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名言は生き方を支えるルール

みなさんにとってよく使う名言(ことわざ)ってありますか?

 我が家では最近、いろいろな名言を使って遊んでいます。私は、それらの名言はLINEのスタンプのようなものだと思っています。

「40秒で仕度しな」

 これは「天空の城ラピュタ」からの名言です。たまたまYouTubeの名言をあつめた動画を見ていた息子が、「かぁちゃん、これ知ってる?」というところから始まったのが、名言を生活の中で活用する遊びです。

 いつもはダラダラしていてなかなか着替えようとしない子どもたち。そんな時に、「はい、『40秒で仕度しな!』」というのです。そうするとスイッチが入ったように動いてくれるので、こちらも楽しいです(いつまで効果があるか……)。

名言は呪文

 昔、祖父が言ってました。
「明日の天気は扇子の模様」
意味は、「開けて(明けて)みなければわからない」です。つまり、考えても仕方のない状況の時に言ってたようです。他にも、「夏の雨は馬の背も超さん」というのがありましたね。はっきりと分かれる雨が降っている場所を表した季節を表す言葉です。私は、こんな祖父の言葉が、子ども心に「おしゃれだなぁ」と思いました。

 また、祖母はいつも時代劇を見ていました。そこからもいろいろな言葉(ことわざ)を学びました。

「知らぬが仏」
「一寸の虫にも五分の魂」
「仏の顔も三度まで」
「壁に耳あり障子に目あり」
「生みの親より育ての親」
「弱い犬ほどよく吠える」
「安物買いの銭失い」
「傷口に塩」
「ボロは来てても心は錦」
「敵に塩を送る」
「武士は食わねど高楊枝」

 ことわざは小気味いいリズムで表現されていて、それだけで意味がわかるところが良いですね。だから子どもにも「それ以上言うと、傷口に塩を塗るようなものよ」と説明できます。もちろん、いつもYouTubeで短い笑いが中心の動画ばかり見ているカナダ育ちの子どもたちにこういう言葉を伝えることは難しいです。でも、驚くほどそれらの言葉が当てはまる状況は身の回りにあるのです。
 
 例えば、近所のダラーショップ(北米の百均)に行くと、1ドルなどでは買えない商品がいっぱいです。しかも品質はそれなり。それでも子どもたちは「ほしい!ほしい!」と言います。

 大人の私からすると「こんなものを……」と言いたくなってしまいます。でもそうすると子どもの選択をバカにするようなことになってしまいます。だから私はなるべく「それは安物買いの銭失いだよ。たしかに便利なものかもしれない、でも無くても困らないよね?安いからといって買っていてはお金は貯まらないよ。かぁちゃんは、お金を貯めて日本のばぁばちゃんたちに会いに行きたいな」と言うようにしています。

 きっと子どもからしたら「またかぁちゃんが言い始めたよ……」と思うかもしれません。そして、大人になった頃には言葉すら忘れているかもしれません。でも、そこにある状況は真理なので、私が言い続けたら子どもは少ないものでも工夫して暮らせるようになるかもしれないと信じて伝えています。

名言を合言葉に

 風の谷のナウシカの終盤で「古い飛行機?に隠れていた人が、外の人に合言葉を聞くシーン」がありましたよね?

「合言葉は?風」「谷!」

 これの元となるのが「山/川」だと思ったので、デジタル大辞泉で調べてみました。

「山といえば川」
人の言葉に常に反対することのたとえ。右と言えば左。

コトバンク・デジタル大辞泉

 私はこのような反対の意味を持つ言葉で家族の合言葉が作りたいなぁと思っています。例えばこんな感じです。

「後悔」「先に立てる」*

「後悔」はご存知のように後から悔やむことです。でも、事を起こす前に後悔を想像すれば、失敗からくる後悔も最小限だと思うからです。*自称私作


名言は生き方を支えるルールにもなる

 何気ない日常の、ふとした瞬間に出てくる「選択」の場面で、これらの言葉を思い出すと、生き方を守り支えてくれると思いませんか?

 なりたい自分を表す言葉を決めておくことで、常に呪文のように事あるごとに唱えることができます。そしてその言葉に従うだけでなりたい自分に確実に近づくと思うからです。


 これが新年初の投稿です。今年一年もよろしくお願いします。


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