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インフルエンサーではない僕らの「逆説のコミュニティデザイン」

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インフルエンサーと同じようにコミュニティを作っていては、彼らの縮小版しかできません。そうではなく、影響力の低さを活かした自律分散型のコミュニティデザインによって、か小規模ながら豊… もっと読む
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議論メシができるまでのストーリーマンガ

「なぜ議論メシというコミュニティを始めたんですか?」という質問を受けることが増えてきたので、マンガ家さんにお願いしてマンガにしていただきました!!できあがりがとっても素敵だったので、読んでいただけたら嬉しいです! と、こんな感じで議論メシは始まりました。 今では、「ひとりのしたいこと」を「みんなでできること」にするために、日々さまざまなテーマで集まってオンラインで議論しています。 仲間をいつでも募集中なので、ご興味あればこちらこちらの公式サイトもご確認ください!

「コミュニティでやる利点」シリーズ(随時更新)

コミュニティについて考えていることをできるだけシンプルにまとめていつでも参照できるようにした、一枚絵をここにどんどん貯めていきます。 対象はコミュニティのメンバーです。コミュニティを活用するときの参考になれば嬉しいですね。 2019/08/07 最終更新 読書会をコミュニティでやる利点 クラウドファンディングをコミュニティでやる利点 やったことのない仕事をコミュニティでやる利点 非公式な活動をコミュニティでやる利点 引き続き更新していきます!

人を「始点」にするコミュニティって?

昨日開催された「コミュマネ集まれ! #meetALIVE MonsterLT Party #2」に登壇した際の資料をシェアします。 こちら(googleスライド)から御覧ください! 議論メシで起きていることをざっくりとお伝えしました。エッセンスだけ、画像で貼り付けておきます。 5分の短いLTでしたが、Twitterなどでいくつか反響がもらえて嬉しかったです。またコミュニティデザインのことを話せる機会があれば嬉しいので、ぜひお声がけください!

コミュニティデザインってなに?

大きなコンテキストと小さなコンテキストコミュニティは、もともと自然発生してきたように見える。しかし、その裏には「文化」「風土」「制度」「歴史」など、"大きなコンテキスト"(文脈)が存在する。 芝生があるからこそ、そこに座って話そうと思うのに似ている。 あなたの家族や地域社会、宗教コミュニティ、所属する企業なども、この"大きなコンテキスト"のうちにある。どんなコミュニティも、空から突然降ってきたりしない。 "大きなコンテキスト"だけではない。 コミュニティにはそれを立ち

「モノローグ」ではなく「ダイアローグ」で場を作る

コミュニティにおいては、モノローグで場を作るよりも、ダイアローグで場を作るほうが、熱量やつながりが生まれやすい。 ※モノローグは「独白」のことで単方向。 ※ダイアローグは「対話」のことで双方向。 それなのに、外から登壇者を呼び、その人にモノローグをさせるコミュニティが多く見受けられます。インフルエンサー型のコミュニティにはその傾向があります。参加者が口を開けるのはわずかな「質問タイム」だけという場合すらあります。 イベント終盤で登壇者の前にできる名刺交換の列は、そのイベ

コミュニティ選びが大切なのは「私は、私と私の環境」だから

馬田 隆明さんの著書 成功する起業家は「居場所」を選ぶ を読んでいます。 タイトルの通り、内容は起業とその成功を志す人に向けた内容なのですが、そうではない人にも当てはまる言葉も多い。 特に、私の関心事でもあり、今後重要になってくる「人とコミュニティの関わり方」について書かれていると読める部分を、序文にあたる「はじめに」の文章から4つ引用してみようと思います。 1つめ。「私は、私と私の環境である」(中略)この言葉が意味するのは、「私」は私だけで自立しているように見えるけれ

コミュニティは一本の木だ

比喩によって、人はそのものの本質を理解することができます。しかし、それはある側面から眺めたときの比喩でしかありません。 わたしは以前、コミュニティをバームクーヘンにたとえて表現しました。 バームクーヘンの作り方をご存知でしょうか?店頭で焼き上げる様子を見たことがあるかもしれません。中心に核(この場合は芯と呼んだほうがいいですが)となる棒があり、その周りに生地を塗りながら遠火で焼いていくのです。 その層が焼き上がったらまたその外側にもう1層塗り重ね、同じように焼いていきま

