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アンボセリ国立公園のすんごい光景を見逃さないで!

ゾウの群れが次々とやってくる!
以前書いた記事、『ゾウが600頭も大集合ーーを探す旅』の取材で発見した “ゾウの通り道”。これについてはぜひとも『まるまるサファリの本』で紹介したい。
だって、アフリカ最高峰の壮大なキリマンジャロが見られるアンボセリで、ダイナミックなアフリカゾウが次々と現れる場所と時間があるんですよ。
せっかくケニアに来たら見逃さずに見たいでしょ⁉

地上最大の生物がのっしのっしと目の前を大群で、次から次へと通り過ぎていく。壮観です♪

というわけで“ゾウの通り道”を徹底取材してきた裏ばなしです。

2015年12月~1月の取材で偶然見つけたアフリカゾウの通り道。
滞在中はゾウが行進するのを何度(何日)も目撃していたものの、果たしてこれはゾウのルーティーンなの?「毎日、ここを通るよ」って『まるまるサファリの本』に書いちゃって大丈夫?

取材前の下調べで大事な事は、このような“疑問”とそれに対する“答え”。答えが出なければ仮説を立ててみること。

えーーーと、

うーーん。

あ、そうだ、確か……。

かれこれ30年前、初めてボツワナのチョベ国立公園を訪れました。当時はネットも詳しいガイドブックもなく、ほとんど情報もないままとりあえずボートサファリに参加。川岸にやってくるバッファローやウォーターバック、カバなどをボートから観察することができました。

川辺の動物をボートから見られます

2時間ほど楽しみ、陽が傾き始めた頃、ボートはゾウの群れが集まる所にやってきました。
しばらく見ていると、ゾウの群れは草地から川に向かってきて、そしてザバザバと川に入り始めたのです。私達のボートの目の前をザブザブと歩いていく。

初めて見たときは感動したーー!30年前なのでフィルムです

予期していなかった光景に興奮。わー、すごい。こんなのケニアでもタンザニアでも見たことない。ゾウが泳ぐように川を渡ってるなんて。

仔ゾウは完全に浸かってしまう深さ

それから2年後再びチョベを訪れ、ボートサファリに参加しました。そしてまたあの光景を見ることができたのです。やはり同じように前半はカバやバッファローを見て、陽が傾き始めた頃ゾウの川渡りです。

また同じ時間に川を渡っていった

「ゾウは毎日この時間に川を渡るの?前に来た時も15時出発のボートで見たんだけれど」
ガイドさんに聞くと、
「緑が豊かな川の中州で草を食べ、夜は陸地で過ごすんだよ」
とのことでした。川を渡った陸地には低木のブッシュランドが広がっていました。

チョベ国立公園の北部はブッシュランドです

アンボセリNPの環境を観察すると、ゾウの群れが次々とやってくるのはキリマンジャロのふもと、森です。そして向かっている先は湿原と草原。そうか。
つまり、暗い時間は森やブッシュで過ごし、明るくなると草や水が豊富な所に出てきて過ごすのでは?
いくら調べてもそのことを確認できる記述は一切なかったけれど、でもきっとそういうことなんだろうな。

私の仮説ではアンボセリNPのゾウも夕方には森に帰って行くはず。これも確認しなくては。ということで、

やってきましたアンボセリNP!
前回何度もアフリカゾウの行進を目撃した”通り道”にアクセスしやすいロッジを予約。友達を連れていたため滞在は2泊だけなので、ゾウの朝の行進も2回しかチャンスはありません。
さあ、結果は⁉

1日目
2日目

バッチリですね。

さらに取材は2021年2月、2021年9月末、2022年9月初旬、2023年2月と続きます。観察だけでなく、地元での聞き込みも繰り返し、その結果―――。
大乾季(干ばつ)で大地がカラカラになり過ぎた時、大雨で水があふれかえっている時を除き、どうやらアフリカゾウは毎日この通り道を通るようです。

場所はあそこ。時間は……、
「まるまるサファリの本』改訂版をお楽しみに!

ゾウの取材からこんなこと↓も分かってきました♪ これ、大事!ぜひお読みください。

『まるまるサファリの本』取材の裏ばなしが全部読めるマガジン
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