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知らないと損してる!?せっかくのアフリカ旅行を失敗しないための3つの要素

残念なサファリにしないために
私が『まるまるサファリの本』を作ろうと思ったきっかけは、
「何十万円も支払って遠くアフリカまで繰り出すのだから、残念なサファリはなくしたい。最高のサファリを楽しんでもらいたい!」
という思いからです。

サファリが初めてであれば、自分のサファリが残念だったどうかも分からないで帰ってくるかもしれません。でも実はちょっと損しているケースが多いのです。知ってみたら歴然! 

サファリを楽しむために(残念にしないために)、私が絶対に必要だと思う重要な要素は3つ。
季節とロケーション 
ドライバ― 
ガイド(添乗員、ガイドブック) 

一般にベストシーズンは乾季と言われていまが、必ずしもそうではないのです。では、
・いつ、どこがいいの?
・優秀なドライバ―はどうやって探せばいいの?
・ガイドさん、ガイドブックは必要?

長年かけて様々な方法でこの3つを追求してきました。次回の『まるまるサファリの本』の改訂版では増ページで説明しますが、ここ数年、
・ケニア暦10回を名乗る人がワーストシーズンに動物カメラマンを案内してしまった。
・ヌーの川渡りが見たくてマサイマラに行ったのに見られなかった
などの話を見聞きし、出版よりフライングでこの3つの要素について説明します。

一般的に言われているベストシーズンを信じないで!
サファリは季節とロケーションがとっても大事。ベストロケーションとベストシーズンを見誤ると、動物は最悪10%位しかいないこともあるのです。
でも一般的なサファリツアーでは、1年中どんな季節でも同じロケーションでゲームドライブ(サファリ)をしています。

▶もちろん動物が少なかろうがシマウマ、キリン、ゾウ、ライオンなどは見られるし、みんな満足して帰国します。が!本当のベストシーズン&ロケーションを知ったら、その差は歴然!

例えば“ベストシーズン”と呼ばれる大乾季(7~9月)のタンザニアのセレンゲティNP。この時期のセレンゲティNPの風景はこれ↓

広大な草原が360度この風景。車を走らせていれば時々ガゼルやトピの小さな群れが見られます。初めてのサファリであれば興奮するでしょう。でも……大移動をするヌーの大群はマサイマラNRあたりにいるのです。つまりセレンゲティNPの北のはずれです。

ヌーの大移動マップ。『まるまるサファリの本』の下書きです。2024年には出版予定。お待ちください!

「別にヌーにはそんなに興味ないからいいや」
と思うかも。でも、その頃のマサイマラの風景がこちらですよ↓

躍動感のある動物達の姿は動物園では味わえないサファリの醍醐味
マサイマラNRの草原はヌーとシマウマだらけ

このマサイマラNRの光景がベストシーズンなら、上の写真のセレンゲティNPをベストというのは、ちょっと違わない?
しかもヌーだけではありません。ヌーの群れがいるということは、他の草食獣も集まってくるのです。肉食獣は活気づきます。ハゲワシも集まってくる。
動物達の命は繋がっているのです
詳しくは後でこちらもお読みください。

もちろんこの時期、セレンゲティNPも素晴らしですよ。特に北部なら
ただし北部は非常に遠くて飛行機で行くのが一般的。ロッジの値段も高く、セレブでもなければ無理無理……残念だけど(泣)
――という残念なサファリにしないのが『まるまるサファリの本』の使命!←と私は思っている。

そこでできるだけ安く、また長期休暇がとれない日本人でも、夏休みにセレンゲティNRを楽しむことはできないのか?それを探りに行ったのが2022年9月と2023年8月のタンザニア取材でした。

まず、できるだけコストダウンするためプライベートではなくシェア型ツアー*を選びました。北部まで車で行くことが条件。北部はセレンゲティNPの中心部セロネラから車で4時間以上もかかるため、脚を伸ばす人は少ないのです。

