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【コンサルなろう】1.2.コンサルタントの仕事の魅力って?~環境や福利厚生編~

どうも、外資系うさぎのちょこさんです。

今回も、コンサルタントという仕事を通じて得られるものやその魅力について語っていきます。
前回は、スキルや経験というハード面が中心だったので、今回は環境や人間関係といったソフト面にフォーカスを当てていきます。

就活や転職活動でいろいろ調べていても、コンサルファームってなんとなくすごそうなところ…くらいのイメージしか分からなかったりするんじゃないでしょうか。
このnoteを通じて、具体的にどんなところがすごいのか、という少し解像度があがったイメージを持てるようになればいいなと思います。

そうそう、後段で触れますが、福利厚生だけはイメージほど充実していないのが現実なので、そこだけは過剰な期待を持たないようにお願いしますね。
そういった間接的な待遇を充実させるより、直接的なお給料で還元する、というのが基本方針の業界なんです。


さて、本編入る前にいつものコピペです。
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では、本編をどうぞ。



◆得られるスキルや経験に加えて、環境的な魅力も豊富


- 高い報酬水準

正直なところ、みんな一番気になるのは何かって言われると、それはお金の話ですよね。

コンサルファームの報酬水準、SNSが浸透しているこのご時世だとあまり気合入れて調べなくてもそれなりの精度の情報にはすぐたどり着けるので、あまり細かい解説はここではせず、要点だけざっと行きましょうか。

一部界隈でDEKAPAIと呼ばれている大手総合系ファームのコンサル職を基準にすると、
・スタッフ(1-3年目):年収500万~
・シニアスタッフ(4-6年目):年収700万~
・マネージャ(7-10年目):年収1,000万~
・シニアマネージャ(10年目~):年収1,500万~
くらいを目安として考えておくとよいんじゃないかと思います。

学部卒の新卒で入れば、だいたい30歳手前で年収1,000万の大台に乗り始める感じですね。
中途の場合は、第二新卒であればアナリスト1年目スタート、社会人5年くらいでスタッフの真ん中くらい、それ以上でシニアスタッフの下の方スタート、くらいのイメージです。

前職の給与水準見合いで、日系事業会社の管理職の方がマネージャとして入社してくるケースもありますが、入ってくるタイトルが上になればなるほど即戦力としての期待値が高まるので、立ち上がりに苦労されている方をよく見かけるように思います。


ちなみに、さすがにもう落ち着いてきた感はありますが、ここ3-4年くらいは大手各社ともオファー金額がインフレ気味で、シニアスタッフの上の方で1,000万、マネージャの下の方で1,100~1,200万という数字も聞こえてきたりしてました。

それでも、転職サイトなどを見ていると大手ファームと遜色ない年俸水準を提示してくる中堅・新興ファームや、事業会社スピンオフ系ファームも最近増えてきているので、今後また人材の奪い合いが活性化してきた場合は、さらなるインフレが発生する可能性もあるかもしれませんね。


コンサルより年収水準が高い業界もたくさんあるでしょうけど、ここまで大量採用が続いていて、マネージャくらいまでだったら昇進と生き残りがそこまで難しすぎない大手総合系ファーム、30歳前後での年収1,000万円到達を低リスクで達成したい場合に、とても無難な選択肢になってきたのではないかと思います。
それが良いか悪いかはまた別の話として、有名大学の就職実績ランキングなど見ていると、現実的にかなりおいしい就職先として定着しつつある気はしますね。

以下のツイートはご参考までにどうぞ。




- グローバルな環境

「海外のチームと一緒にプロジェクトを進めることはありますか?」という質問を新卒採用の面接官をやっている際によく受けます。
中途採用の際はあまり出てこない質問なので就活生が特に強く興味を持っている領域のようですね。

外資系、グローバル系のファームは世界各国に支社や現地法人を構えているので、実際には、日本所属のコンサルタントが海外プロジェクトで活動するケースは少ないのですが、国内にいながらグローバルファームらしさを感じるような案件に関わる機会は多いです。