コミュニティの開き具合は 公/共/私 のグラデーション

場がどのくらい開かれているか、という尺度に「公/共/私」という考え方がある。出典は複数の本や論文です。結構昔から言われてますね。 ※思い出せる範囲では、影山知明さんの「ゆっくり、いそげ」や田中元子さんの「マイパブリックとグランドレベル」がこの「公/共/私」という尺度に言及していたと思います。 その考え方を、現代のコミュニティに当てはめて感じるのは、その開かれ具合の尺度はグラデーションで表現できる「程度」の話であるということ。 純粋な公と純粋な私。 その間に無限のバリエー

発掘(Mining)と耕作(Cultivating)を一致させる

独自通貨を発行しているコミュニティでは、その通貨をもらうアクションのことを「マイニング」といいます。 マイニングは"発掘"を意味していて、もともとはビットコインなどの仮想通貨を得るために行う計算を意味する言葉でもありました。 ※仮想通貨ではマイニングによってブロックが生成され、ブロックチェーンとしての機能が成立しています。だから、その貢献のリワードとして仮想通貨が得られる仕組みになっているのです。 今回はコミュニティ通貨のマイニングをどう設計するべきか、コミュニティデザ

逆説6:巨大な鐘を揺らすように

コミュニティの場は「イマココだけ」のものが多く、それがコミュニティのコピー不可能な魅力です。でも、その一回性は支えているのは際限なく繰り返される単純作業。 メンバーへの連絡、SNSへの投稿、イベントの振り返り、次回告知、記録、写真の管理、などなど単純作業はいくらでもあります。あんまり面白いものではないかもしれませんが、コミュニティデザイナーがその繰り返しを確かなものにすれば、コミュニティは安定していきます。 しかし、この繰り返しは「停滞」にも似ています。同じことをなんの意

逆説5:オーナーを超越するコミュニティ

以前、コミュニティには「ハブ型」と「メッシュ型」があるとお伝えしました。こちらの記事です↓ コミュニティデザインにおいては、点の数ではなく線の数を追求しようと。つまり、人数が増えてもつながりが増えなければコミュニティとしての価値は増えないといった話をしました。 実は、メッシュ型にデザインすべき理由がもう一つあるので、お伝えできればと思います。 それは、コミュニティにおける信頼貯蓄のこと。メッシュ型コミュニティのほうが、そこに信頼を貯蓄したくなる理由が、実はある。信頼を貯

逆説4:手段のルートハンティング

以前、「逆説2:メンバーの目的を最優先する」という記事をアップしたところ、森田さんという方から以下のようなコメントをいただきました。 (森田さんのコメント) 0から立ち上げたコミュニティではなく、僕のようにフリーで動いていて、既存のチームにジョインし、そこでコミュニティデザインを行うときに、既存のメンバーの「手段」を統一(もしくはチューニング)するケースなどあれば、またぜひ拝読したいですw 議論メシのように、議論という手段を中心に育ててきたコミュニティでは、その共通の手段

逆説3:点の数より線の数

コミュニティを質を測る指標はなんでしょうか? 企業であれば売上や利益で測ることができるし、地域であればその人口や経済規模で測ることもできるでしょう。 コミュニティで言えば、インフルエンサーのオンラインサロンも数千人規模のものが珍しくありません。人数が多ければ、反応も増えるし、盛り上がっている感じがでる。 だから、人数が多いほうがいいコミュニティである。 そんなふうに思いたくなります。 しかし、です。 本当に人数が多いほうがいいコミュニティなのでしょうか? 数値で

逆説2:コミュニティの目的よりもメンバーの目的を優先する

人が集まるには、目的が必要です。 コミュニティにおいては、それは「コミュニティの目的」かもしれないし、「メンバー自身の目的」かもしれません。「コミュニティオーナーの目的」だってあるでしょう。 ルフィのように「海賊王におれはなる!」と大きな目的を掲げれば、それに共感した人が集まります。だから、コミュニティとしての大きな目的を掲げてそれを目指して運営していくのがいい、という考え方もあるでしょう。 同様に、コミュニティの一種である会社もビジョンという目的が重要ですし、ビジョン