北部までの道のり。大平原、ブッシュランド、森を越えていきます

北部行きのツアーを探しまくった結果、1つのツアーを発見。
「本当に北部まで連れて行ってくれるの?」
「行く人は少ないでしょ?本当?」
「マラ川まで行けるのね?」
「シェア型ツアーでも連れて行ってくれるのね?」
日本からメールで4回確認。いずれも答えは「Yes」だったので申し込みました。

ところが……
タンザニアに到着し、ドライバ―を呼んで再度確認すると、答えは「No」。
ほらね(苦笑)。ある程度想定内だったけれど、私は北部のためにわざわざタンザニアまで来たのだから、ここで引き下がらない。
「何度も確認したでしょ。あなたが"Yes"と言ったからここまで来たの。絶対に北部に連れて行って!」
2時間話し合った結果、早朝6時にお弁当を持って出発。マラ川で3時間過ごすことができる。
ということで手を打ちました。

遠くに蟻んこのようにヌーがいる!探している時間も楽しい♪

ところが……
当日ドライバ―が遅れて来て、「時間がないから北部には行けない」と言い出したのです(最初から行くつもりなかったのかも)。
人里はなれた大草原のキャンプ場、wifiもろくに拾えずオフィスに文句を言うのも無理。しかも明日はもうンゴロンゴロCAへ移動しなくてはならない。普通はあきらめるよね。残念だけど……(泣)

位置関係。セレンゲティのロッジやキャンプは中心部のセロネラに多い

しかし!残念なサファリにしないのが『まるまるサファリの本』の使命!ネットも通じないキャンプサイトからあちこちに電話してもらい、粘りに粘った。結果、
「北部で4時間過ごして日帰りで帰ってこられる方法を知っている」というドライバ―を見つけ出し、1日延泊して(もちろん延泊料金はサファリ会社持ち)行ってきました。

なるほど、なるほど。行ってみて納得でした。彼の作戦なら北部行きが割安で可能にできる。飛行機で飛ばなくても、高いロッジに泊まらなくても、中心部に泊まって日帰りで行ってくることは可能なのですよ!

最初のドライバ―をクビにして、サファリの途中で車を乗り換えるというゴタゴタがありましたが、粘りに粘った結果、非常に優秀なドライバ―さんを見つけることができました。トラブルを乗り越えずして良い情報は得られませんね(笑)。より良い情報を得るために30年間スッタモンダです。

優秀なドライバ―さんは僅かしかいない
長年サファリを続けてきた私の経験では、ごく普通のドライバ―が約9割を占め、残り5%がダメダメな人。優秀なドライバ―さんはホンの5%ぐらい。

▶もちろん普通のドライバ―さんでもシマウマ、キリン、ゾウ、ライオンなどは見られるし、みんな満足して帰国します。が!本当に優秀なドライバ―に出会えたら、その差は歴然!

ドライバ―さんはゲームドライブをするとき、
1.経験値と並外れた視力で探す
2.ドライバ―同士で情報交換する
3.無線で情報を取り入れる
この3つは基本としてやっていて、さらにそれ以外の方法を色々駆使していている(はず)のですが、それ以外の方法が決め手なのです。

こちらの記事も後で読んでね!

優秀なドライバ―さんを見付出すために私がやっている方法は、とにかく色々質問してみること。
たいていの答えは「それ、本で読んだ」だったり、「え?それは違うと思うな」という感じ。でも優秀なドライバ―さんは日頃の経験を無駄にせず、経験から先を読み解く事を常にしています。つまり本を読んでもネットを見ても分からないような、生のサバンナを語ってくれるのです。

それから私は、サファリ中は動物ばかりでなく、他の車のドライバ―さんも観察しています。普通のドライバ―さんはライオンを見付けて車を停めれば、役目を1つ終えてリラックス。でも優秀なドライバ―さんは車を停めるとすぐに回りの観察をします。そして目の前のライオンの行動にも目を向けています。先を探っているんですね。これは私もやりますが、普通のドライバ―さんはあまりやっていません。それをやっている人がいたら車体の会社名をメモり、車のナンバーをメモり、後日サファリ会社に問い合わせて当日その車を運転していたドライバ―の名前を聞き出します。

