仕事もす

[アニメ感想] Engage Kiss:女にだらしない主人公が全てを捨てて悪魔退治するわけとは…

『Engage Kiss』は、太平洋上に浮かぶメガフロート都市「ベイロンシティ」にて、度々起こる悪魔による災害に対処すべく戦う人々の物語である。 主人公のシュウは、絵に描いたようなダメ人間。ボロいアパートに住み、電気が止まったり食費がなくなったりするほど金がないのに煙草を吸ったり、パチンコをしたりしている。 さらに彼は、どちらかというと陰キャで全くチャラくはなくなんだけど、女性にはだらしないところもあり、来るものは拒まず的な感じもあって、女性の私からするとあまり好感の持て

[アニメ感想] サマータイムレンダ:幼馴染の死の真相を探ろうとしてとんでもない事象に巻き込まれる

面白かった。一気見した。 どこまで語るとネタバレになるのか悩むところだけど、この物語に興味を持ってもらうために、ここまで言おうと思うところまで…。 端的に言うと、これはループものである。 7月の数日間を主人公が何度も繰り返す。 『サマータイムレンダ』の舞台は瀬戸内海に浮かぶとある離島。 主人公の慎平が、幼馴染の潮の葬式に参列するために二年ぶりに故郷の島に帰って来るところから物語は始まる。 潮は海で溺れた女の子を助ける代わりに亡くなったと聞いていたが、何だか様子がおか

[アニメ感想] ソードガイ 装刀凱:呪われた武器に翻弄される者たちの戦いを描く

Netflixシリーズ。 “死龍” という魔刀に乗っ取られ自死した母から産み落とされた赤子 ガイの物語。 とある刀匠に拾われ育てられる。 そこの娘であるさやかと共に実の子のように育てられたガイだったが、その呪われた運命には逆らえず…。 妖力を持った武器と人間との物語である。 そのような呪われた武器に取り込まれると、人は人ではなくなり、やがて武器に完全に乗っ取られて武装魔というものになってしまう。 そうなると、本来の人格は失われ、肉体は武器のものとなってしまう。 全体

[アニメ感想] 東京喰種トーキョーグール:いきなり主食が人間になったらどうする

人を主食とする喰種(グール)と呼ばれる怪人が人間に紛れ込んでいる社会。 主人公の金木 研はごく普通の大学生だったが、あることがきっかけで、半喰種となってしまう。 そこで行き場を失った金木 研が喰種たちの中に自分の生きる場所を見出していく物語。 って、簡単に書くとこうなちゃうのだけど、『東京喰種トーキョーグール』は、主人公の金木 研だけじゃなくて、さまざまな事情を抱えた人間・喰種たちが登場し、それらの生きざまが複雑に絡み合って織り成す群像劇でもあるんだ。 誰もが孤独であり

[アニメ感想] ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン:人とヴァンパイアが共に生きる楽園はこの世にあるのか

Netflixシリーズ。 『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』はヴァンパイアの出現によって人類が衰退した世の物語。 全体的にロシアを思わせる冬に閉ざされた世界である。 人間とヴァンパイアは敵対し戦争状態となっている。 追い詰められた人間はヴァンパイアたちが嫌う光の壁を築き、軍事都市に身を寄せて暮らしている。 ヴァンパイアたちが音楽に惹きつけられて寄って来るために、人間の社会では一切の音楽が禁止されている。 人々は労働と戦闘以外の生き方を知らず、厳しく統治された都市はま

[アニメ感想] 物語シリーズ:アートとエンタメの狭間。個性的な演出がクセになる複雑怪奇な物語

『物語シリーズ』は、ごく普通の、ちょっとぱっとしないタイプの高校生、阿良々木 暦(あららぎ こよみ)が怪異がらみの事件に巻き込まれて、女の子たちを助けたりするお話。 登場人物たちの言い回しが独特で、じわじわと癖になっていく感じ。 これは原作の特徴を踏襲しているようだ。 日常では使わないような言い回しで会話をするシーンが多数出て来るけど、どれも自然に聞こえるので、演技をしている声優さんたちがすごいと思った。 それから、このアニメの背景はコントラスト強めで平面的で…なんか、