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いざ河口湖 〜馬上武術体験記〜

ずいぶん時間が経ってしまいましたが、6月初旬、「和式馬術&馬上武芸の会」という大変心踊る企画に参加してきました。
イベントを見つけた瞬間楽しそうすぎて、即予約していたんですよ。
開催2日間のうち、1日は台風の影響でキャンセルになってしまったそうで、わたしは奇跡のセーフでした。

極端なコスプレは無理だけど、自装なら和服等も可、とのことだったので、意気揚々と長着&袴で参加してきました。
たぶん正絹の袴だよねぇ、これ。
そんなこと気にしたら負け。
雪駄も買っていたことだし、完全なる男装で挑みました。

お隣は狩り装束の方。本物。

会場となる紅葉台木曽馬牧場は、昨年の夏に一度遊びに行ったところ。
今回は普段乗馬をされている方から、居合いをされている方から、コスチュームを作る方から、わたしのような素人まで、さまざまな人たちが集まりました。

まずは「日本馬」のレクチャーがあり、和式馬術がブリティッシュとどう違うのかの説明があり、二組に分かれて乗馬体験と武器の扱いのレクチャーを受けます。
木製の練習用の馬がありまして、騎乗中の基本の姿勢、刀を佩いた状態での騎乗の仕方、馬上での刀の振り方、長物の扱い方など、さまざまな説明を受け、順番に木馬に跨っては木刀を振ったり、長巻を振ったりしました。

これがめちゃくちゃ楽しい。
人間には「なんか長くて大きいものを振り回したい欲」がもともと備わっているに違いない。

乗馬経験者は姿勢がよく、居合い経験者は武器捌きが滑らかで、それを見るのも楽しかったです。

長巻
こっちも長巻

あとは地上で順番待ちをしながら、薙刀を振り回したりとかね。
居合の方が、地上での長物の扱いを教えてくださいました。
1度目振って、避けられたら一歩踏み込んで返す刀、さらにもう一歩踏み込んで突く、というのをやってみたりもしました。
すんごいおもしろい。

さて乗馬のほう。
和式馬術は、鞍の上でポンポン跳ねたりせずに、腰の動きだけで馬の動きを吸収します。
なので、疾駆していても騎乗者の上半身は水平のまま。
水上をすーーっと移動しているかのような滑らかさでした。
上手い人の話ですよ。

わたしはというと、脚の使い方と重心の移動がうまくいかなくて、馬がなかなか思った方向に歩いてくれませんでした。
全身のバランスが問われて、少しでも重心が偏っていると、馬がそっちに歩いていってしまいます。
武器を扱う時は、重心移動だけで馬を操るというのですから、馬も超優秀ですよね。
ちなみにわたしが乗った子は、松潤が乗ったことのある子だそうです。
もっと大型の子で、阿部寛が乗った子もいます。

さて、午前いっぱい場内で練習したりダラダラしてから、模範演技の時間です。
こちらは平安装束と、時代は覚えていませんが、狩り装束の方達の実演。
馬に乗りながら弓を射る(流鏑馬よりより実戦的なやつ)のを、堪能しました。
遠くの敵、足元の獲物、後方の獲物など、的の位置によって体制が変わるのがすごすぎる。

さて、午後は外乗。
馬に乗って森の中草原の中を歩き、富士山を眺めます。
去年の夏は鹿を見たけど、今回はいませんでした。
残念。

そして牧場に帰ってきてから、ようやく騎乗したまま武器を振り回すお時間です。
わたしは長巻が気に入ったので、長巻で。
左側に振るときは両手で、かえす刀で右側に振るときは、脇と背中を支点にして片手で振ります。
おんもしろい。
途中途中で牧場の人が、槍や木刀を構えててくれるので、それを打ちながら進むのもいとおかし。

時間があったので、2回目にもチャレンジ、こちらは木刀でしたが、やっぱり刀はリーチが短いので、馬上向けではないな、という感じ。

そんなこんな、1日中ゆったりのんびりと馬術と武芸を楽しみました。

あと某アニメの取材で10人くらいのスタッフが来ていて、写真や動画を撮ったり、「このアングルの映像撮らせてください!」とかやったり、一心にメモをとっていたのが印象的でした。
昨今のクオリティの高いアニメはこうやってできるんやな……
わたしの袴姿も、資料になっているのでしょうか。

とにかく、大変充実した1日でした。

和式馬術はこちらの紅葉台木曽馬牧場でいつでも、馬上武術はこちらの甲冑装束騎乗会で随時開催しています。
ご興味があればどうぞ。

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