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襟のない着物を買ったので

今年の目標のひとつに、「和裁に挑戦する」がありましたが、その機会はわりとあっさり巡ってきました。

ことのはじまり

2月か3月の百彩さんの催事で、レースの着物が出ていたのですが、

 なぜか、襟だけ縫われていない、未完成品

でした。

おおう。
事前にインスタでチェックしていて、開店同時に駆け込んでゲットしたというのに、なんということ。
ところがいま、コットンレースの質がガンガン下がって&価格高騰している中、新品のレース着物はもはや雲の上の存在なのですよ。

お店の人に聞いたら、「まっすぐ縫えるんなら縫えるとおもうよ。」とのこと。
ま、洋裁経験はあるし、図書館で和裁の本でも借りてきて襟だけ縫うか。
最悪でも、ほどけば上質の綿レース生地は手に入るのだし。

そんな気楽な気持ちで購入したのです。

やっぱり和裁教室に行こう

「適当に縫えばいいか〜」と考えていた一方で、気になることもありました。
それが、「和裁教室」の存在。
Twitterでフォローしていた、「一六八堂」さんというリサイクル着物&アフリカ生地でのお仕立てをされているお店が、週何回か和裁教室を開いているとのこと。

お店のHPを見ると、ほぼプライベートレッスン(まれに2〜3人被ることあり)で進捗はその人次第。
1回2時間のお教室で、綿の単衣の着物を仕立てるのには、平均して12〜15回程度かかるけれど、家でどのくらい作業を進めてくるかで、短くも長くもなるとのこと。
お試し見学あり。
そのほかお直しなど、やりたいことの相談にものってくれるとのこと。

ここがずっと気になっていて、昨年に綿の単衣と絞りの浴衣のお仕立てを別のところでしたり、袖口が避けた着物を自分で直してみたりして以来、
「今度いい反物が手に入ったら、一着縫ってみるか」
と思っていたのです。

2月は反物はありませんでしたが、教室の雰囲気を見るためにも、襟付け程度のレッスンは適当に思えました。

さっそくお店にご相談。
こんな感じで、掛襟だけついていない状態の着物なんですが、お教室でできますか?
部分だけでも大丈夫ですよ、素材一式お持ちください。

そんなこんなで、初めての和裁教室にのぞみました。

いざ教室

一六八堂さんは、古式ゆかしいアーケード商店街の中にある小さなお店。
お店にたどり着くまでに、美味しそうなコッペパン屋さんがあり、英国ビンテージ屋さんがあり、どうみてもお手頃のいかした古着物屋さんがあり。
時間がなくてよかったわ…… くわばらくわばら。
そして2階の店舗へと上がっていきます。

お店の中も着物だらけ生地だらけ。
お教室に来たのでなければ、うっかりあれこれ見始めるところでした。
危ない危ない。

お教室の何がいいって、まずなによりも

・広い作業台がある

これにつきます。
自宅でこれの再現は難しい。
先生に現物をお見せして、どんなもんか相談したところ、
「掛襟だけならあとは縫うだけなので簡単ですね〜。念のため着物の採寸をしてから布を縫い付けていきましょう」
とのこと。
やったぜ。
そしてこれもお教室のいいところですが、

・難しいテクのいるところは、先生がやってくれる

上達しないぞよ、などという勿れ。
こっちは襟がつけばそれでいいので、「きちんと端を合わせて縫う」とか「角を綺麗に出す」とかは、やってもらえた方がいいに決まっているのです。

初回のお稽古は、掛襟の寸法を合わせたり、衿幅を整えたりして、途中まで縫って終わりました。
残りは「ここまで縫ってきてくださいね」というところで終了。
2時間はあっというまで、結構長かったです。

2度目のお教室へ

初回で3回回数券を買っていたので、期限が切れる前にと大急ぎで宿題の部分を縫い、2度目のお教室に行ってきました。

レース着物なので居敷宛はなしにしたので、「あとは表襟と裏襟を縫い合わせるだけですよ」とのおおせ。
なんと、あとまっすぐ1本縫うだけで終わるとな!

細かい寸法合わせや仮止めをしていただいて、あとはひたすらちくちくちくちく。
運針経験者ではあるけれど、別にうまかったわけでもなし、しかも20年以上前の話ですよ。
手縫に躊躇いはないけれど、進みはカタツムリのようです。

結局時間内には終わらず、宿題としてお持ち帰り。
でも「ここが縫い終わったら完成なので、もう着れますよ」と。

やはり手縫はよい

やる気出ました。
お家に帰って次の日に仕上げ、そしてさっそく着てお出かけです。
はじめての和裁、といっても襟を縫い付けただけですが、大満足です。

手縫のいいところは、例えば動画をみながらとか、ながら作業ができる上に、気が向いたら数針縫って、時間になったらやめる、というのができる点です。

ミシンのほうが縫うのは早いけど、ミシンはね、しばらく使っていないとすぐ機嫌を損ねるから……
下糸の準備から試し縫いまで、結構時間がかかるのです。
あと出しっぱなしにもできないし。

そんなわけで、わたしには手縫は結構向いているようでした。

次のプロジェクト、進行中

5月の百彩さんで、であっちゃったんだな〜、木綿の反物。
いい感じの紺だったので、即お買い上げ。
水通しも終わって、次回第3回のお教室、ついに単衣を縫いはじめます!

はたして何回で出来上がるでしょうか。
秋には間に合うのでしょうか。

乞うご期待!!

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