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【読書感想】さかなクンの一魚一会 (講談社)

「しあわせの隠れ場所」という映画を見た時も思ったけど、世の中には、先天性の「天使」みたいな人が、稀に生まれることがあるんじゃないかと思う。

さかなクン… この人も、そうじゃないかと思った。
映画「さかなのこ」は、「男か女かはどっちでもいい」から始まるけど、さかなクンって、性別を感じない。冒頭のこの言葉は、いろんな意味があると思うけど、天使な特徴でもあると思う。

おさかなが好き… それだけを真っ直ぐ貫いて、周りからのいろんな反発や嫌がらせに巻き込まれず、逆に巻き込んでいってしまう優しい強さがあまりに凄い‥

子供の頃、おさかなの本の最後に書かれていた、監修の大学の先生に憧れて、でも学力がそこまでに至らなかったり、大好きな水族館のアルバイトができることになって大喜びしたのに、仕事が全くできなかったり…
たくさんの挫折をしても、最終的にそれが全部、さかなクンの夢に繋がる道になってとうとう、東京海洋大学の先生までに叶っていくのが、本当に希望的で、ものすごかった!

寿司を握るアルバイトをしようとして、あまりに下手でそれは却下されたけど、魚の絵の上手さを評価されて、寿司屋の壁をさかなクンが描いたことで、絵のプロとしての道が拓けたり、吹奏楽部を、水槽の部活だと勘違いして入ったことで、バスクラリネットでスカパラとコラボするほどの人になったり。
「好きこそものの上手なれ」を見事に咲かせているさかなクン。

この本で、さかなクンが「銭形平次のオープニングのバスクラリネットがすごくかっこいい」とあったので、こんなに耳すませて銭形平次聞いたことないと思うほど、集中して聞いてしまった!そんな楽器が使われてたことも初めて知った。

さかなクンのお母様が凄い!
みんなが学校の勉強の成績優秀じゃなくてもいいんじゃないか。
(さかなクンは絵が上手いから、習わせたほうがいいと言う教師に対して)「それではあの子にしか描けないものが失われる」という内容を話すお母様に、とても共感して、嬉しくなった!

朝のテレビ体操の時間の前に、さかなクンの5分番組が入ることがある。

この世界にさかなクンがいると思うだけで、嬉しい♪

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