例えばこんな感じです。

①海外事例の調査
国内クライアント向けに、生成系AIなど最新テクノロジーを活用した業務の自動化や置き換えを検討するにあたり、海外支社/法人ですでに似たような業種/職種での適用事例がないかを調査し、仮説のインプットにすることがあります。
このような際は、社内有識者の伝手などで事例を持っていそうな海外チームを紹介してもらい、レクチャーを受けたりヒアリングをしたりします。
社内といえども情報セキュリティ的に全ての情報を融通しあえるわけではないですが、海外の先進事例を社内で直接集められるのがグローバル系ファームの強みのひとつでもあります。
残念ながら、日本が先進事例を持っている、というケースはなかなかありません。
こういうソリューションやツールはだいたい海外発で、ひと呼吸遅れて日本向けローカライズ版が市場投入されたりするものですからね…。

②クロスボーダー案件
数が多いわけではないですが、複数ヵ国の自社メンバーと、同じく複数ヵ国のクライアントが協力して動く案件なんかもあります。
例えば米国系グローバル企業のアジアパシフィック地域でのバックオフィス業務の再編といったテーマの案件があるとしましょう。
香港、シンガポール、オーストラリア、日本のそれぞれ現地法人の業務や組織の可視化、それを組み合わせて全体最適なオペレーションの設計、そして各国法人の組織への落とし込み…といったタスクを各国のコンサルタントが足並みをそろえながら対応します。
国によって法規制や商習慣が違ったりするので、そのあたりのすり合わせをしながらオペレーションを設計していく、というのはなかなか難易度が高かったりします。
クロスボーダー系はどれもとてもダイナミックな案件になるので、せっかくグローバル系ファームに入るのであれば、一度は経験しておきたいものですね。
ちなみに、ITコンサルだとERPの統合なんかが一時期ホットなテーマでした。

③国内案件だがチーム内に外国籍の同僚がいる
これはもう当たり前すぎる、というレベルの話かもしれません。
ある程度大きな案件だと、メンバーが全員日本人、という環境の方が少ないのでは、と思うくらいです。
日本支社/法人の社員として働いている方、出張ベースで特定のプロジェクトのアサインされている方、グローバル系ファームによくあるグループ内交換留学のような制度で一時的に赴任してきている方、など様々なパターンがあります。

④外資系クライアント案件
外資系クライアントといっても、日本支社/法人で働かれている方の多くは日本人なので、そこまでグローバル感があるかというとそうでもありません。
そういった案件でも、クライアント側のプロジェクトメンバーや関連部署のキーマンが外国籍の方だったりすることもありますし、もしクライアントのプロジェクトオーナーが本国から赴任してきている外国籍の役員だった場合は月次報告は英語のスライドを用意して会話も英語で…というスタイルになったりもします。
基本的に日本語で進める案件でもピンポイントで英語が必要になったりするのでなかなか油断できません。
ITが絡む案件だとインド英語に強くなれるかもしれません。

さらに、このようなアサインにより、
・文化的な多様性を持つプロジェクトチームでの意識決定において、国内案件と比べて注意を払うべき点がどのように違うか
・リモートのみでのコミュニケーションにおいて、生産性を高めるための工夫は何か
・時差や地域差がある環境で、限られたリソースと情報をもとに緊急対応を行う際にどう動くべきか
といった、複雑な環境でも確実に成果を出すために必要な観点を、実体験を持って学ぶことができます。
まさに、コンサルタントとしてのレベルアップにつながります

いずれの場合も、自力でバリューを出していける程度の英語力があることが前提のアサインです。
グローバル案件に入りたい場合は、ぜひ今のうちに英語力を磨いておきましょう。



- 優秀な同僚とのネットワーク/アルムナイ

大手のファームだと、毎月数十人から100,200人といった規模の中途採用コンサルタントが入社してきます。
そして新卒も数百人規模の採用になるので、同期入社の数がものすごいことになります。

さすがにこの人数になると全員と交流しきるのも難しいですが、同期で定期的に集まって仕事の悩みを相談したり社内のアレコレや噂話を楽しんだりというのはリモートワークが進んでいるこのご時世でもよく耳にします。

