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みんなで笑って免疫力アップ


外出自粛中の今。

我が家で大流行のゲームがある。

その名も、『ヒューマンフォールフラット』。

我が家でプレイしているのはPS4版だけれど、Switch版やPC版もある。

ザックリ説明すると、物理演算を利用したアクションパズルゲーム。

プレイヤーは各ステージにあるギミックを攻略しながら、ゴールを目指して進んでいくもので、1人でも遊べるし、オンラインでは最大8人まで同時にプレイ可能。(PS4とSwitchなど、異なる媒体での通信プレイは不可なのが残念)。


このゲーム、何が面白いかというと、まず一つは操作するキャラクターが、とにかくふにゃふにゃなのだ。

ふにゃふにゃの、ぐにゃんぐにゃん。

出来るアクションは至ってシンプルで、

・歩く

・掴む

・ジャンプ

これくらいしかない。(死んだフリ?のアクションもあるが、これは何に使うのか私は知らない)

たったこれだけのアクションを使って攻略していくのだが、如何せんふにゃふにゃなので、まあ思ったように動けない。

歩き方もふにゃふにゃ、ジャンプも着地もふにゃふにゃ、物を掴んで持っていく動作もふにゃふにゃ。

自分で操作しているにもかかわらず、こちらの想像と異なる動きを見せるキャラクターに、ついつい笑ってしまう。

ボイスチャットは可能だが、オンラインゲームではよくある「手を振る」「お辞儀する」などのエモートも、定型文チャットすらもない。

つまりボイスチャット機能を使わない場合、完全に限られたアクションだけで、他プレイヤーとの連携やコミュニケーションを取る必要がある。

身内同士でプレイする場合は、ボイスチャットを使った方がより楽しめるかも知れないのだが、私は敢えて、ボイスチャット無しでのプレイをオススメしたい。


実は昨日、息子がこのゲームで遊んでいたとき、私はちょっとした感動を覚えた。

子供はうっかり本名を出してしまうこともある為、我が家は基本的にボイスチャットを禁止している。

その為、昨日も息子はボイスチャット無しでプレイしていた。

このゲームは、ステージをクリアすること自体は、そう難しくはない。より楽しくなるのは、ひと通りクリアした後だ。

一度クリアしてしまえば、攻略方法もわかってしまう。けれど、このゲームの良さは自由度の高さだ。

制限時間も無ければ、ゴールに辿り着くルートも実はいくつもある。

例えば、扉を開く為にある床のスイッチ。これは本来、近くにある木箱を乗せて開けるのだが、砕いた壁の破片を運んできて代用する、だとか。

つまり、

5+3=□

ではなく、

◯+□=8

といった、複数の可能性を自然と考えさせてくれるゲームなのだ。

ゴールにさえ辿り着けば、道中の遊び方は無限大なのである。

もう何周もクリアしている息子は、昨日、ステージ内に落ちている宝石をゴールまで持っていけるか、というチャレンジをしていた。

これは息子が勝手に挑戦していたもので、本来ゴール地点まで運ぶ必要はないのだが、それを見た見知らぬプレイヤーさんが、息子の意図を察して、自分も宝石を掴んで歩き出したのだ。

何の言葉も無しに、意思疎通出来てる!

私はその時点で既にちょっと感動していた。

更に凄いのは、そこからゴールまでの道のりだ。

ヒューマンフォールフラットでは、高い段差の場合、壁につかまってよじ登る動作が必要になる。

しかし、息子と見知らぬプレイヤーさんは、手に宝石を持っている。つまり、そのままでは壁に捕まることが出来ない。(同じ手で複数のものは掴めない)

宝石運びもここまでか…と思いきや、またも息子は思いついた。

一人が先に登って、下の人から宝石を受け取ろう!

なるほど確かに名案! しかし見知らぬプレイヤーさんにそれをどう伝える?

興味深く眺めていると、息子は段差の下に行き、宝石を持った手を高く持ち上げて見せた。

すると、見知らぬプレイヤーさんが「合点!」とばかりに段差をよじ登り、上から宝石を受け取ってくれたではないか!


本来のゲームクリアには必要のない、宝石運び。

息子が何となくの思いつきで始めたことを、ネットの向こうの見知らぬ誰かが察し、協力してくれている。

しかも、言葉の一つも交わしていないのに。


結局2人は、そのままゴール地点まで見事な連携プレーで宝石を運び、ジャンプで跳ね回っていた。

最後は、掴むというアクションで互いの手を掴み合い、握手の代わりとしてお別れした。


一連の流れを見ていた私は、今必要なのはこういうゲームではなかろうかと思ったのだ。

言葉が通じなくても、互いに協力し合って、一つのことを成し遂げる。

そういうことが、人は出来る生き物なのだと、何気ないゲームの中から教えてもらった。

見知らぬプレイヤーさん、本当にありがとう。

息子も私も、感動と達成感でいっぱいだった。

最後の最後で、突然参加してきた新たなプレイヤーさんが、何も知らずに宝石を掴んで躊躇いなく窓から捨ててしまった瞬間は、「おいいいい!」と思わず叫んでしまってくらいだ(笑)


このゲーム、無限の可能性があるだけでなく、終始ふにゃふにゃしているので、見ているだけでも「フフッ」と笑ってしまう場面がいくつもある。

目的が『ゴール』という部分もポイントだ。

敵だとか、多く倒した方が良いだとか、所謂ギスギス要素がとても少ないゲームなのである。

前述したように、アクション自体はとてもシンプルな為、子供から大人まで幅広く遊べるこのヒューマンフォールフラット。

この機会に、むしろこんな時だからこそ、是非ともふにゃふにゃしながら家族で笑って欲しい。


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