任天堂山内氏とルーシーブラックマン事件犯人

任天堂山内氏とは現在の任天堂の隆盛を作り上げた中興の祖である。そんな人とルーシーブラックマン事件犯人の犯人(以下犯人O)を比較するのはなんだが、共通点はある。

山内氏は京都の花札製造で有名な任天堂の御曹司で大学は東京の早稲田大学に進学したが、大学時代から東京に豪邸を与えられ遊んですごしたようだ。一方犯人は大阪のパチンコホールや不動産事業を営む会社の御曹司で、赤坂の高級マンションや田園調布の豪邸を相続して遊んで暮らした。

山内氏は遊び人ではあったが、「遊び」とはなにかを追及して事業活動に邁進し、まずはファミコンを開発販売。その後も様々なゲーム機を世の中に送り出し、任天堂を世界的企業に育てた。大リーグシアトルマリナーズも買収し、後継者育成にも成功した。後継者である岩田氏はさらに任天堂を発展させた。

山内氏は同じ京都の経営者であるカリスマ経営者稲盛氏にも厳しい一言を言っている。曰く「稲盛さんは言っていることとやっていることが違うよね」。

成熟化した先進国では農業や製造業では新興国に対抗できず、サービス業や金融業でイノベーションを起こし続ける必要がある。遊びにこだわって事業活動を盛り上げた山内氏の経営手法はもっと研究されるべきだ。

一方の犯人Oは異常な嗜好をもち、しかもその嗜好を犯罪で実行する資力をもってしまった。フランス革命時代に同じような人物でサド侯爵という人物がいる。彼はナポレオンによってバスティーユ監獄に投獄された。

世襲経営者はやらかす人も多いのだが、たまに山内氏のような傑物がでてくる。山内氏はメディアに出て発言することがほとんどなかった。メディア露出が多い柳井、永守、孫氏は後継者選びに苦労しているが、そのあたりにポイントがあるのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?