見出し画像

「水色というと、あなたはどんな色を思い浮かべますか?」

わたしはね、水平線の近くの透き通った空の色。
”水”色、なんですけどね。
空の色と、水の色の境目がなくなるあたりが好きです。

長澤陽子監修、日江井香絵『小さな色の本』(リベラル社、2020年)

手のひらサイズ、とまではいきませんが、この手の「色の本」としては小型の本かな、と思います。
あとね、分厚い。

この本のかわいらしいところは、色の説明についてくるのが、写真や色見本ではなくて、イラストだということです。

「海老茶」という赤みがかった茶色の説明では、もともと「葡萄色(えびいろ)」といっていたものが、次第に音につられてこちらの漢字にになった、とあるんですが、添えられているイラストが、ティーポット!
うちにあるやつ!
わかりますか、あのイギリスのなんてことないぼってりした大きなティーポット。
あれです。
なるほどこれが海老茶かぁ、と思いました。
わたしは葡萄色の表記のほうが好きですがね。

こんなふうに、イラストによって「あ!この色!」となるのがわくわくします。

えてして、この類の本は通し読みするのではなくて、気が向いたページをぱらぱらするものなので、全部が全部読めたわけではありませんが……
でも以前紹介した「青の図鑑」もそうですが、こういう本が手元にあるだけで、嬉しくなります。
ロマンですよね。

この本は単色だけでなく、「季節の色」や「明度、彩度」のはなし、それから「襲の色目」のこともざっくりのっていて、知識面でも入門として有用だなと思います。
襲の色目、だーいすき。
でも実際にそれを意識してコーディネートを組もうとすると、詰むんですよね。
そんなにたくさんの色、持ってないよ!!
ってなります。

おしゃれは大変だなぁと思うべきか、色の世界が広いことをよろこぶべきか。

さて、あなたの好きな色は、いったいどんな名前がついているでしょうね。
ぜひ覗いてみてください。

放っておいても好きなものを紹介しますが、サポートしていただけるともっと喜んで好きなものを推させていただきます。 ぜひわたしのことも推してください!