コンサルタントの人間関係はプロジェクトが変わるたびに変わっていくので、1年2年とファーム生活が進んでいくにつれ、一緒に働いたことのある上司や同僚の数がどんどん増えていくことになります。

コンサル業界は同業内での転職、事業会社への転職、そのどちらも多いので、気づけばかなりの数の仲間が別のファームや事業会社で働いていたり独立/起業している、という状況も珍しくないんですよね。
そして節目の季節には「いままでお世話になりました」という退職挨拶メールが飛び交います。

そうして新しい世界へ巣立っていった元同僚たちのことを、コンサルファームではアルムナイと呼ぶのが通例です。
英語で、卒業生、同窓生という意味ですね。
外資ITの世界でもよく使われているようです。

厳しい選考をくぐり抜け内定を獲得し、さらにコンサルタントとして活躍を重ね市場価値の高いスキルや経験を身に着けたアルムナイのネットワークはとても心強いものです。

コンサルタントになる方はもともと向上心や向学心が高い方が多いです。
同僚としてともに切磋琢磨しながらお互いのパフォーマンスを高め合い、卒業後も定期的に集まり、新しい環境でのチャレンジや悩み、目標について語り合う、なんてことも珍しくないですね。

ちょこさんにもそういった仲の良い元同僚たちがいて、「またいつものあのお店で!」って感じで時折集まったりしています。
だいたい気づくと誰かが転職しているので、定期的に新しい世界の話を聞けてそこから新しい学びに繋がることも多かったりするので、今後もこのような関係は大事にしていきたいと思っています。


- 豊富な社内教育・研修制度

大手ファームは大量採用した新卒/未経験中途のコンサルタントたちを一刻も早く戦力化して案件の最前線にアサインしていかなければならないので、どこも社内教育・研修に力を入れています。

タイトルごとの定められている共通スキルを身に着けるためのもの、特定インダストリーやファンクションの社内事例の共有、最新テクノロジーを活用したソリューションのレクチャー、など様々なテーマの社内研修が、クラスルーム、オンライン、e-Learningといったこれまた様々な形式で用意されています。

各ファーム、どのようなカリキュラムを用意しているのか、どのくらい研修に予算を投入しているのか、などが新卒/中途の採用サイトで公開されていることも多いです。

例えば、デロイトトーマツコンサルティングの新卒採用ページでは以下のようなトレーニング体系が公開されています。

デロイトトーマツコンサルティング 新卒採用ページより引用
https://www.dtcrecruit.tohmatsu.co.jp/education/index.html

また、PwCのアニュアルレビューでは、グループ全体の業績やESGへの取り組み状況などと合わせて、職員1人あたりの研修費用が公開されています。

PwC Japanグループ アニュアルレビューより引用 
https://www.pwc.com/jp/ja/about-us/annual-review2021.html

年々、研修にかける費用は増加しているものの、コロナ禍でのリモート研修への切り替えにより外部会場費用などが減りトータル費用が減少しているのかな、と読めそうですね。

なお、外資系、グローバル系の企業は、このような社内取り組みなどを積極的に外部公開していることが多いので、コンサル業界に限らず気になった企業の採用サイトやIRページなどを見てみても面白いと思います。

日々、学び続ける姿勢を忘れずに、市場価値を維持していきましょう。


- 多様な働き方とワークライフバランス

これもここ数年で一気に改革が進んだ領域です。

あくまで、クライアントオフィスに週何日程度出社する、毎日の朝会は必ず出る、といったプロジェクトごとのルールを守り、就業時間中は常に連絡が取れるように、という前提ではあるのですが、育児や家族のケアのため朝夕に仕事を抜けてその分は別の時間帯で稼働して調整したり、忙しさの波を受けてフレックスを活用して半日フリーの日を作れたりと、ほぼ100%クライアントオフィスに常駐することが当たり前だった数年前とは比べ物にならないくらい働き方の自由度が上がっていると言えます。

