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ツムツムへの偏愛を語る

毎年恒例、三が日のセレボが始まった。私の今年の目当ては元旦のラプンツェル&パスカルとガストン、マレウス、女王&鏡といったところだ。

ツムツムをプレイしたことがない方は何のことかと驚かれるかと思うが、ツムツムプレイヤーにとっては激熱のラインナップである。案の定、0時ぴったりにゲームにアクセスしてみたところ、同志たちが集中し、午前3時頃まで安定してログインすることができなかったほどである。

わたしはツムツムをプレイするのが大好きで、多いときは1日3時間ほどプレイすることもあるヘビープレイヤーだ。しかし、プレイを始めたのは2022年とかなり最近で、巷で大人気だった頃には1度もプレイしたことがなかった。

なぜそのような不思議なハマり方をしているのか、それにはツムツムが持つ不思議な魅力と独特のユーザー体験が背景にあるからではないかと思っている。

この記事では、UXに関する裏付けや根拠は全く関係なく、私自身が感じるツムツムの魅力と愛だけで10年プレイされ続ける理由を考察してみることにする。


爆発的人気を起こしたカジュアルゲーム

ツムツムはLINEとディズニーがコラボして運営しているゲームで、サービス開始からわずか4日で100万ダウンロードを突破し、スカパー!調べ「今年一年、最も感動したゲームアプリ」で総合1位を獲得するなど、空前の大ヒットとなった。その後1年半ほどで国内3000万ダウンロードを記録し、2024年1月29日で10周年を迎える。

去年の12/26からは10周年を祝うイベントも開催されていて、一部のファン層がイベントで手に入る新ツムやアイテムゲットのためにプレイに励んでいる。

プレイの手軽さとまるくてコロンとしたフォルムがかわいいディズニーのキャラクターたちの魅力から大人気で、リリース当時はLINEの友達と点数を競った方も多いのではないだろうか。

ゲームのルールは至ってシンプルで、隣接する同じ「ツム」を3つ以上なぞってつなげるだけ。つなげる数が多ければ多いほど得点が高くなる。60秒の制限時間内になるべく高得点を目指すというカジュアルゲームである。

細かなルールで言うと、同時に消去するツムの数が多くなればなるほどコインがたくさんもらえたり、ツムを消すと貯まるゲージを満タンにするとフィーバータイムに入りその間は特典が高くなる。フィーバータイムが始まった時には制限時間が5秒増えたり、その間だけ特殊な効果を発揮するキャラがいる。

さらに細かなルールや得点、コインを増やすコツのようなものもたくさんあり、簡単にプレイできるがやりこめばやり込むほど「プロ感」が出てくる。これが大ヒットを起こした要因のひとつであろうと思う。

ストレス解消になる心地よいサウンドエフェクト

またまた「そんなん知らん」という話ではあるが、私は基本的にどのアプリもBGMや効果音をオフの設定にしている。多動なのでひとつのことだけに集中するのが苦手で、音楽やオーディオブックを聞きながらアプリを操作することが多いからだ。ただ、ツムツムだけは効果音をオフにするどころか、プレイするときは毎回わざわざマナーモードを解除してまで音を出してプレイする。

なぜならば、心地よい効果音がとても好きだからだ。ツムが繋がる音、消える音はなんともいえないスッキリさを感じさせてくれるし、BGMはキャラクター独自のものがあったりもする。私はもともとディズニー映画が大好きなので、キャラクターならではの世界観を感じさせてくれるのはとても魅力的だ。

実はゲームにおけるサウンドはかなりユーザー体験に影響すると言われている。ゲームの大御所である任天堂も音にはかなりこだわりがあり、ゲームにおけるサウンドエフェクトでいえば、マリオシリーズのコインや1UP、スターを獲得した時のBGMの音が有名だ。他にもゼルダシリーズの宝箱の開封音、ポケットモンスターのポケモンが成長したときのサウンドエフェクトで、ゲーム独自の世界観とユーザー体験を提供している。switchの「カチッ」というサウンドにもかなりこだわられていて、そのサウンドロゴがブランディングに大きな影響を与えているというのもみなさん実感があるだろう。

ツムツムの効果音にもそのこだわりを感じる。ツムを消したときの音は、ただ何かがはじけたり消えるような音だけではなく、消えることによって貯まるコインの質感が表現されている。ツムを繋げる独特のポポポポっという音もまた、その可愛らしいと音とは裏腹に心に秘めた悪しき老廃物を消していくかのような爽快感を誘う。

私が特に好きなツムツムのサウンドエフェクトは、ミッションビンゴカードという、特定の設定された条件をクリアしていくことでビンゴを目指すミニゲームのサウンドエフェクトだ。

ミッションビンゴカードは5×5マス目に1つずつミッションが書かれていて、一般的なビンゴと同じく縦、横、斜めにマスを揃えたり、すべてのマスを揃えた時にアイテムがもらえる。ミッションは「イヌのツムでツムを865個消そう」といったように、ツムに条件があるためいろんなツムを手に入れて挑戦する必要がある。

