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葉桜前~

バス停にありそうや (?)

桜の花びらがいびつに所々残り、地面には茶色になったのも多い花びらが落ちている、桜終わったな〜というこの時期。

葉桜になってしまえば、それはまた爽やかだけど、「赤い「がく」ばっかりになったこういう桜ってイヤよね〜」っていう文章が、枕草子にもあった。

そうよね〜、宴会後みたいで。
これから見るもんじゃない、散らかってるから見ないで💦って感じで。
はー終わった、終わった。。これから後片付けか〜、、やれやれ。。っていう姿に見える。

植物は普通、地面から空に、下から上に向かって成長するので、地に近い下側から花が咲き、先端ほど開花が遅い。

宴会後状態の桜でも、枝の先端の方を見ていくと、艶々した柔らかく美しい葉と共に、まだ美しい開花がひっそりあったりする。

写真の桜は、そんな葉桜前ではなく、これは少し遅めの、花が染井吉野より少なめ、花と一緒に葉が少し出るタイプの、山桜の一種だと思う。
城のお堀に綺麗に咲いている。

前に入院した時、7階の病棟から見下ろす景色の中に、このお城が遠く小さく見え、ビンクがふわふわと囲んでいるのが見えた。

へえ~そう言えば今、桜の季節か…この場所から、こんなふうに見えるんだ、と思った。

退院してから、お城の桜を見に行った時、今、この桜を高い遠い場所から見ている人がいるんだろうなと思った。

前は目の前の桜のことだけで、そんなふうに思ったことはなかった。

歴史を、そんな時代があったんだ、と遠く感じるように、今この時も、後の時代から離れて見る存在がある…
あれから、そんな感覚になった。



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