これは、2010年代後半から進められてきた働き方改革に加え、コロナ禍でのリモートワークの普及が進んだ恩恵ですね。

コンサルファームとしても、優秀なコンサルタントになるべく長く、心身ともに健康な状態で活躍してもらいたいと考えているので、何かしらの事情で働き方に制限がかかるような場合も、可能な限りの配慮を試みてもらえると思って大丈夫です。

このあたりが一般事業会社と比べて特に異なる点です。
一般事業会社では、オフィスに定期的に出社したり、決まった時間に特定の作業をすることが多いです。
しかし、プロジェクト型ワークスタイルが中心のコンサルファームでは、そのような制約が少なく、働き方の自由度が高いと言えます。


◆意外と控えめ?な福利厚生

皆さん、もしかしたら、「外資系/グローバル系ファームの福利厚生ってなんだかすごそう…!」って思ってたりしませんか?

実はコンサルファームの福利厚生、意外と控えめな感じです。

例として、アクセンチュアの新卒採用ページを見てみましょう。

アクセンチュア 採用ページより引用
https://www.accenture.com/jp-ja/careers/local/benefits


他の大手ファームだいたい同じようなラインナップです。

外資金融や外資Tech企業でイメージされるような、社内ジム、無償や格安で利用できるカフェ、借り上げ社宅や住宅手当、資格取得の支援/祝い金、様々な手当や補助、といった、額面収入に+αされるような金銭的メリットのある福利厚生がほとんど無いのが特徴です。
※一部の戦略ファームには借り上げ社宅制度があったり、書籍非の補助があるそうですが、総合系ファームではまず見かけない福利厚生ですね。

退職金も、確定拠出年金くらいで、出自が会計事務所系のファーム(Big4、アクセンチュア、アビーム)は公認会計士企業年金基金に加入していたりするくらいですね。

コンサルファームは福利厚生や各種手当といった間接的な報酬ではなく、基本給+賞与といった直接的な報酬を重視しており、給料としてまとめて払うからあとは各自で何とかして、という方針ということなのでしょう。

手当や補助が少ないことで、不公平感が出にくい、ある意味、フェアな運用と言えますね。

ちなみに、各ファームとも、カフェテリアプランという毎年一定のポイントが従業員に付与され、各自好きな商品やサービス、ギフト券なんかと交換できる制度があったりします。

ここでも、回りくどいことをせずにまとめてポイント支給するからみんな好きに使って、というスタンスが感じられますね。
さすがコンサルファーム、合理的です。

一方、アクセンチュアの採用ページからもわかるように、ライフステージに応じた多様な働き方を支援する制度や、各種休暇、従業員向けの保険などは充実していることが多いです。

特に外資系、グローバル系のファームは、日本法人だけでなくグループ全体で多様性への配慮やウェルビーイングの推進に力を入れているので、今後もこのような制度はさらに拡充していくのではないかと考えています。

このように、コンサルファームでは労働時間的な働き方改革が進んでいることだけでなく、やむを得ない事情でキャリアを中断せざるを得ない従業員が出てしまわないように、持続可能な働き方をファームとして提供するようになってきています。
このような面も考慮に入れると、コンサルファームが働きやすくなっている背景がより明確になりますね。

みなさん、健康に気を付けて良いバリューを出していきましょう。

◆今回のあとがき

このnoteでは、コンサルファームで働く魅力とその裏側について多角的に解説しました。

高い報酬、グローバルな環境、優秀な同僚とのネットワーク、充実した研修制度、そして多様な働き方とワークライフバランス…。
一方で、福利厚生は意外と控えめかもしれませんが、それでも多くのメリットがあります。
これらを総合的に考慮すると、コンサルファームは確かに多くの人にとって魅力的な職場であることが伝わったかと思います。

是非、!なたもその一員になって、多くのバリューを生み出しクライアントに貢献していってください。


次回のnoteでは、今度こそちょこさん自身の経験としての「この仕事をやっていてよかったと感じたエピソード」に触れていきたいと思います!
お楽しみに!


ご意見、ご要望、取り上げてほしいテーマのリクエストなどはこちらからどうぞ!

ではまた次回!


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