このビンゴのミッションをクリアした際、マスが埋まる音がたまらないのだが、これにも奥深い理由がある。通常のイベントでもミッションが与えられることがあるが、その場合はゲームのプレイ中に画面上にミッションとミッションクリアまでの進捗状況が見えるようになっている。

だが、ビンゴのミッションは複数のミッションに同時に取り掛かる形式になるためその表示がない。故に、ゲームをプレイしおわったあとでないとミッションをクリアできたか否かがわからないのである。

クリアできたかな...?とドキドキしながら該当の画面を開いたときの「ポンッ」というマスが埋まる音は、クリアの朗報と共にミッションをクリアできた以上の爽快感を感じさせてくれる。私は目標を与えられると、とにかくそれをクリアするまで気が済まない性格なので、このビンゴカードはどうぞハマってくださいと言わんばかりに沼に落ちた。早く次のカードが登場しないかと、うずうずと待ち侘びている。

一プレイ入魂、短期集中

これもツムツムがヒットした時に多く語られたことではあるが、短いプレイ時間と5プレイでライフがなくなるというユーザー体験もツムツム沼に簡単に入り込んでしまう要因だ。

1プレイ60秒がベースとなっているので、その短い時間に全神経を集中させ、なるべく多く高い得点を出したりコイン数が稼げるようにツムを消していく。私は熟考するのが苦手で反射神経タイプなので、このプレイスタイルがとても気に入っている。
(高得点のハイレベルプレイヤーたちは、アイテムやキャラクタースキルを駆使することで60秒の制限時間を40分まで伸ばすことができるらしいが・・・)

また、友達と送りあったりゲーム内通貨で手に入れることはできるが、それを除けばプレイライフは5つが上限となっており、5分程度でゲームを終えることができる。プレイライフは15分で1つ回復するので、1時間程度でまた満タンになる。

これが、仕事中の休憩のサイクルにピッタリなのだ。2〜3時間仕事をしたあと、少し休憩をとる。これが1日仕事を効率的に集中するには必要なのだが、リモートワークでは会議が続いてしまうとこの「ちょっとした休憩」がしずらい。

でもツムツムはこの一定時間における5分の休憩をとらせてくれる。ツムツムの世界に一瞬集中することが、私にとっては頭を切り替える良いトリガーの役割を果たしているのだ。

長い時は3時間以上プレイすることもあると冒頭にお伝えしたが、これは休日のプレイスタイルだ。そして長い時間1つのことを続けるのは苦手なので、長時間プレイするときは大体途中で本を読んでいたり、noteやXを見ていたりする。(その時間を省いて3時間くらいプレイしている)
そのくらい、言ってしまえばある程度の時間で「飽きて」しまう、でもまた少し時間が経つと戻りたくなってしまうこのプレイ時間の設計は、ユーザー体験を設計する仕事をしている私としては脱帽としかいいようがない巧妙さだと思う。

ツムツム愛は永遠に

まだまだ、ツムツムへの愛が語り足りない。このまま書いていたら余裕で10000文字くらいかけてしまいそう。リリース当時から毎月追加される新ツム、その時に上映される映画や人気キャラとのコラボレーション、好きなツムを育てていく喜びと苦労、毎月更新されるイベントと、そのかわいい世界観やビジュアルデザインの素晴らしさ、友達から誘われ開始や復帰してしまうネットワーク効果性・・・まだまだある。

この正月のnoteでは語りきれないので、気になった方はどうか久しぶりにツムツムを開いてほしい。少しプレイしてみて、飽きてしまったら、私が紹介するおすすめの倦怠期の過ごし方を試してみていただきたい。

おそらく、少しでもプレイしたことがある人ならば、複数のキャラクターを持っているだろう。その中に、使ったことがないキャラクターがいくつかあるはずだ。そのキャラクターを1つずつ使い、キャラクターごとのスキルの違いに注目してほしい。高得点を目指すのではなく、スキルの効果に注目し、そのスキルを使いこなすことを意識するとまた違った楽しみ方ができる。

特に、通常キャラではなく、イベント時に出てきたキャラクターであれば、その効果はかなり作り込まれているのでうまく扱えるようになるまでけっこうな時間を使う場合もあるだろう。プレイしたことがない人は、溜まっているコインやアイテムでガチャ(のようなシステム)を引けば同じことができる。

わたしはこのガチャ(のようなシステム)を定期的に引くのでよく新しいキャラが集まる。コイン稼ぎプレイに飽きたらこの方法でかなりの時間楽しみながらプレイできる。しかもこれを続けていると、効果の違いは楽しめるがコインが効率よく貯まらないので、またコインを稼ぎやすいツムに戻しコイン稼ぎに勤しめる。ツムツムの沼はとんでもなく深い。


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