2023年12月26日 火よう日

 昨日はひさしぶりの通院日で、復職可の診断書が出た。
 ほんとうは昨日の日記に書いておくべきだったのだけど、違うことをつらつら書いていたらそのまま力尽きてしまって書けなかった。
 うまく働けるのか不安だが、もうどうしようもない。
 うつ病から復帰した元同僚によると、病気になる前に戻ることはできないんだそうだ。
 そのひとは、病気になる前の体力・体調、頭の回転、意欲などが戻らない、前の自分はもっとできたのに、と、すごく苦しそうに言っていた。
 わたしも自分についてそんな気がする。病気になる前に戻ることはできない。病気になる前のままでは死んでしまうから。でも、体力と体調はなるべくならよくあってほしいとは思うけれど、考える速度や意欲は一生戻らなくっていい、と思う。

 「なりたい自分になりたいの」とか、「なりたい人間になれ」とか、そういう表現を見るけれど、どういうことなのか、あまりよくわからない。
 前者は、『違国日記』の高校生あさちゃんのせりふで、後者は『aftersun』で30歳くらいの父親が11歳の娘にむけたせりふだ。
 なりたい人物像なんてわたしにはない。
 わたしは苦痛がいやだ。苦しいのがきらい。
 なにが起きても、どんな目にあっても、苦痛を感じない人間になりたい。
 あるいは、どんなにささいな苦痛でも、すごくすごく大きく感じて、即座に走り出せるような人間になりたい。
 苦痛や不快を感じずに、ただじっと息をして、眠っていられる人間になりたい。
 槙生ちゃんもカラムも、そんなふうに言われたらなんて声をかけるんだろう。

 病気になる前の自分のことを、前の同僚や上司はみんな、たいせつにしてくれて愛してくれたけれど、その自分になんの誇りも愛着もなくなってしまった。
 むかし、苛烈じゃなくなりたいと思っていたことがあって、そのころはでも、自分のそういう苛烈さにすこしは誇りがあったから、苛烈なことで被るどんなことも耐えようと、思うでもなく思っていた気がする。
 それがこんなにかんたんに消えて、そのことを何とも思わないのだなあ。

 今日はほんとうは布屋さんに行こうかと思っていたけれど、眠たくて行けなかった。昨日なおした型紙の組み立てもせずに、今日はずっと眠っている。明日は行けるだろうか。診断書を職場に郵送しなければいけず、郵便局へでかけなくてはならないから、そのついでに、行けたらいいのに。

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