また、ドライバ―さんは運転中、左右前方を見ながら動物を探していますが(あまりやっていない人もいます)、動物を探すだけでなく、細かな所までちゃんと観察している人もいます。
例えば運転中に「これ、何の足跡?」と質問すると、「え?どれのこと?」なんて答える人は、もう次は無し。優秀なドライバ―さんは当然気が付いているので「ハイエナだよ。新しい跡だね。今朝ぐらいかな」なんてすぐに返事が返ってきます。

ライオンの足跡。きれいに残っていたら近くにいる可能性あり

また例えば、シマウマの群れの中の数頭がある方向を見ている事に気が付き「止めて!」と私が叫ぶより前に、車を停めてシマウマの目線の先を双眼鏡を探っている。そんなドライバ―さんだと肉食獣の目撃率はグンとアップします。

シマウマの目線の先は?ヌーは気が付いていません。シマウマが見ていたのは森の際に隠れていたライオンでした

こんなドライバ―さんに出会えると、サファリが本当に全然違います!でも90%位は普通のドライバ―さんなのです。
そんなわけで私は『まるまるサファリの本』で優秀なドライバ―さんを紹介できるように、「この人、スゴイ!」と言えるドライバ―さんを徹底的に探し続けている訳です。

優秀なガイド(添乗)も重要
サファリの目的は人によって様々。
・アフリカゾウが好き!
・ヌーの川渡りが見たい!
・絶景を堪能したい。
・プロような凄い写真を撮りたい。
・鳥もじっくり楽しみたい。

要望はドライバ―さんに伝えてOKですが、「それは時間的に無理だよ」などと言われたら「そういうものか」とあきらめてしまうでしょう。5%のダメダメなドライバ―さんに当たると、可能性があっても「自然だからね」ってごまかす事すらあります。
私も最初の頃はドライバ―さんに「それは無理だよ」と言われれば「そうなんだ」とあきらめていました。でも、長年色々と勉強してサファリの経験を積んでいくうちに、「いや、こうすればチャンスはあるでしょ⁉」と言い返せるようになりました。
つまりドライバーさんとのコミュニケーションが非常に大事なのですが、それができるガイド同行でないなら、自分自身で質問や相談ができるだけの知識、経験が必要です。

また、ドライバ―さんにとって一番重要なのは「安全運転」。優秀なドライバ―でも運転しながらだと見落としはあります。それを拾っていけるガイドがいれば、目撃率は当然上がります。

さらに、日本人は遠慮深いので「止めて!」となかなか言えないようです。心の中で「今の鳥、きれいだったな。写真を撮りたかった。でも鳥程度で車を止めたら迷惑かな」なんて後悔。
お客さんの好みや要望をきちんと把握しているガイドさんなら、早めに見付けてドライバ―に「あの鳥の前で停めて」と、うまくお願いができます。

インパラは見飽きるほど見たから素通りだけど、「ハーレムだ。撮りたい」と思ったら「止めて」と叫んでOKです

▶もちろん良いガイドがいなくてもシマウマ、キリン、ゾウ、ライオンなどは見られるし、みんな満足して帰国します。が!サファリに詳しいガイドが同行なら、その差は歴然!

「まるまるサファリの本」では、ガイドがいなくても、自分でドライバ―さんに相談できるような知識、情報を詰め込んでいます。ver.4はさらに強化!季節とロケーションについてもver.3より詳しく、分かりやすく掲載します。
初めてのサファリだとなかなか難しいですが、サファリの前にしっかーり読んで予習してくださいね!

①、②、③のどれもが重要だと思います。全て揃ったら最強のサファリ!

せっかく高いお金を支払ってアフリカまで行くのだから、悔いのないサファリにしてくださいね♪
まるまるサファリの本』改訂版ver.4、ただいま編集中。もうしばらくお待ちください!

※ツアーのタイプは多々あってややこしいのでver.4で詳しく解説します。シェア型とは他の客と同じ車に乗り合わせて行くツアーです。

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